寄り道、道草、ぶらぶら歩く。
2歳はぶらぶら期なんですって!
何てステキな言葉でしょう。
ちょっと行ってはお花をつんで、
長い棒を見つけては振り回す。
小さい人と歩く世界は、
何て面白いんだろう。
そんないいもの見つけたの?って、
微笑んでしまう。
風に吹かれるネコジャラシに
きゃっきゃとはしゃぎ、
こちょこちょしてくる小さなあなた。
小さな手で、ドングリ拾ってはポケットに詰め込み、ポケットからコロコロ転がり落ちるドングリ。
おうちに帰って、ポケットからドングリ出すと、小さなドングリ虫までコロリと転がり落ちて、悲鳴をあげることも。
そんな日々が、何て愛しいんだろうと、今は思う。
毎日毎日、あれはイヤ、これはイヤ。じゃあいらないのね。いる~!!と、
あまのじゃくなあなたに、振り回されてへとへとになったあの時を、今はとても愛しく思う。
早く早くとせっついて、
道ばたの一輪の花にさえ、目をとめる余裕のなかった私に「おかあしゃん、はいどうぞ」と差し出してくれた小さな花束。
小さなあたは、この世界はステキだねって、
私に気づかせてくれた。
あなたと小さな手をつなぎ、
お手てつないでを歌いながら歩いた
あの真っ赤な夕焼け空を、
私は忘れない。
夕焼け空を飛んでゆくカラスの群れに、
小さなあなたを背負いながら、
カラスの歌を歌ったあの背中の温もりを、
私は忘れない。