三浦しをん 『三四郎はそれから門を出た』 | 流れに任せて雑然と

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日々の出来事や読書について、雑然と綴っていきます。

「趣味は読書」になったのはいつからだろう・・・


はっきりと言えるようになったのは、社会人になってからではないか。


高校ぐらいから、「文学」と呼ばれる本を読むようになった。夏目漱石とか芥川龍之介といった文豪から、現代の作家まで、「子供向け」を脱した読書に移行したのはその頃。


当時も世の高校生の平均よりは読んでいたと思う。でも、それだけをもって「趣味」とは言い切れない。


大学~社会人と進んで、年月を経るに連れて、量も質も上がって、今や日課というか、生活に読書は欠かせないものになっている。


少なくとも、本を読むのが好きという意味で、「趣味は読書」になったと思う。



人気作家・三浦しをんさんは、「趣味は読書と簡単に言うな!」と吠えるぐらい、本当に生活と読書が切り離せないというか、自分の一部と言えるほどの姿勢で本を読んでいる。


それは、「読書狂」「活字中毒」と言っても良いレベルで、この人からすれば多くの「自称・本好き」は、ちゃんちゃらおかしいって感じかも。。


三浦さんはそういう自分の特質というか、のめり込み方の普通じゃなさを自覚しており、それを一切隠すことなく語り尽くしたのが本書だ。


いや、ほんと、凄いです。


ハマり方・・・怖いぐらいです。


でも、好きなモノを語るときって、誰でも生き生きすると思うが、本書もまさにそうで、生き生きとのびのびと、縦横無尽に本や読書のことを描いている。


主として様々な雑誌に連載したものを集めているので、やや雑多な感じはするけど、その「異様とも言える愛情」は一貫していて、「自称・本好き」としては驚きつつも楽しんで読めた。


僕も、もっと読書にまつわる話を語って行きたいと思えた。



とにかく、勢いのある軽快なエッセイが中心。時に、しっかりとした書評もあり。


扱う本のジャンルも広く、文学からマンガまで様々。本当に、いろいろと読んでいることが分かる。


書評で最も印象に残ったのは、「ドラえもん」について書いた「そのぬくもりを知っている」。


「ドラえもんを触ったときの感触はどんなだろう?」という話から入り、きっとぬくもりがあるだろうと言う。


そして、作品にどこか漂うさびしさを、「永遠と一瞬についてを描いた物語だから」と言う。


のび太がしばしば未来に行くが、大人になったのび太の世界には、ドラえもんはいない。つまり、どこかで別れている。


つまり、リアルタイムで描かれている子供ののび太とドラえもんの物語は、時間軸がなく永遠に続くけれど、未来からの視点を挿入することで、実は一瞬であるということを伝えている。


永遠ではなく、いずれは終わることを暗に書いているという解釈・・・そこにさびしさを感じて、物語に奥行きやぬくもりが生まれているということだ。


うーん、深いですね。ちょっと泣けます。



三浦さん、さすが「読書狂」だ。読み方が深いなぁと実感。「自称・本好き」の道は険しいですね。


ただ、道が険しいけど、もっともっと本を読もうと思えた。



読書と、読書について語ることへの、モチベーションを上げてくれた一冊。



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