国鉄最後のSL | ペコちゃん

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12月14日は「国鉄最後のSL」が運行された日です。1975(昭和50)年12月14日、日本国有鉄道(国鉄)の蒸気機関車(SL)として最後の旅客列車が北海道・室蘭本線を走りました。

この列車を牽引したSLは「C57 135号機」で「さようならSL」と書かれたヘッドマークを付け、室蘭から岩見沢(全長約177キロ)を走行。沿線や途中駅には全国から多くのSLファンが集まり大混雑し、定刻より大幅に遅れて終着駅の岩見沢に到着しました。

廃車になった「C57 135」は、翌年の76年、東京・田端に回送され、神田にあった交通博物館に展示。同博物館が05年に閉館後は現在まで、さいたま市の鉄道博物館に展示されています。

 

「SL」は、英語の「Steam(蒸気)Locomotive(機関車)」を略した表現です。我が国の鉄道はSL(蒸気機関車)が客車を牽引する形で誕生し、2022年で150年の節目を迎えました。

 

しかしSLは燃費効率が悪い上に発煙が乗客や沿線住民らを不快にさせるなどとして、国鉄はSLを全廃し、動力源を電気や軽油に置き換える近代化計画を進めていくことになります。

 

国鉄最後のSL列車が1975年12月に北海道で幕を閉じたあと、翌1976年から大井川鐵道を皮切りにSLの動態保存(動作や運用が可能な状態での保存)が相次いでいます。

 

今、SLでもっとも活気があり話題性が高いのは東武鉄道です。2007年8月10日よりSL〈大樹〉が鬼怒川線下今市―鬼怒川温泉間で運行を開始すると、人気が沸騰~


当時、SLはJR北海道から借り受けた「C11形207号機」を牽引していましたが、不具合の発生や、大掛かりな検査の時期になるとDL(ディーゼル機関車)が“代走”することもしばしばありました。


その後日光線下今市―東武日光―鬼怒川線鬼怒川温泉間を結ぶSL〈大樹「ふたら」〉を新設することになり、真岡鐵道「C11形325号機」、JR東日本「DE10形1109号機」の移籍による補強で、2021年7月31日から毎日運転を実施。

 

客車も2019年4月13日から「14系ドリームカー」(JR北海道から移籍した車両)、

 

2021年11月4日から「12系展望車」(東武鉄道渾身の改造車)も加わりました。


東武鉄道のSL事業で力を入れているのは、大手私鉄初のSL復元工事です。北海道江別市の「C11形静態保存車両」を譲り受け、復元工事を開始。

 

新型コロナウイルスの影響による復元工程の遅れ、ボイラーなどを新製品に取り換えるなどの困難を乗り越え、ついに2021年12月24日に南栗橋SL検修庫で「C11形123号機」として美しい姿が来賓や報道陣などに披露されたあと、火入れ式(神事)が行なわれました。
 

しかしSL列車の運行にはリスクが伴います。まず、SL自体を新製する車両メーカーがなく、動態保存として復元するしか道が残されていない。加えて膨大な維持費、老朽化などの問題などもあり、運行見直しのケースも発生しています。

実際に先述の真岡鐵道と真岡線SL運行協議会も、「C11形325号機」と「C12形66号機」を保有していましたが、維持費の高騰や乗客の減少も重なり、2019年12月1日をもって前者の「C11形325号機」を東武鉄道に譲渡しました。現在は「C12形66号機」のみの運行です。

 

臨時〈SL北びわこ〉を牽引した「C56形160号機」は、JR西日本が2021年5月21日付のプレスリリースで廃止を発表しました。使用する12系客車は、換気することが困難で新型コロナウイルスの感染防止対策が充分にできない、部品の入手などや保守に苦慮していることが追い打ちをかけました。

一方、国鉄のSL動態保存第1号として名高い臨時快速〈SL「やまぐち」号〉(山口線新山口―津和野間運転)の客車は、「12系700番台」(改造車)から「35系4000番台」(旧型客車を可能な限り再現した新製車)に置き換えており、対照的な展開となりました。


 JR東日本も2023年春をもって臨時快速〈SL銀河〉(花巻線花巻―釜石間運転)の運行を終了。JR東日本 SL銀河は釜石線の花巻〜釜石間を走るリゾート列車。東日本大震災の復興のシンボルとして愛されて来ましたが、SLを牽引する「キハ141系700番台」という気動車の老朽化が要因で、廃止となりました。


そうした事情もあるので、本物のSLではなく、それに似せたDL(ディーゼル機関車)を使う「SL風列車」も一部にあります。小湊鐵道の観光列車「房総里山トロッコ」は、機関車がSLのように見え、走行時に煙も出ますが、蒸気機関車をイメージして製造した「SL風」列車です。


最後に、日本全国「SL列車」を改めてご紹介しますね。
◎「冬の北海道」を体感できるJR北海道の観光列車「SL冬の湿原号」は、冬季のみの運転。氷点下の白いホームから車内に入ればダルマストーブが迎えてくれます。

◎JR東日本の観光列車「SL銀河」は、2023年春で運転を終了する予定です。 『銀河鉄道の夜』の世界を実現しています~

◎JR東日本の観光列車「SLばんえつ物語」は、車内でいろいろな楽しみかたができる列車です。展望室が3か所もあります。

◎JR東日本の観光列車「SLぐんま」は、上越線を走る高崎~水上間の「
SLぐんま みなかみ」と、信越本線を走る高崎~横川間の「SLぐんま よこかわ」の2コースで運転されています。

◎日光・鬼怒川エリアで運転される東武鉄道の観光列車「SL大樹(たいじゅ)」と「SL大樹『ふたら』」は、1日に最大4往復も走っています。

◎真岡鐵道の観光列車「SLもおか」は、田園広がる関東平野を走行。焼き物で知られる益子駅などを経由して、のんびりした旅が楽しめます。

◎秩父鉄道の観光列車「SLパレオエクスプレス」は、東京から比較的近い地域で運行。JR高崎線、上越新幹線、八高線、東武東上線、西武秩父線から乗り換え可能と、アクセス的にも便利な場所を走ります。


◎大井川鐵道の観光列車「SLかわね路号」は、SLも客車も、長年使われてきた本物のレトロ車両です。 


◎大井川鐵道の観光列車「きかんしゃトーマス号」は、アニメ『きかんしゃトーマス』とのタイアップで登場。

◎JR西日本の観光列車「SLやまぐち号」の客車は、一見するとレトロな昔ながらの車両ですが、実は昔の車両(旧型客車)をモチーフにして新造したものです。

◎JR九州の観光列車「SL人吉」は、木材を多用したクラシカルな車両を、1922年(大正11年)生まれの蒸気機関車がけん引。

このように、まだまだ現役で走っているSLもありますが、逆に今しか観られない列車だとも言えます。

2025年末で廃止50年になります。あのころを知る世代はもちろん、若い鉄道ファンにも「SL時代の終焉」に思いを馳せて、SL観光列車に乗ってみてはいかがでしょうか。

 

本日も来て下さって読んで頂きありがとうございました、心より感謝しています。