青い山脈 | ペコちゃん

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7月19日の記念日は「戦後民主主義到来の日」です。

1949年(昭和24年)7月19日、新しい民主主義の到来を謳った青春映画『青い山脈』が封切られたことを記念した日で、原節子さん主演で大ヒットしました。

この映画は朝日新聞に連載された石坂洋次郎の同名小説を映画化したもので、1949年(昭和24年)、藤山一郎さんと奈良光枝さんがデュエットで歌った明るい歌『青い山脈』(西条八十作詞、服部良一作曲)は、映画の主題歌として作られましたが、国民的愛唱歌としてこちらも大ヒットしました。

 

内容としては、1945年に太平洋戦争が終り、日本が戦争中の軍国主義から民主主義の世の中になった時期を背景に、日本の一地方を舞台に高等女学校の生徒らの男女交際などを通して当時の社会と人間を明るくユーモラスに描いた作品でした。

 

特に男女交際や女性の権利などについて、当時封建的と呼ばれた旧思想と、民主主義を標榜する新思想の対立を主題としています。日本国憲法が施行された翌月から連載され、民主主義の教科書として受容されていました。
 

その後1957年・1963年・1975年・1988年に再映画化され、さらに1962年・1966年・1974年の3回にわたってテレビドラマ化もされました。「青い山脈 '88」は監督:斎藤耕一、脚本:山田信夫、撮影:山崎善弘。出演:舘ひろし、工藤夕貴、柏原芳恵、野々村真、梶芽衣子、加賀まりこ、野際陽子ほか、だそうですが全く記憶にありません(笑)

 

「♪若くあかるい歌声に~」が歌いだしの映画主題歌『青い山脈』の歌詞には、古い体制の崩壊と新しい時代の到来を印象付けるような表現がいくつか見られます。参考までに、『青い山脈』一番と二番の歌詞から、いくつかキーワードを拾ってみます。

【雪崩は消える】
写真は、原作者の故郷を見渡す青森県の白神山地(しらかみさんち)。1993年(平成5年)12月、屋久島とならんで日本初のユネスコ世界遺産(自然遺産)に登録されました。

『青い山脈』の歌詞における「雪」とは、終戦による古い体制の崩壊と新しい時代の到来が暗示されており、「雪」は戦前・戦中の古い体制や緊張状態の象徴として使われているとの解釈があります。

全体を白一色で覆いつくす冷たい雪は、戦中の冷酷で封建的・全体主義的な傾向の象徴であり、それが終戦により崩れ去った様が「雪崩(なだれ)」という歌詞として暗示されています。

そして雪崩となって崩壊した雪も、訪れた春の暖かい日差しによって溶け去り、消えてなくなった。それが「雪崩は消える」という歌詞に込められているとの解釈になるようです。

【雪割桜(ゆきわりざくら)】
雪割桜(ゆきわりざくら)とは、ツバキカンザクラ(椿寒桜)の異名。早い地域では、まだ雪が降っている1月末ぐらいから濃いピンク色の花が咲き始めます。枝に積もった雪を割って咲くように見える様から、「雪割桜」の異名がついたと想像されます。

さて、なぜ『青い山脈』の歌詞で「雪割桜」が用いられたのでしょうか?これについても、上述の「雪崩は消える」と同様に、「雪」は古い体制・時代の象徴であり、その冷たさや重さに耐えて雪を割って花を咲かせる「雪割桜」は、まさに時代の変化を表すにふさわしい事物であったと考えられます。

【古い上衣よ さようなら】
『青い山脈』二番の歌詞冒頭「古い上衣(うわぎ)よ さようなら」についても、上述の「雪崩は消える」や「雪割桜」の延長線上で解釈ができます。つまり、「古い上衣(上着)」は古い時代の象徴であり、それに対してはっきりと「さようなら」と決別の意を表しています。

映画『青い山脈』が公開された1949年は、まだ日本がGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に占領されていた頃であり、こうしたくどいまでの「過去への決別」的な歌詞は、GHQによる日本民主化へ向けた徹底した思想教育が反映されたものと考えられます。

 

皆様にとっての「青春映画」とはどんな作品だったでしょうか(笑)良かったら教えてくださいね~

 

本日も来て下さって読んで頂きありがとうございました、心より感謝しています。