北京で飲食店の店舗設計を行っているS8設計の土屋哲朗です。
18年間、北京を拠点に数多くの飲食店づくりに携わり、現場だからこそ見える“リアルな知恵”を日々発信しています。
このブログでは、これから中国で出店を考えている方や、飲食店デザインに興味のある方に向けて、現地の最新事情や、実際のプロセスで役立つポイントをわかりやすく共有していきます。今回の記事も、あなたの店舗づくりのヒントになれば嬉しいです。
本プロジェクトは、日本の伝統美とモダンな洗練を融合させた高級寿司会席のインテリアデザインをコンセプトとしている。店内は、寿司カウンターを除く全席を個室とし、プライバシーを重視した静謐で格調高い空間を構築。格式ある会席料理店として、細部にまでこだわった設計を施している。
■空間構成とデザインコンセプト
▷伝統的な和の要素を取り入れた個室設計
店内の個室空間は、和紙貼りの壁面、畳、竹、無垢材を使用し、自然素材の持つ温もりと上質な質感を強調。落ち着きのある空間を演出することで、ゲストが静かに食事を楽しめる環境を整えている。
▷本格的な和のしつらえを施したエントランス
店舗の入口では、日本の伝統的な習慣に倣い、畳を全面に敷き詰めた床仕上げを採用。ここから先は特別な空間であることを象徴し、格式の高さを感じさせる迎え入れのデザインとした。
■寿司カウンターのモダンなデザインアプローチ
▷洗練された現代的なカウンターデザイン
寿司カウンターエリアでは、伝統的な要素とモダンなデザインを融合。カウンター材には、上質な檜やウォールナットを使用し、シンプルかつ重厚な造形美を追求。
▷ライティングデザインによる演出
カウンター周辺には、洗練されたデザインの間接照明を配置し、シックで上品な雰囲気を創出。照明のコントラストを活かし、料理や器の美しさを際立たせる演出を施している。
▷職人の技を感じるディスプレイ設計
カウンター内には、寿司職人の包丁や調理器具をディスプレイし、職人技の精緻さを視覚的に伝える空間演出を採用。ゲストにとって、寿司の技術や素材へのこだわりを間近で感じられる体験を提供する。
■高級感とプライバシーを両立した空間設計
▷個室空間の快適性と格式の追求
個室には、和の意匠を施した格子戸や襖を用い、視線を遮りながらも開放感を確保するデザインを採用。席ごとに異なる意匠のしつらえを施し、何度訪れても新たな発見がある空間設計を実現。
▷音響設計による静謐な空間演出
店内には、吸音性の高い素材を随所に配置し、外部の雑音を抑えながらも自然な会話が心地よく響く環境を整備。これにより、特別な食事の時間をより一層引き立てる。
■総括
本インテリアデザインは、日本の伝統的な建築美と現代的な洗練を融合させ、上質な寿司会席の空間を創出している。
１：プライバシーを確保した個室空間と、格式あるエントランス設計により、特別感を演出
２：寿司カウンターにはモダンな意匠を取り入れ、職人の技術と食材の魅力を最大限に引き出す設計
３：和の要素を繊細に取り入れながら、洗練された照明や素材選定により、落ち着きと高級感を両立
これにより、訪れるゲストは、日本の美意識が息づく特別な空間の中で、極上の寿司と会席料理を堪能し、心から寛げるひとときを体験できるデザインとなっている。
北京で18年間、飲食店の店舗設計と工事に携わってきた経験から、今後も現地のリアルと実務に役立つ情報を発信していきます。
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■当社S8設計について
中国を中心に飲食店のデザインおよび施工を請け負うS8設計です。
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■当社S8設計の特徴
・2006年創業、豊富な実績とそれに基づくタスク管理
・日本人デザイナーによる高品質な店舗設計、および施工管理
・中国北京市を中心に、合計1000件以上の店舗設計実績
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