北京で飲食店の店舗設計を行っているS8設計の土屋哲朗です。
18年間、北京を拠点に数多くの飲食店づくりに携わり、現場だからこそ見える“リアルな知恵”を日々発信しています。
このブログでは、これから中国で出店を考えている方や、飲食店デザインに興味のある方に向けて、現地の最新事情や、実際のプロセスで役立つポイントをわかりやすく共有していきます。今回の記事も、あなたの店舗づくりのヒントになれば嬉しいです。
本プロジェクトは、北欧モダンデザインをコンセプトとしたケーキショップのインテリアデザインの計画である。シンプルで洗練された空間構成の中に、北欧特有の繊細な美意識と機能美を巧みに融合させ、視覚的にも快適性においても質の高い空間を創出している。
■光環境と空間設計
店内は自然光を最大限に活用する設計が施されており、大開口のガラスファサードを採用することで、外部環境との一体感を強調。これにより、店舗内外の境界を曖昧にし、開放感と心地よさを演出している。
■マテリアルとインテリアデザイン
インテリアには、北欧デザインの特徴であるナチュラルマテリアルとモダンな造形を取り入れ、ミニマルでありながら温かみのある空間を実現。床材には明るいトーンのオーク材を採用し、壁面にはマットな質感の漆喰仕上げを施すことで、柔らかな陰影を生み出し、落ち着いた雰囲気を演出している。
什器・家具には、直線的なフォルムと流動的な曲線を組み合わせたデザインを採用し、視覚的なリズムと調和を創出。ディスプレイ棚には、多色のセラミックタイルを基調としつつも、彩度を抑えたアースカラーを用いることで、ケーキの色彩を際立たせる効果を狙っている。また、什器の設計には人間工学的な視点を取り入れ、顧客動線を最適化しながらも、スタッフの作業効率が向上するよう配慮されている。
■ディスプレイとプロダクトデザイン
ケーキのディスプレイには、北欧デザインの機能性と美しさを兼ね備えた食器やプレートを採用。シンプルな造形の陶器やガラス製の器を用いることで、商品のビジュアルを引き立てながら、洗練された印象を与える。さらに、照明計画にもこだわり、スポットライトを用いた演出により、ケーキ一つひとつがまるで小さなアート作品のように映えるよう設計されている。
■総括
本インテリアデザインは、北欧モダンデザインの要素を基盤とし、ミニマルな造形美と機能性を融合させた空間構成を実現している。光の取り入れ方やマテリアルの選定、ディスプレイ設計に至るまで、細部にこだわることで、訪れる人々に上質で快適な時間を提供する空間を創出した。単なる商業施設としての役割を超え、感性を刺激する空間体験を提供する場となることを目指している。
北京で18年間、飲食店の店舗設計と工事に携わってきた経験から、今後も現地のリアルと実務に役立つ情報を発信していきます。
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■当社S8設計について
中国を中心に飲食店のデザインおよび施工を請け負うS8設計です。
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■当社S8設計の特徴
・2006年創業、豊富な実績とそれに基づくタスク管理
・日本人デザイナーによる高品質な店舗設計、および施工管理
・中国北京市を中心に、合計1000件以上の店舗設計実績
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