なに事を言ひても、そのことさせんとす、いはんとす、なにせんとす、といふと文字を失ひて、ただ、いはむずる、里へいでんずる、など言へば、やがていとわろし。
最近の若者は、あまりに言葉が乱れており嘆かわしい。何から何まで"むずる語"を使うが、とてもみっともないことだ。
清少納言『枕草子』より

 つまり、最近「言はんとす」という正しい言い回しでなく「と」を省略して「言はむずる」というのが流行っていてるからみっともない。と、清少納言は言っていたわけです。

 清少納言は、平安時代に於いて当時の若者の 言葉の乱れ を嘆き、
「近頃の若い者は……」という若年層に対する老人の文句は、古代ギリシャのプラトンも言っていたことであります。

要するに、こういったことは、何も 今に始まったことではない ということであります。

一方、若い世代も負けてばかりいたわけではありません。


 徒然草の第一五二段『西大寺静念上人』の項には、年老いた老僧の姿を有り難がる西園寺内大臣に対し、
毛の抜けたヨボヨボの むく犬を「この犬も尊いでしょう(笑)」と差し上げた資朝卿(※日野資朝)のような公卿の話があります。


 この資朝卿は、後に、後醍醐天皇の下で『建武の新政』←(※クリック) を お助けすることになりますが、
結果として、早過ぎたが故に 御新政そのものは頓挫してしまったものの、
後醍醐天皇に 先見の明 があったように、資朝卿のような古い価値観に囚われない協力者の存在も、後の世における『大改革』につながるものであったと言えましょう。

後醍醐天皇が「朕の新儀は未来の先例たるべし」と仰有ったように、
皇室は、今も昔も、保守派が期待するような現状是認のシンボルに甘んじるようなことはなく、
伝統の象徴であると同時に、最も先鋭な革新のシンボルとしての側面も有しておられました。


 平成時代に天皇陛下にあらせられた 上皇陛下と、そのご意志を継承された 今上天皇陛下 が示されたように、
伝統を守るというのは、そういうことではありませんか?

 その一方で、環境に適応出来ない種族が絶滅したり、
頑迷に他国を侮り、固陋に甘んじて衰退して滅んだ国は身近に存在します。↓↓

 私は、どうしても男系男子の血統のみに固執する人々の主張が、浅薄に思えてならないのです。

↓↓

>忍(しのび)さん
>そもそも、男系に固執する意味なんかあるのですか?

こちらの話の続きでよろしいでしょうか?
私などより主張のしっかりしている男系支持者は沢山いらっしゃいます。女系支持者の主張もきちんとわかっているわけではないのでおかしな点もあるかもしれませんし、まず、得意分野ではないのでご了承ください…m(__)m

ブログをざっとですが拝見させて頂きました。忍さんは大変勉強されており、男系支持者の主張は既にご存知のような気がしますので今更私に何を聞かれるのかと思いましたがお聞き頂けるとのことなのでまとめてみたいと思います。

私達が護るべきものは皇統です。
そのための男系です。
伝統を変えてもいいから皇統を護るというのは少し矛盾しています。

「今の時代にあわせた方法をとる」とおっしゃいますが、今の時代って例えばどんな時代ですか?

離婚増などによる家族崩壊があちこちで起こっている時代です。
マスコミは煽っています。熟年離婚とか。「セクハラだ」「DVだ」と騒げとか。
それに道徳・倫理教育をおろそかにしている時代ですよね。小学生の妊娠が当たり前のようになってきているんですよ。少女コミックはまるでエ○本のよう。ニートがあふれ、老夫婦の世話から離れられない。これらは戦後徐々に社会が左傾化したことの結実です。

皇室も今の時代にあわせて自由恋愛せよと?
きっと言わないですよね。忍さんなら。
もちろん、話のすり替えではありませんし、不敬な発言ではありませんよね。私のブログは長文で沢山あるので読む気もしないかもしれませんが(笑)現代社会への危惧や憂慮でいっぱいです。
2019/05/15 15:23:39

>忍(しのび)さん
歴史や伝統は時代にあわせることなく続いてきました。それだけの長い時間堪えうる理(ことわり)があるからこそ続いてきたのです。皇室を重んじる方ならそれはご理解されているのに皇統に関しては変えてもよいということなのでしょうか?

古事記で言うとアマテラス様の時代から男系継承は続いています。アマテラスとスサノオは共に男神 イザナギの実子姉弟。アマテラスの持っていたみすまるの珠からスサノオが産んだアマテラスの第一子(長男)に当たるアメノオシホミミの父親は、紛れもなくスサノオです。後の神武天皇から今の天皇につながる男系継承はここでも厳然と守られています。

つまり、イザナギ→アマテラス→アメノオシホミミ→ニニギノミコトという男系継承です。

姉であるアマテラスが弟のスサノオの子供であるアメノオシホミミを養子にしたから男系の血統が続いているのです。

対して「女系天皇」や「女性宮家」は歴史上存在しません。女性天皇はおられましたが未婚を貫かれました。女系と思われる天皇も同時に男系でもあるので問題はないようです。

このことからも、系図をたどって神武天皇へつながるためにも、正統な皇室を続けるためには男系の継承でなければならないのです。
2019/05/15 15:23:47

言っておきますが、過去や思い出というものは美化されるものであり、
残念ながら、昔が今よりも道徳に於いて素晴らしかったという根拠なんかありません。

 実際、あめつちさん が憂慮するようなものは戦前やそれ以前の時代にも普通に存在しましたし、戦後民主主義によって道徳が荒廃したというのは、GHQや日教組の実力を あまりにも過大評価し過ぎているように思います。

 実際、世界から称賛されるほどの公衆道徳を日本人が身に付けるようになったのも、わりと最近になってからのようで、←(※クリック) ごみのマナーは目も当てられないものであり、汽車に乗るのも傍若無人の見本市というべきものだったそうです。

 児童虐待も、あらゆる差別も、今に比べて大衆に教育が行き届いておらず、偏見の強い当時に於いては歯止めが効かなくなるのも無理はありませんし、
そういったものが存在すること自体、隠される傾向にありました。

 私から言わせれば、妻や子供に手を上げたり怒鳴りつけるような親父こそ、道徳心が足りないとしか言いようがありませんし、
そういった暴力や脅迫することによってじゃないと教育が出来ない、威厳を保てないというジジイやババアに関しても、
単に、そいつらが 無能なだけ であります。

 私に言わせれば、不幸せな結婚生活なら、両性がそれに縛られる必要はないと思います。

 そもそも離婚の原因に関しても、夫婦生活が破綻していたからであって、その時点で既に家庭が崩壊していたわけであります。

 離婚したことによって、はじめて家庭が崩壊したわけではないでしょう?



 天皇陛下が皇后雅子さまへプロポーズされた時の話は、今思い出しても感動します。

皇室に入られることにはいろいろ不安もおありでしょうけれども、雅子さんのことは僕が一生全力でお守りしますから

 そして、当時皇太子だった天皇陛下は、周囲の無理解やマスゴミによる皇太子妃(※当時)雅子さまに対する人格否定の動きに対しても、毅然として、お怒りを表明されています。

 古い価値観からしてみたら、皇太子殿下がこのような発表をされること自体、とんでもないことだったのでしょうけど、
私は、皇后雅子さまを大切に思い、お護りする天皇陛下のお姿に心打たれました。

> 皇室も今の時代にあわせて自由恋愛せよと?
きっと言わないですよね。忍さんなら。

……時代は令和になったというのに、未だに、このような事を言う人がいることに正直驚きであります(笑)。

> 古事記で言うとアマテラス様の時代から男系継承は続いています。アマテラスとスサノオは共に男神 イザナギの実子姉弟。アマテラスの持っていたみすまるの珠からスサノオが産んだアマテラスの第一子(長男)に当たるアメノオシホミミの父親は、紛れもなくスサノオです。後の神武天皇から今の天皇につながる男系継承はここでも厳然と守られています。

 わりと最近、男系固執論の立場からこのような珍説が出ていること自体は私も知っていますが、
彼らの立場をとれば、皇室の祖先はイザナギノミコトかスサノオノミコトということになってしまいませんか(笑)?

 皇統譜の『世系第一』は、天照皇大神であって、スサノオノミコトではありません。

 わざわざ男系男子を都合よくこじつけたいがために、古事記・日本書紀を曲解し、明治天皇の勅裁に基づく公式見解に背くこと自体、建国の本義を見誤っているとしか言いようがありません。

 皇統の正統云々と言ったところで、この程度では お話しになりませんね。



【天壌無窮の神勅】
葦原千五百秋瑞穂の国は、是、吾が子孫の王たるべき地なり。爾皇孫、就でまして治らせ。行矣。宝祚の隆えまさむこと、当に天壌と窮り無けむ。

【宝鏡奉斎の神勅】
吾が児、此の宝鏡を視まさむこと、当に吾を視るがごとくすべし。与に床を同くし殿を共にして、斎鏡をすべし。

【斎庭(ゆにわ)の稲穂の神勅】
吾が高天原に所御す斎庭の穂を以て、亦吾が児に御せまつるべし。