熊本駅から八代にいく鈍行列車の道中、地元のおじさんと話が弾み、「明日おいしい水を飲ませて、焼きしいたけに田楽味噌つけたやつ食わせてやる!」(?)とのことで、のこのこ知らないおじさんについて行った変な女、それは私です(笑)しかしこれが凄い貴重な体験だった〜!


その日はそこでお別れし、私は旅館に宿泊。浜膳旅館という日奈久温泉の旅館なのだけれども、露天風呂付き客室で最高だった〜!これだけのクオリティの客室と食事で凄くコスパが良かった🥺スタッフさんたちも素敵な方々ばかりで熊本にまた来ることがあれば絶対泊まりたい!






旅館前のくまもん

翌日おっちゃんの車に乗り、山中へ入っていきます。途中で生えている柚子を収穫…


これがおっちゃんがおすすめしてくれた水。ちなみにタンクは中古の牛乳タンクでおっちゃんが業者に手配して持ってきてもらったそう。おっちゃん、自分の器用さと周りの協力を得て、これを完成させたそうです。水はとっても良い性質だそうで、物凄く美味しかった!!オーストラリアに持って帰りたい…


おっちゃん、おもむろに山林にはいっていき、


しいたけを収穫。ここでおっちゃんの同級生に出会います。


凄い量のしいたけ!


そしてその同級生の家(山奥)に行きます。たくさんの種類の野菜を作ってました。そして家屋も昔ながらの日本家屋という感じ!





豚肉以外全部手作り。


この手作りの梅味噌と田楽味噌が美味しかった〜!


同級生の奥さんが味噌汁他色々と作ってくれ、食卓が豪華になりました。


おっちゃん、帰り際に看板屋が持ってきてくれた看板を設置。ちなみに看板屋の方も一緒に昼ご飯を食べました(笑)


この美味しい水、飲み放題汲み放題ですので皆さんも是非行ってみてください!新幹線新八代駅から山道を1時間くらい。

親には知らない人についていっちゃだめと言われましたが親の言いつけを無視したら(笑)素敵な出会いがありました。もちろん一晩かけて本当についていっていいのか?!と考えましたが(念の為旦那に事前に行く場所とおっちゃんの連絡先を渡しました)、そこは日本ですね〜。
帰ったらお礼にオーストラリアのものを少しおっちゃんに送ろうと思います。喜んでくれるといいな〜!😊

さて、日本に1ヶ月帰ってきております!イェイ 

が!!なんと祖母の介護施設に訪問する際Rat testをしたらまさかのコロナにかかっている&いたことが発覚…体調不良は間違いなくコロナのせいでした、、、これはもう呼吸器科で働く人間の宿命ですな。


ということで友だちに会う、父の還暦祝い、健康診断や歯医者などの予定がキャンセルに…泣ける。ということもあり、帰国してからは暫く家でお休み。お陰様で咳も残っていましたが大分回復!先週の週中ごろから夜はぼちぼち友人と会い始めたりしました。週末は旦那の会社の役員もう2名の家族と城崎温泉へ。カニ食べまくりました!!最高!!




あと人生で初めて天橋立へ。


翌日は水族館へ。ちなみに子どもが4人(5歳、4歳、2歳2名)いたのですが、子どもの視点って本当に面白くて終始感心してしまいました。子どもって大人が考えないような反応をしたり、興味を示したりして本当に感動をくれますね。


ってまたタイトルから遠い話をダラダラしてしまった(笑)今日の本題!それはUSJ!!
旦那は仕事なので一人で行ってきたのですが(ひとり大好き人間)これがもう素晴らしい没入感をくれました!これはもうディズニーを超えたのでは?私が大好きだった20年前のディズニーと同じくらいのドキドキワクワク感をくれました。感動です。

ちなみに値は張りましたがファストパス、買いました。だって次いつ来れるか分からないし、もう今回で全部周ってしまいたかったのです。入園料とファストパスチケット代(マリオワールドとハリー・ポッターエリアの入場確約付き)で27000円払いました。高っ!!でもその価値あったわ!!!

マリオワールドはそれはもう可愛いし色んな遊び心満載でした!ただ、思ってたよりエリアは狭かったかな。特にお昼以後は混みすぎて歩くのが大変、、、

こんな感じでマリオみたいにジャンプして下のMボタン?を押すと箱が光ってくれるんです!マリオになった気分!

クッパ城。マリオカートのライドが乗れます。ライドも良かったけど私は待ち時間中の展示?がどれも好きだったなぁ〜Switch欲しくなりました。

今回のヒットはミニオン。グッズをたくさん買ってしまいました(笑)グッズのセンスもどれも本当に良かった!

ハリー・ポッターエリアはクオリティの高さに驚き。


ホグワーツのライドは凄く私好みでした。スター・ツアーズみたいに映像に合わせて動くのと本物が交互にやってくる感じ。(って意味分かりますかね?笑)

そして何よりも素晴らしかったのがキャストのクォリティ、、、みなさんが必ず雑談してくれたり褒めたりしてくれてるんです。あと笑顔で手を振ってくれる。英語も自信を持って話していて、外国人観光客対応、素晴らしかったです。間違いなくマネジメントがしっかりとキャストを大切にし、教育に力を入れている証拠です。利益に執着してクォリティを落としたねずみ国、マジで見習いたまえ。

ちなみにゲストの4-5割は外国人でした。なので若干ホームに帰ってきた気分。。。笑てかめちゃ外国人に英語で話しかけられたし、何ならキャストさんたちにも英語で話しかけられる始末…私そんな日本人っぽくないですかね🥺
気になったのがストーリー仕立てのアトラクションは全部日本語なんですよね。説明はできる限り絵や英語字幕が使われていたけれども、本編は話がガンガン日本語で進んでいくのが気になりました。ここは日本だし、しょうがないんだけれども多言語対応イヤホン?とかなんかできないものかね。

あとは色んなものの価格がえぐい(笑)クリアファイル4枚で1200円てどういうこと?!まぁでも外国人からしたら円安だし、なんてことないのか、、、
あと金を落としたくなる工夫がそこら中にあって、なんとなく執念を感じました(笑)

何はともあれ、超満足!これはまた行きたくなる気持ち、物凄く分かる!!
しかしあれだね、ライドたくさん乗って私はもうフラフラです…。年を感じるようになりました…。

引き続きholiday in Japan楽しみたいと思います!☺️

先々週から先週にかけて忙しい日々が続き、夜になっても気持ちの高ぶりをなかなか抑えることができず(一応5-6時間寝れたとは思うけど…)、ついに風邪を引きました。。。喉が痛くて咳が止まらない笑い泣きなんか微熱もある感じ。うわ、帰国4日前に最悪~えーん先週&先々週と先輩ソーシャルワーカーさんがいない日が多く、なんと代打予定だった人も体調不良で一週間来られずもうそれはカオスでした。新人ソーシャルワーカー2名を教育しながら働いてもらい、一週間を乗り切ったという感じでした。新人指導しながら30名近くの患者さんの面倒みるの、本当大変でした。で、そんな中あのヘビーな家族&ステークホルダー会議とイベント(どちらとも前回ブログ参照)あとはその間に友人の誕生日お祝いを企画&実施したりとある意味盛りだくさんすぎました。昨日の至っては先輩ソーシャルワーカーさんが午後から出勤、アボリジナルヘルスリエゾンオフィサー(AHLO)2名休みということで午前中は一人で4人分の働きをしていたら、流石に午後から体調が悪くなってきて早退。昨日の夕方からずっとベッドですショボーンカワイソウナワタシ…

 

ちなみにしいたけ占いによると今週の牡羊座は「公式燃え尽き期間」だそうです。当てはまりすぎててうける。(笑)

 

この仕事のしんどい点は「切り替え」の難しさです。やはり患者さんやクライアントの人生がかかっていると思うと仕事終わりも色々と考えちゃうんですよね。特にそこに患者さんやクライアントのトラウマが絡んでくるとそれを受け止めるだけで相当精神削られます。Vicarious trauma(代償的トラウマ)やcompassion fatigue(思いやり疲労)というものがありまして、ソーシャルワーカーを含めた対人援助職に就く人々は常にそれらにさらされます。なのでセルフケアやスーパービジョン(含カウンセリング)と通してこれらを防ぐことがとても重要なんです。

 

セルフケア、正に言うのは易しやるのは難し…

McDonald (2017) は、①食生活、②運動、③睡眠、④情緒、⑤スピリチュアル、⑥レクリエーション、⑦ソーシャルサポートの 7 つの視点からのセルフケアプランが必要だとしています。実はこの1年でかなり夫婦共にこれらを改善できるよう、取り組んでこれたと思います。(もちろんまだまだではありますが…)

①食べ過ぎない、脂っこいものや塩分が多いものは避け、野菜や肉が多い健康的な食事を心掛ける。朝ごはんをしっかり食べる。お酒(特にビールを)飲み過ぎない。

②病院勤務の日は常に病棟を歩き回っているので少なくとも7000歩くらいは歩くのですが、それに加えて帰宅後はお散歩するようにしています。週末は必ず一日10000歩以上歩くようにしています。加えて私は週1で激しめのグループフィットネスにいっています。

③最大の課題!11時前にはベッドに入り、6時半くらいに起きる生活を心掛けています。週末もなるべくこのペースを崩さないようにしています。

④スーパービジョン、仲良い友達とのピアサポート、旦那からのカウンセリング(笑)(話を聞いてもらう)

⑤好きな音楽を聴くの結構スピリチュアルかもしれないです。

⑥ホリデーを常に企画する(笑)

⑦友人や旦那と定期的にハイキングに行ったり食事に行ったり

 

ってとこでしょうか?

なにせ私は基本的に頑張りすぎてしまう性格なので本当に気を付けないと簡単にバーンアウトする自覚があります。あ、あとは「sick leave取るのに罪悪感を持たない!」これ、大事です。心と体が弱った状態で患者さんやクライアントに相対していると絶対お互いに悪い影響が出るんです。なのでちょっとでも「しんどいな」と思ったら休む!特にビジネスマンには考えられないと思いますが(私もサラリーマン時代を思い返すと考えられん…)この分野で働く人はとても重要です。

 

とまぁ体調を崩したことを期にちょっとセルフケアについて触れてみました。

あー頼む私の体。なんとか金曜日までに全回復してくれぃ!

 

McDonald, C. (2017).Self-care for the counselor: A holistic guild for helping professionals. Amazon Services International, Inc.

さてさて、病院とNPOの仕事で大きいヤマがふたつあったのですが、どちらも無事に終わりましてほっとしております。。。

 

ひとつはとてつもなく複雑なケースの患者さんの家族&ステークホルダー会議in病院。患者さん、家族3名に加えて内科医、緩和ケアの看護師、病棟の看護師長、OT、Physio、SW(私)、AHLOのチームリーダー、病院のNDIS Long Stay Coordinator、NDISのサポートコーディネーター、NDISのサービスプロバイダー&サポートワーカーたちと計15名が参加した私史上最大規模(!)の家族会議&ステークホルダーでした。ってかこんな大規模なのなかなかないのでは?!NDISのLong Stay Coordinatorがマネージャーレベルのソーシャルワーカーなので安心感はあったものの(しかもNDISの知識が豊富なワーカーさんなので助かった!)、SWになって1年も経たない新米ソーシャルワーカーの私がミーティングをファシリテートするにはマジでハードルが高かったです。

ということもあり、会議前日はストレスで眠りも浅く、起きてしまい…でも当日は何とかうまくファシリテートできたと思います。冒頭にこの会議の目的、そして「この会議は患者さんと家族が主役であり、私たちはその願いをかなえるためにサポートする立場にある」ということを強調させてもらいました。残念ながら患者さんの余命は数カ月と予想されており、内科医と緩和ケアの看護師が予後を説明するうちに患者さんと家族が涙する場面も。会議終了後には家族にもNDISのプロバイダーにも「素晴らしい会議だった、感謝している」と声をかけてもらいました。とても嬉しかったです。

 

ふたつめはNPOのイベント。自死遺族が朝4:15にシティで落ち合って暗闇を歩き、キングスパークで日の出を見るというイベントです。こんな早朝のイベントですが、70名くらいのクライアントとNPOスタッフが参加しました。私は僭越ながら司会業。ボランティアさんと昨年息子を自殺で亡くしたクライアントに出発地と到着地でスピーチをしてもらいましたが、これが本当に良かった。参加者皆さん涙、涙で、天気にも恵まれて素晴らしい日の出が拝め、本当に心に残る朝になりました。色々な人に良かったと声をかけてもらい、これも嬉しかった~。と、共にほっとしました。

 

という訳で肩の力抜けた~!でも明日月曜やん。頑張れ自分。今週頑張れば4年ぶりの日本だ~!!

今朝、移民書士から連絡があり、Subclass189が認可されました!つまりオーストラリア永住権を取得しました。

 

このブログを読んで応援してくださった方々には感謝の気持ちでいっぱいです。本気で考え始めてから約7年、移住して約5年で永住権を取得いたしました。

 

日本人としてこの国で永住者として生きていく。正直色々な思いがあります。

自国をある意味捨てたという罪悪感。

それでもそうしないと自分を保てなかったという自国に対する絶望感。

もちろんオーストラリアの政治・社会に対して絶望感を感じる日もたくさんあります。しかし正直言って日本への絶望感と比較すると可愛いものに思えてしまいます。

移民や多様な価値観に(日本と比較すると圧倒的に)寛容で、時世を見極めて柔軟に対応できるオーストラリアにはまだまだ希望が持てるのです。

 

何よりも私みたいな中途半端な人間を技術移民として受け入れてくれたオーストラリアと言う国・社会に対しては心から感謝の気持ちでいっぱいです。人生を救ってもらいました。また6万年以上前からこの土地に住んでいる先住民の方々への敬意と「この土地に住まわせていただいている」という気持ちを忘れずに生きていきたいです。

 

とまぁ、語りましたがここからライフステージを加速していけるようまた頑張らねば…ここからはオーストラリアで働くソーシャルワーカーとして、そしてオーストラリアで社会で生きる一員としてボチボチ情報発信していければと思います。永住権を取得したことで変わることもありますが、想像以上に変わらないことの方が多いかも知れません。生活は続いていきます。

 

旧Twitterで書いた内容がちょいちょい拡散されているのでここでも書きたいと思います。正直むしろTwitterよりここで書いた方が良いのでは?!という感じです。なぜなら「コーチング」の類の投稿の多くはアメブロに散見されるから。

 

 

ブログをやっているとよくいただくんです、「コーチング」をやっている方からのいいね!を。特徴は下記の通り。

・「起業家」「○○コーチ」などと自分を表現し、会社員をしていたころより儲かるし、自由な時間が持てるし生活が良くなるとの謳い文句。それに伴う年商の表示。

・独身女性、あるいは扶養に入っているなど家族に対して経済的な責任を負わない女性に多い(「○○ママ」「○○ママコーチ」的な表現を多用)

・Lineで新規顧客と繋がろうとする

・キラキラした商材写真

・無料プレゼント

・Zoomでセミナーなどを開催している

・「行動せよ」「SNSにもっと投稿せよ」と呼びかける

・お客様からの声(でも実は同じようなことをしている人と交代でお客様になったりしている)

・何か目新しい情報はなく、結局は(恐らく中身がない)商材をいかに買ってもらうかというその売り方を売りつけることで利益を得ている。

 

ここからはこれらをやっていらっしゃる当人向けに書きたいと思います。

やられている方々は一生懸命やられているのでしょう。そこは認めますし、正直きついことを言うのははばかられるのですが、でも言います。

 

ハッキリ言ってこのやり方はマルチ商法(特にねずみ講)あるいは新興宗教に近いです。勘が良い人になら上記の特徴を見ただけでお分かりいただけると思います。もし分からない場合はこういったことに触れたことがないであろう人(あなたのご両親やパートナー)にあなたがやっていることを話し、ブログやSNSを見てもらって感想を聞いてみてください。そもそも見せられないということであれば、それがなぜなのか考えてみてください。

 

もし本気で何か新しいことを学びたい、それを使って誰かの役に立ちたいと思うのであれば、専門学校や大学を選ぶべきです。大学は凄いですよ、人類の知識の蓄積を元にあなたに最短ルートで最高の教育を施してくれ、コースによっては技術を習得できます。このようなコーチングに数十万円のお金を払うのであればこういった真っ当な教育コースにお金を投じるべきです。履歴書にも書けますし、何年・何十年も続けられる圧倒的に安定した職を手に入れることができます。それに対して、正直こういったコーチングなどで得られるものの情報・技術面での価値は殆どないに等しいでしょう。

 

また悪質な場合はカウンセリングに近いことをしていたりしていて、これは本当に危険だと思いました。カウンセリングは臨床心理士あるいは公認心理士などのプロの専門資格を持つ人がやるべきものであり、中途半端な人間がやるとクライアントの心の傷をより深くしてしまうことになりかねません。カウンセリングをやるには時間も(半年とかでは無理で、4年-6年とかです)お金もかけて様々な重要なルールや理論、技術を学び、習得する必要があります。もしあなたが誰かを本気で助けたいと思うなら、自分で助けようとせず、こういうプロの専門家に繋いであげるべきです。

 

また一番気になる点…それはあなたの自尊心です。「お金がある」「自由がある」「綺麗」「キラキラしている」「海外(就職・恋愛etc)」「英語」など憧れを抱くのは分かります。でもそれって手に入れた当人は多くのものを犠牲にして、血生臭い努力の末勝ち取ったものです。コーチングや起業と上辺だけキラキラさせてもお金も自由も手に入れられないし、長続きしません。むしろあなたの自尊心をどんどん傷つけていくのではないですか?そしてそれを他人に押し付けて本当にあなたの心は満たされていますか?一度立ち止まって考えてみて欲しいと思います。

 

こういったコーチングの類に行くのであれば私は圧倒的にプロのカウンセリングを受けることをお勧めします。自分に合ったカウンセラーを見つけるのは簡単なことではありませんが、5人くらい試してみたら1人くらいは良い人が見つかるはずです。ちなみにプロの心理資格を持つ人は自分自身もカウンセリングを受けることが推奨されています。そして私も過去のスーパーバイザーたちにそう言われました。理由については話が長くなるので割愛しますが、簡単に言うと自分とそしてクライアントを守るためにとても重要なのです。なのでカウンセリングを受けることを決して恥ずかしいと思わないで欲しいです。ちょっと花粉症が酷いから耳鼻科に行く、くらいの感覚でいってみて欲しいと思います。

 

という訳で長くなりましたが以上、私の巷で流行っているコーチングに関する見解でした。

オーストラリアで働くソーシャルワーカーの重要な役割としてAdvocacyがありますが、特にAboriginal and Torres Strait Islander(先住民)バックグラウンドの患者さんについてはしっかりと歴史的背景を理解し、彼らに寄り添い、意思を尊重した支援が求められます。なぜなら西洋人がこの大地に降り立った時から開始した植民地化政策から1970年代まで続いた児童隔離政策まで、先住民の声は無視され続けたからです。ちなみに余談ではありますが私がアボリジニと書かないのはAboriginieは差別用語に当たるためです。

 

1910-1970年まで白人社会への同化政策の一環として、アボリジナルの子どもたちを強制的に親元から引き離し、教会などの施設に収容したり、白人家庭の養子にするなどの隔離政策が取られました。(あ、ちなみにこれ以前は先住民は草木動物と同じ区分でカウントされてました。唖然。)こうした子どもたちは数万人に上り、「ストールン・ジェネレーション(盗まれた世代)」と呼ばれます。多くの子どもたちは強制労働や性的搾取を強いられ暴力を受けたため、トラウマや精神疾患を抱えるに至り、そのトラウマをアルコールやドラッグを使って症状を和らげようとする人が今日に至るまで多く見られます。また家庭内暴力の割合も高く、その家庭内暴力を目撃した、あるいはその被害に遭った子どもは大人になると家庭内暴力をする側にまわり、アルコール&ドラッグに溺れるという負の連鎖(transgenerational traumaと呼ばれます)が続いています。

 

私が病院で会う患者さんには正に隔離政策時代に親元から引き離された世代の人々も多く、またその子供・孫世代ももちろんいます。このtransgenerational traumaによる健康・精神面の影響を日々目の当たりにしている訳です。

 

病院には大抵Aboriginal Health Liaison Officer (AHLO)と呼ばれる人たちがおり、アボリジナルバックグラウンドの患者さんに対して文化的・精神的サポートを行います。ソーシャルワーカーはこの人たちと協力して患者さんに適切な支援を提供することが求められます。ちなみに私が働く病院は恐らくWAで最も高度な医療を提供している公立病院のひとつであるため、患者さんの中には英語が第2言語の人(第一言語はアボリジナル言語)の人も少なくありません。

 

例えばこんなケースがありました…Broomeから車で約8時間、砂漠のど真ん中のコミュニティからヘリで運ばれてきたアボリジナルバックグラウンドのおっちゃんですが、腎機能が低下してしまい、もう暫くすると透析を受ける必要が出てくるかもしれないということになりました。しかしおっちゃんのコミュニティの近くには透析できるところがなく、一番近くても車で往復で12時間かけて行く必要があり、これを週3回しなくてはいけません。これは現実問題かなり厳しいです。そもそもこの往復12時間かけていけるところもベッドに空きが出るまで数カ月から1年かかる可能性があり、おっちゃんはそれまでパースにいないといけません。

OTの認知アセスメント(実はアボリジナルバックグラウンドの方向けのものがあり、KICAと呼ばれます)によるとおっちゃんの認知はそこそこ良いです。臨床心理士はこのおっちゃんは自分で自分の健康について決定する判断能力はないとの決断を下しました。おっちゃんはある時点で透析をしなければ「自分は死ぬ」ことを分かっていますが、医療従事者たちはおっちゃんに判断能力がない可能性があることを危惧して家族に判断を促します。家族はおっちゃんに透析を受けて欲しいと思っていますが、おっちゃんは自分の故郷へ帰りたいと言います。家族はおっちゃんの意志を尊重することは「死」を選ぶことと同義のため、選択ができずに頭を抱えています。

 

さて、このケースが行きつく先は…正直分かりません!(えっ?)

しかしソーシャルワーカーにできることはおっちゃんと関係を築いて話をし(Yarnとアボリジナルの言葉で言います、私は大抵AHLOに同席してもらいます)AHLOのアドバイスを聞き入れ、それをしっかりと医療従事者にフィードバックすることです。医者と看護師は特に医学的見地から話を進めがちなのですが人によって健康の定義は異なります。特にremote communityで生まれ育ったアボリジナルバックグラウンドの方々は下記のSocial and Emotional Wellbeingというホリスティックな健康の定義の方が俄然しっくりくることが多いです。

おっちゃんにとって透析を受けるために故郷(country)を離れることは「死」と同義です。(ちなみに都市にはbad spiritsがいると言っていました)だったら故郷に帰って残り少ない人生を全うし、住み慣れた土地で気の知れた人たちと一緒に時間を過ごすほうが良いに違いないのです。そういったことをミーティングで積極的に発信するのです。

 

とまぁ話は長くなりましたが、最後にタイトルの「怒り」は誰に対してかって?臨床心理士ですよ!!まじでちょろちょろっと過去の資料読んで患者と話して「こいつに自分の事は自分で決定する能力はない」って決めつけるのってすごく乱暴だし失礼じゃないですか?大体病棟に来ることも殆どないのに!臨床心理士がどういうアセスメントをしてこういった判断を下すのか良く分からないのですが、ぶっちゃけ「ツラ貸せや!どうやってそういう結論にしたか私に1から10まではなしてみぃ!オラオラ」という感じでした。

あと透析を押す医者!AHLOも「この患者に透析を強制することは言うなればStolen generationの繰り返しじゃん?」と心の中では激おこでしたよ。

 

という訳で本日もソーシャルワーカーの戦いは続くのでした…チャンチャン。

どのような職場あるいは病棟で働いているかにもよりますが、多くの医療従事者にとって患者さんの死は身近なものだと思います。私の病棟でも癌や肺炎、透析の中止等で亡くなる患者さんは多く、多い時は週に3人の方が亡くなることもあります。もう病の進行を止める術がないと分かった患者さんの多くは緩和ケアチームの介入の後ホスピスへ行き、最期を迎えられる方が多いですが、もちろん病棟で亡くなる方もいます。

 

で、悲しいかなある意味「死」に慣れてしまっていた私ですが、思い入れのある患者さんの死は本当に辛いということを最近ひしひしと感じます。

ここ10カ月ほど入退院を繰り返していた患者さんがいるのですが、最近余命宣告を受けました。当初移植手術を受けようと検討していたのですが、生体検査の末、移植もできないことが分かりました。気の知れた病院のスタッフに囲まれて息を引き取りたいとの思いからホスピスには行かず、病院で最期を迎える決断を下しました。

このおっちゃん本当に優しくて、私がMy Aged Care referralを通して介護アセスメント&サービスをアレンジ多したことを毎回ことあるごとに「本当に君は僕のためによくやってくれている、ありがとう。君がアレンジしてくれたサービスは本当に素晴らしいよ。本当に感謝してる」と何度も言ってくれるんです。こんな優しくて、辛い中でも感謝の気持ちを忘れないおっちゃんが亡くなってしまうという現実が本当に辛いです。(これ書きながらも涙が止まらん…)

 

実は葬儀回りでソーシャルワーカーに相談をしたいとのreferralを看護師経由で貰ったのですが、私には答えることができない質問だったので(あと余命宣告が出た後だったので一人で行ったら間違いなくおっちゃんの前で泣いてしまうと思った)、先日緩和ケアソーシャルワーカーさんと一緒に患者さんの部屋に行きました。おっちゃんも時々涙目で私も話している間も涙をこらえるのに必死でした。オフィスに戻った瞬間に私は涙がぽろぽろ。緩和ケアソーシャルワーカーさんが慰めてくれました。余談ですが毎日このような状況の患者さんや家族と話をする緩和ケアソーシャルワーカーさん、すげー。

 

と、10分くらいで無事立ち直って普段の業務に戻った私ですが(こういう時やることいっぱいあるって切り替えられてありがたい。)ふとした瞬間、おっちゃんの気持ちを考えてしまいます。ポジティブな人柄だけど、きっと怖いだろうなと。会った時も「安楽死は自殺じゃないんだよ」って自分に言い聞かせるように話してくれて、私は「うんうん、そうだよ」とうなずくことしかできませんでした。

 

自分が無力であることが悲しいのですが、おっちゃんには大切な家族や友人もいるし、臨床心理士も定期的に診にきているのできっと精神面ではたくさんのサポートが受けられていると思います。

おっちゃんの最期に立ち会えるかは分かりませんが、最期の日が分かったらちゃんと心の中でお別れをしたいと思います。

どうもどうも!道端にワイルドフラワーが咲いたりしてちょーっとずつパースも春の気配を感じるようになってきました黄色い花土日に病院シフトに入ったり、NPOの仕事ではボランティア向けのトレーニングを作成したりとバタバタしております。

 

そしてタイトル通り最近多いんです…私の病棟に入院して来るホームレスの患者さん。ホームレスは基本的にED(救急)でソーシャルワーカーが介入して対応することが多いのですが、慢性的な腎臓あるいは呼吸器の疾患を抱えたホームレスの患者さんが最近立て続けに私がいる病棟へ入院しており、ソーシャルワーカー(=私)にかかるプレッシャーが半端ありませんゲローしかもまだ医学的観点で治療できる患者さんならまだしも、ホームレスという理由「だけ」で何日も入院する患者さんも出てきて(私の心の中は「この病棟に受け入れた専門医、ツラ貸せ!」オラオラ状態です)、一刻も早く退院させたい方々(=主に看護師)に日々「まだあいつは行くところがないのか」「まだかまだか」「お前税金の無駄遣いしていると分かっているのか」と詰め寄ってきて、それはそれはソーシャルワーカーにとっては悪夢です。

 

さて、みなさんホームレスの患者さんが入院したらソーシャルワーカーにできることって何だと思いますか?

 

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答えは「殆ど何もない!」です!

 

ええ!ソーシャルワーカーってそんなに無能なの?!と思ったアナタ!

私も毎日無能だと思ってますよ、ええ…。涙 結局ソーシャルワーカーにできることって社会の中に存在するリソースに繋げてあげることで、どうあがいてもそれ以上のことはできないんですよね。(もちろん時々たまーに奇跡を起こすこともできるのですが、本当にまれ…)それ以上の事をするには結構ガチで政治家にお願いするしかありません。一応これ(advocacy)もソーシャルワーカーのお仕事の一つなんですがね…

 

もちろん患者さんによりけりなのですが、基本的に治療が終われば道に帰っていただき、コミュニティにあるcrisis servicesに直接行って助けを乞うてもらうしかありません。ホームレスシェルターは基本的に全て満床。空きがあるのは奇跡です。そんな状況なのでそもそもホームレスシェルターへソーシャルワーカーから直接照会することもできません。病院内にホームレス対応チームがある訳ですが、彼らを経由してじゃないとホームレスシェルターに繋ぐこともできないのです。で、そしてそのホームレス対応チームもキャパオーバーで呼んでも全然来ないという。。。

 

またホームレスの患者さんはアルコール・ドラッグ中毒の方が多く、ホームレスシェルターはそのような患者さんをなかなか受け入れてくれません。と、なると何が起こるかと言うとホームレスの患者さんは路上で生活せざるを得ず、体に異変があると救急にやってくる病院の「常連さん」になっていく訳です。(体の異変はアルコールの飲みすぎ、性感染症、肝炎等々も…)特に救急のソーシャルワーカーはもうこれらの常連さんと顔見知りです。感覚が麻痺しすぎて?「あらまた来たの!」という会話になりがち…

 

いまパースは家賃の高騰により家賃が払えない、あるいは家を購入した人は高い利率によりローンを払えないなどの理由で普通の収入がある人でもホームレスになっており、深刻な社会問題となっています。という訳でこれからパースに来る方々、心して来てくださいね…何ならフルタイムの仕事をしている私も生活は決して楽ではありません。

 

ちなみに私が病棟で対応した患者さんのうちのひとりはとてつもなく複雑なケースで糖尿病起因の足の壊疽の結果、足を切断して車いす生活、また過去の精神的なトラウマ?により家庭崩壊&家族から勘当され身寄りなし…ソーシャルワーカーと同等のサポートを提供すべきNDISのsupport coordinatorは全く使えないし機能していない。過去の入院で同じ病院の色んなソーシャルワーカーが手を焼いてきた&5人くらいのマネージャーが既に知っているケースでもう正直「どこに正解があるのか~???ムキーゲロー滝汗笑い泣き」という感じでした。車いす生活に加え様々な慢性疾患を持っているので易々と(路上に)退院させることもできず…(看護師長には「早く路上に退院させろ!」「入院費を患者に請求するぞ!」と脅される、私が。涙)ホンマにストレスで眠れんかったよーピエン でもこういう時が一番の成長機会だったりするんですよね、とドMな私です。ニヒヒこうでも思わんとやってられんわ!

ちなみに脅してくる看護師長へは「でもちゃんと問題解決しないと退院した瞬間にまた入院されるよ?」と言って黙らせ納得してもらいます。

 

と長くなりましたが、なかなかストレスフルなここ数週間です。早く落ち着いてくれ~!

いやぁもうあっという間に時間が経ちもう7月!!びっくりです。正直この2-3か月ほど精神的にしんどい時期が続きました。新卒の時もそうでしたがやはり仕事に慣れない、どこで手を抜いていいのか分からないのって結構辛いです。旦那から違う視点を貰ったりして考え方を変え、ようやっと気持ちが楽になってきました、ちなみに病院のpermanent positionに落ちてしまったこと、もう一つの仕事はプログラム自体が終了する危機?!があったりなどもあり心理的負担が大でした。旦那も会社の倒産危機があったりで機嫌が悪かったしね。あーあ、しんどかった…

 

そんな中良かったこともありました。

一番は189ビザの5月ラウンドに招待されたこと!これは本当に安堵しました。去年の12月ラウンドからラウンドがなかなか来ず、やきもきしていました…し、12月はソーシャルワーカーは65点で招待されていたけれども移民が増えていると言われている今、果たして私の点数で呼ばれるのか(ちなみに70点でした)呼ばれるまで気が気じゃなかったです。あとは担当審査官が恐らく数カ月でついて旦那の英語のテストのスコア(頑張れ旦那、でもPTEoverall30なら難しくないはず!あとは$5000払うという最終手段もある!(笑))、日本からの警察証明、健康診断で永住権が降りる…はず!最後の最後まで気が抜けませんが、招待されて一番の山場を越えた感はあります。

 

あとは大学からPrizeの表彰状が届きました。どうやら最終学期にやったソーシャルワークの総まとめ的な位置付けの科目(科目の説明にもa capstone unitと書いてありました)でクラスで一番成績が良かったみたいです。ちなみにこの科目は結構重めのエッセイがあったのだけれども、このエッセイを通して自分がソーシャルワーカーとしてどのような価値観を大切にしたいのか、ということが非常に明確になり、とても良かった!ということをエッセイ提出の際に指導教官兼准教授に伝えたのでそれが良かったのかも知れません。(笑)あとこの科目の30%はグループワークだったのでチームにも感謝です。数百ドルの賞金もいただき、素直に嬉しいなぁ~おねがいちゃんとレジュメにも書き加えたいと思います!(ってこうやってぬか喜びしている私、人間としての器が小さいなぁとも思うのですが…真顔

 

あとは病院の方は週末シフトに月1で入ることになりました。大変だけれども週末は給料がとても良いので嬉しい…しかも第一回は精神救急(と必要に応じでED)だったのですが、忙しいということはなく(ちなみにいま担当の呼吸器・腎臓器科は季節柄メタクソ忙しい!)じっくりとアセスメントできたので良かったです。

 

という感じで忙しい日々ではありますが、すこーしずつ、病院の仕事もNPOの仕事も慣れてきたような?11月の一時帰国に向けて引き続き頑張りたいと思います。(あまり無理せずゆるりとね…)