距離とか累積標高だとか色々ありますが、
私にとっては、このOMMが体力的に1番キツイレースであります。
個人的には10キロ担いで歩き回った2泊3日の北アルプスや、今年の菅平ロゲ40キロよりキツい。
当然の荷物の重さ、登山道ではない整備されていない不安定な足場、一足先は何があるのかわからない、地図を読むので常に脳みそは使いっぱなし…そんな事の繰り返しだからでしょうか。
登りながら補給し、下るときは走り、地図に載ってない薮と岩と段差に邪魔されてトライ&エラーの繰り返し。
でも、
楽すぃ〜
そうなんですよ、
ディープに山に触れるのです。
登山道は表向きな顔、
本当のあなたの素顔は??
さて
本編です。
1日目
今回の荷物のベースは5.5キロ。
(昨年は7キロ、頑張た。)
MINI2に荷物を入れてみたが、
どうしてもコンプレッションシュラフの硬さが背中に当たるんですわ。ならば…とコンプレッションしないでそのままザックに入れてみると今度は荷物が入り切らない…。
そこでthreeに変えてみる。
と、荷物が分散されてストレスフリー!敢えて、隙間に余裕のあるthreeで行くことにした。
8時スタート。
晴れ。気温は10度。鷲ヶ岳スキー場。
スタートはスキー場ゲレンデ。
スタート後はいきなりのバーティカル。
42分登ることとなる。(例のアレ、1キロ20分とかかかるヤツ)
1つ目のポイントはピーク、楽勝。
そして2つ目は登山道から外れた山の中。
この2つ目で1/25000のスケールに頭が慣れた。
そこからの地形はほぼ地図と一致、ここまでは問題なし。
が、違う問題が発生。
というのは、薮が酷いということ。
今回、竹藪が濃く、タケノコ取り遭難が起きているとのことで(あちらはネマガリタケ)レース前に注意喚起がされていた。
そのため、藪が酷いところには予め色を示していると予告されていた。
が、地図に色が付いてなくても藪い!!
これが地図。↓
竹の記号と共に緑付けされている。
でも実際は、
黄色は竹藪が濃い所。
オレンジはここから登っちゃえ〜と考えていたルート。
しかし全てが背丈以上の藪薮。
諦めてちょい戻り、記載のない微妙なルートを使用。CKはゲット。
その後、
ちょっとだけピークあたりの濃い藪を避けトラバースして進み、3つに分かれた尾根を探すも竹が高くて真ん中の尾根しか見えていなかった。(後で真ん中だったとわかる)
本来行きたいのは尾根を伝い、鞍部を超え、隣の山のピーク。
しかし、コンパスで正置すると向きがズレている。つまり正しく無い。
時同じく悪戦苦闘していた他の1チームの1人が「尾根がもう一つ見えました!」と仲間に大きな声で伝えているのを聞いた。
(仲間も見えなくなるほどの藪なので大声で伝えるしか無いのである。)
(正しいことではないが)それを聞いてもう一つ左に尾根がある事がわかり視認しに向かった。
視認しに行くだけでも滑り、刺さり、ぶつかりの大変な作業。コンパスでの正置もオケでようやく正しい尾根にのっかり鞍部に向かうことができた。
男性と女性の背丈による差で、気がつける事が若干違うかもしれないと思った。
オリエンテーリングもロゲイニングも基本、教え合う事は禁止だし、協力戦も無い。
ただこの時は、次のポイントまで直線で抜けた事を相手チームとお互い称え合った。
山の中に入れば動物の棲家。
鹿の団体さんが目の前を通り過ぎて行ったり、熊の爪の研ぎ場所があったりと密に接する事となる。
遭難危機の藪漕ぎも不安だが、動物遭遇との不安も有る。
その後はポイントを取ったが、
時間内にゲットできるポイントのベストな巡り方はあまり考える事ができなかった1日目。
もう一つのポイントを考えても良い時間だったが、エースの体調も考慮すると間に合わない可能性もあり、早々に本日の野営地ゴールに45分前に到着。
道を戻ったり、藪漕ぎで時間を取ったりしていたので順位は最後の方なのだろうと思っていたが、まさかの中間よりも上。
翌日は天気と体調を考慮して攻め方を考える事とした。
かなりの大雨予報。
早目にテン場に着いたので、早々に食事と宴。
日本酒は外せない。
装備については次回の投稿で。
7時半には就寝。
2日目
朝方の天気は穏やか。
星も見えれば風もない。
雨が降ってきても良い様に上レインを腹に巻き、ザックの口部分にその他の雨具を揃えておいた。
スタート時間になる。
2日目も道が無い所を進む。
地図読みに間違えは無いはずなので安心して足を進める。今回の地図は読むだけなら難しくは無い。でも地図に載ってない何かが足を引っ張る。
一つは藪、
二つ目は崖かなと思った。
等高線に乗らない10m未満の崖が所々あるので、緩斜面だと思い、ショートカットしようとする度に降りれずに元のルートに戻るという事も多々発生。
あと、2日目のポイントは比較的歩道から近くの山の中のため、発見しやすく、初心者でも取りやすい事が弱点。昨年の2日目のようにもっとテクニカルな場所に置いて欲しかった。
そして最後はOMMらしい天気の大雨と霧。
視界不良!目視できまてーーーん!
それがまた良いのですが。
とは言え、2日目スタートからこうならば簡単な場所でもテクニカルに変身してたのかも。
そして…
OMM2022のゴールが来てしまった。
最後のバーティカルは正直すご〜く疲れた。
早くやめたいと何度も思った。
柿ピーや非常食はあったのだけれども、甘いものが売り切れて疲れを取りきれなかった。
そういうのも戦略なんだよなぁと、
ダメだね自分。
こんなレースがあって良かったなぁと思う。
なぜなら
時間をかけてじっくり用意し、
時間をかけてじっくり山を楽しめるからである。
無我無茶で走るのもアリだけど、こういうのが自分には合ってるなと。
時間に制限があるのでのんびりとは行かないが、頭も体もやり尽くした感を得られる。
鍋を担いで歩く人、
良い景色を見てお昼を食べる人など様々な人達が参加しているOMM。
楽しみ方が自由なのがとてもイイ。
自分は自分、人は人、それぞれの楽しみ。
I hope you have a good time!
次回は装備について書きます。
おしまい。