1月19日(木)。
初めての著者の短編集を読了しました。
諸事情により時間がかかってしまいましたが、内容は大変満足度の高い作品でした。
独立記念日(原田マハ)
何でこの本を手にとったのか、おそらく裏表紙の解説を読んで面白そうだと思ったからでしょう。1つ1つがすぐに読み終わる24編からなる短編小説。主人公はすべて女性で、小さな、しかしながら生きる上で誰もが直面するような悩みや迷いを持っています。
その迷いと逃げずに向き合うことで人は自然と前を向ける、そんなことを伝えてくれているのかなと思える作品です。
またこの作品の楽しみの1つは、前の1篇で脇役として出てきた人物が次に主役になっているところ。脇役が主役になるのは不思議な感覚ですが、何気なく生きている人でも人生の主人公として生きている、そんな大げさな思いにさせてくれます。
最近では珍しくなった名言、2つほど載せておきます。
「こんなことをしたら、こうなっちゃうんじゃないか。こう言ったら、こういい返されるんじゃないか。そう考えてなかなか行動できない。けど、思い切ってやってみれば、けっこう想像もしなかったほうに、物事っていうのは転がっていくものですよ。」
→考えすぎて何もしないということにならないように注意したいものです。
予期せぬ瞬間、予想もしない方角から飛んでくるのが、衣里の青い鳥だよ、きっと。かまえず、気取らず、がっつかず。衣里らしく、自然のままでその時を待てばいい。
→このセリフの意味も分かるし、言われる方の焦りもわかります。
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