2013年 第147回天皇賞(春) (GI) フェノーメノ
戦前に距離不安がささやかれたフェノーメノが、まるで歴戦のステイヤーのような堂々たるレース振りで勝った。
戦前にはこの距離でこそと思われたゴールドシップが、まるで距離の壁に阻まれたかのように伸びきれず敗れた。
好ペースの、好タイム決着。淀みの無い流れで、より本来の距離適性が物を言うような展開で、しかし想定を覆す結果が出てしまったことによる混乱が、今でも尾を引いている。
いずれにせよ展開一つの問題なのだろうと思う。
他の馬がペースを緩めるところを緩めずに最後まで伸びることがアドバンテージとなるゴールドシップにとって、平均的に速いペースは鬼門。
一方デインヒルの一流の産駒を思わせるフェノーメノにとっては、そういった流れは能力を妨げられないスムーズな展開になりやすい点で打ってつけであり、緩みごちゃつきなどの綾が付けば惨敗も十分ある。
恐らくこの両馬は光と影のような存在になってゆくのだと思う。一方が輝く時は一方が闇に沈む。揃って力を発揮するような、鼻面を並べての叩き合いという展開にはなかなかならないのではないか。
今の所、直接対決では一方的な展開になっているが、少なくともその結果が示す程の力量差は無いと思う。
そして……それはそれで、一つのライバルの姿ではないかとも。