2012年宝塚記念結果 ~哀しい夜を越えて笑おうとするなら | Everyday People Dance To The Music

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日々人は音と共に踊る

様々紆余曲折(と言うほど大したことでもないが)あって、結局レース実況をラジオで聴いた。

……そして録画しておいたレース映像を4度ほど繰り返し見て余韻に浸ったのであった(笑)。



レース前に喧伝され、憶測を呼んだ「七分の仕上げ」発言は、レースを終えた現時点でも尚様々な解釈の仕方がある。
言葉通り七分程度の仕上がりだったのか、実際はさらに勝負気配だったのを隠す煙幕だったのか、またその仕上がりで勝てる自信が実際無かったのかあったのか。

僕は、今回がオルフェーヴルの本来の姿だった、とは思わない。

例えば最後の直線、池添騎手は敢えて馬場が悪いとされる内側へオルフェーヴルを突っ込ませた。
それを今年の皐月賞のゴールドシップや、去年のエリザベス女王杯のスノーフェアリーを引き合いに出して、池添騎手のファインプレーであるという声はそれなりに多い。それについては全く否定するつもりも無い。

ここで言いたいのは、連勝中のオルフェーヴルはそうした鞍上のアシストをまるで無いかのように勝ってきたのではないかということだ。
菊花賞前の雑誌記事で、前哨戦の神戸新聞杯で完璧に見えた折り合いに、実は相当苦労していたのだという池添騎手の談話が載っていた。全面的にとは言えないまでもある程度までは真実なのだと思う。
道中の折り合いにせよ勝負所の仕掛けにせよ、実際は苦慮や吟味の果てのものであるのに、端から見るとまるでそれが無造作なものであるように見えて、ただただ馬の強さだけが印象に残るようなレースを、オルフェーヴルは繰り返していたはずだ。

そして、それが実際の強さの発露なのだ。

今回、馬場の良い所を通すようなある種無造作な乗り方で勝てたかどうかは、わからない。
いや、仮にそういう風に乗られていたとしても、やはり僕はそこに池添騎手の営為を見ていたのではないかと思う。



レース全体としては、ほぼ全馬が力を出し切った好内容だったと思う。
期待以上だったのは、2度連続の好走を初めて成し遂げたルーラーシップと、きついレース運びで掲示板に載ったマウントシャスタ。
逆にアーネストリーは、ベストと思えた乗り方であれほど負けるというのは、余程不振が根深いのだな、と。トゥザグローリーは、よくわかりません。



レース実況では盛んに「復活」という言葉が連呼されていたが、流石にそれはオグリキャップやトウカイテイオー程の劇的な結末でないと釣り合わない言葉だろう。
今回に関してはせいぜい、一度目の有馬記念の時のグラスワンダーくらいのものだろう。いや十分劇的なのだけど、復活というよりは復調。元々、死んでなどいなかったのだから。