AlexMoulton APB J14 近代化改修計画 | ごーいんぐまいうぇい!

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ふらりふらりと気の向くままに。日々迷走。ときどき暴走。とある自転車乗りのひとりごと。

どうもご無沙汰してます。ぽにです。

ここんとこ旅行するのも憚られるような風潮がありますが、ぼちぼち遊びつつ生きてます。

 

さて、今回のブログネタは機材。

2017年に念願かなって手に入れたAlexMoultonの近代化改修計画についてです。

同じような改修をする人がどのくらいいるのかはわかりませんが、何かの参考程度に慣れれば幸いです。

 

 

「いつかはモールトン」

漠然とした憧れは以前からあったものの、中古市場でもフレーム価格10万を超えるAlexMoulton。

そんな高級小径車を一念発起して手に入れたのは2017年の末だった。

ホイール、コンポのついた完成車状態の中古APB J14が30万。

正直、破格というような値段ではないが、このときのぼくには手を出す余裕があった。

勢い任せに即決で入札し、wktk待つこと数日。

 

来ました。憧れのモールトン。

この時点で組まれていたコンポはShimano RSX。

1995年リリースの低価格帯コンポで、今のSoraの元となる。

 

STI内部のグリスは硬化していて変速は効かないし、ハブの状態も怪しい。

すぐにでも手を入れたい気持ちはあったが、せっかくのモールトンだ。しっかりとコンセプトをまとめてからレストアしよう。

 

と、思い続けて2年半。

この間に考えていたのは、「分割機構を活かして且つ、走行性能を損なわない構成にしたい」というもの。

見た目だけであればシルバーコンポでクラシックに仕立て上げるという選択肢もあるわけだが、この「分割を活かす」というコンセプトを組みこむと、ワイヤールーティングが非常に面倒になる。

というか、リヤブレーキと前後変速用ワイヤーの計3本を分離しなければいけない時点で手間が多い。

そこでメインコンポの選択肢として急上昇したのが「無線変速コンポ」。そう、SRAMだ。

クロスバイクから始めてここまで10年。

実は、コンポーネントはShimano(とsuntour)しか使ったことがなかった。

さらに、この時点での我が家の最高級コンポは78系Dura-Ace。

初めての11速、初めての電動コンポ、そして初めてのSRAM。

「モールトンを最新鋭機にしたら楽しそうやな。」

コンセプトが確定した。

 

さて、ここまで決まればあとは必要なものを買いそろえるだけ。

幸いにも、オークションでetapのレバー+ディレイラーセットが10万そこそこで落札できたので、最もコストを見込んでいた部分は予算内。

ホイールも11速化に伴い、完組を注文。(韋駄天 PARALLEL RACE

 

なお、シフターとディレイラーはetapを採用したものの、クランク・スプロケ・チェーンはShimanoを採用した。

このあたりは国内での消耗品価格を考慮して。キメラ構成には何の抵抗もないしね。

 

ブレーキもShimanoのミニV(BR-R353

 

分割しての輪行使用を前提としているため、フロントブレーキにはケーブルアジャスター(SM-CB90)も導入。

 

さて、ここまでは何の問題もなく組めた。

いよいよメインコンポの組み込みだ。

今回の近代化改修において、一番面倒なポイントになるであろうと想定していたのは、クランク周り。

というのも、モールトンのBB付近にはピボットが配置されていてホローテックBBをそのまま入れるだけではピボット固定ボルトとクランクが接触してしまうのだ。

 

そこで導入したのが、3Dプリンターで自作したスペーサー。

これに関しては、できることならば金属製のものを入れることをオススメしておきたい。

どうしたって樹脂は劣化するしね。

 

このスペーサーで一番気にかけていた部分はクリア。

あとはドライブトレイン組み上げるだけだと意気揚々とFDを取り付けてみると、次の問題が発覚した。

 

FDとクランクのクリアランスなさすぎ問題。

この問題については、FD台座を少し(強引に)曲げることでクリア。

とはいえ、変速機能にも直結してくる部分なので調整にはかなりの時間を要した。

ちなみにRDはポン付けで何の問題もありませんでした。

 

ここまでくれば、あとはハンドル周りだ。

ステムはスレッドコンバーター(YHB00301)を入れて、

 

バーエンドには自作のベルマウントとミラーを配置。

 

17インチという特殊径タイヤが話題になりがちなモールトンだが、APB J14は20インチなのでタイヤはSCHWALBE DURANOを採用。

 

というわけで、近代化改修完了形態がコチラ。

 

もうね、これだけでぼくは酒が飲めますよ。

 

さてさて、思ったよりは少々手間のかかったモールトン近代化改修。

まだガッツリ乗り込めてはいないので、細部の調整はこれからになりますがとりあえずはこれで完成です。

実際に分割しての輪行は2度やりましたが、慣れればロードの輪行と同等の時間かそれ以下になりそうな感触。

分割フレームに無線変速はやはり最適だった。

 

来年はこいつでのロングライドをやってみたいものです。