新生活と新たな挑戦 | 伝統技術を現代のライフスタイルに合わせて発信するプロジェクト  ”ARLNATA” アルルナータ ディレクターの独り言

伝統技術を現代のライフスタイルに合わせて発信するプロジェクト  ”ARLNATA” アルルナータ ディレクターの独り言

約11年に渡るヨーロッパの様々なステージのラグジュアリーブランドを経て日本に帰国し、衰退産業とも言われている日本の伝統技術を今の形で発信するためのプロジェクト”ARLNATA”アルルナータを主催しているディレクターの独り言です。
https://arlnata.com/index.html

6月から念願の転職を果たしパリでの新たな生活が始まりました。職種自体は言葉で言えば以前とほぼ同じのパタンナー兼デザイナーなのですが、以前よりももっと自分のアイデアを提案できる立場になり、やりがいが大きくなった分責任も同時に重くなった状態です。街自体については以前から年に数回は通っていた場所なので新鮮味はそれほどあるわけでもなく、むしろまた言葉の通じない今の環境に対する自分の頼りなさへの苛立ちの方が大きいのが実感です。ミラノに比べればだいぶ英語が通じる街ですが、たまに全く話せない人は、それが故にリアクションも最悪で、そういう人にたまたま当たってしまうと本当に嫌な気分になります。嫌な気分というのは、もちろん相手の態度の感じが悪いことに対する嫌悪感もありますが、と同時にフランスなんだからフランス語話すべきだよなという申し訳ない気持ちの混じった気分です。何か7年半前にミラノに着いた時のことを思い出しますが、もうあの時より7年半も歳を取っているので、やはり熱意というものは歳をとるごとに減退するものなのかと思ったり、いやそれも全て自分の心持ち次第だと思ったり、、、そんな毎日を過ごしています。


さて、更新をしていなかったこの半年以上の期間はパリに移るための色々なことがありました。そして、今回短期ではありましたが夏休みに日本に帰ることができ、ファッション関係者のみならず様々な素晴らしい人々に出会うことができましたし、人前で話す機会も頂いて色々な濃い経験をさせていただきました。ファッション関係の先輩後輩からは、今の自分の考えに対する応援、批判の両方を頂くことができ、確かに自分の考えには偏っている部分があるなとも気づかされましたし、また間違っていないなと自信を持てる部分もありました。異業種の多くの大先輩からは激励をいただいたのと同時に、一人では不可能なことでもみんなで動けばなんとかなるんじゃないか、そういった勇気も頂けました。どちらにしても色々な立場の人に出会い、話し、議論を交わすことは今の自分にとって本当に貴重なことだなと感じています。また、その他にも高校時代の同級生にほぼ15年ぶりに出会ったのですが、以前から噂ですごいことになっているとは聞いてはいたのですが、今回直接会ってみると噂が物語る通り本当に輝いていました。会った時間が短かったとはいえ、彼はファッション業界ではないので素直に自分の会話もできましたし、また彼の今までの人生も手短だったとは思いますが知ることができて、やはり大事なのは周りの人達だなと再確認したものです。人間は一人で生きていないのだから、周りに関わってくれている人たちを大切に思い行動に移すことが結局は自分の力にもなるのだということも確信できました。もうこの歳になるとみんな本当に色々な人生を歩んでいるな、自分も負けずに頑張らないとと思わされるいい刺激になりました。


さて、もう9月になり仕事も本格的にスタートです。僕の場合はまずはフランス語をできるだけ早く話せるようになること、を頑張りながら仕事の上でも自分も周りも納得するようなものを一つでも多く作っていければと思っています。それと、今回の転職を境にまた色々と自分の考えも変わってきましたので、以前のように毎日というわけにはいきませんが、ブログも更新していこうと思います。次回は上でも申し上げましたが、夏休みに日本に一時帰国した時に人前で話す機会をいただきまして、その内容についてもう一度改めて考えたものを数回に分けて書こうと思います。企画された方から頂いた題名は「なぜ日本人技術者が海外ファッション業界で評価されるのか」。このお題について自分なりに色々な角度から考えてみようと思います。



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