ファッションの本場、欧米のファッションスナップを見てみよう ( SS 2015):前編 | 伝統技術を現代のライフスタイルに合わせて発信するプロジェクト  ”ARLNATA” アルルナータ ディレクターの独り言

伝統技術を現代のライフスタイルに合わせて発信するプロジェクト  ”ARLNATA” アルルナータ ディレクターの独り言

約11年に渡るヨーロッパの様々なステージのラグジュアリーブランドを経て日本に帰国し、衰退産業とも言われている日本の伝統技術を今の形で発信するためのプロジェクト”ARLNATA”アルルナータを主催しているディレクターの独り言です。
https://arlnata.com/index.html


 9月の前半から始まった2015年春夏ファッションウィークがもう終盤を迎えています。二日前にミラノファッションウィークが終了して後は残すところ今日から始まるパリコレクションのみとなりました(メインのファッションウィーク)。 以前にも書きましたがファッションショーの情報量で言えばstyle.comにまさる無料のサイトはないでしょう。全てのルックを網羅した圧倒的な写真数とファッションショーにまつわる色々な情報などを伝えているまあ世界のファッション業界では何が起こっているかをいち早く知る事の出来るサイトです。ここの名物コーナーであるTommy Ton という写真家のファッションスナップは、毎回のファッションウィークでファッションショー会場に集まる人々(多くはプロの人、つまり雑誌関係者、バイヤー、俳優、女優などの有名人、そして最近ではプロではないけどブロガーなど)のイケてるファッションをお届けしようという企画ですが、ユナイテッドアローズの栗野さんが警鐘を鳴らしている様に(後半これについて詳しく書こうと思っています)、毎回これらのファッションスナップに撮られる事を目的とした目立つためだけのファッションが氾濫していると言われて久しいですが、それらもさすがファッションの本場のスナップ、このサイトで存分に見ることができます。肖像権の問題等で写真をこちらのサイトで掲載する訳にはいきませんので、是非直接確認して見て下さい。どれだけ目立つためのファッションがすごいか、そしてそれらのお陰でブランド側の洋服の作り方も良い意味でも悪い意味で変わって来ていることが見受けられます。写真を確認する前に書いておかないと後で確認するのが面倒になるので書きますが、こういったファッションスナップの普及のお陰で品性も創造性を度外視した比較的安く仕上げる事のできる安易なプリント物が世の中に氾濫しているという事です。あと撮影場所の性質上プロのモデルさんのスナップショットもたくさんありますので、着ている服は普通でも雰囲気でなんとなく画としてかっこ良いというものも多いですね。まあお洒落な空気を届けるサイトとしてはキレイな画というのは当然必要なのでしょうが、お洒落を伝えるという意味ではあまり意味の成さない写真も多いかなと個人的には感じています。にしても、やや非日常な装いを一気に見られるなかなか楽しい企画ですので是非ご確認ください(VIEW THE SLIDESHOWをクリックして全体を見て下さい。一日ごとに写真が更新され、これからはパリコレ会場のスナップが追加されると思います)。

http://www.style.com/street/tommy-ton/2014/090514-tommy-ton-street-style-spring-2015-ready-to-wear


 中には落ち着いて品良く決まっている方々も多数見受けられますが、上記したようにド派手なプリントの服に身を包んだ人、こんなのよく着てるねーと思う様な人が結構写ってますよね。まあ、実際こう言う方々の大半は黒塗りの車で会場を移動できるので、会場と関係のない普通の道をこの格好で歩いたりすることはそうありません。しかもこういう方々が存在する事でブランド側も自分たちのクリエイティビティを存分に洋服のデザインで発揮する事も可能な訳ですので、全く悪い事とは思いません、むしろ良い事だと思うのです。毎シーズンのファッションショーをそれなりにチェックしている人には、こういった服を見た時に、「あ、これ×××ブランドの△△△シーズンのブランドだ」と気付きますし、「こんな高い服、しかもそんな着る機会ないだろうによく買えるなー」と思ったり「こんな憧れのブランドを取っ替え引っ替え着まくれるなんて羨ましい」と思う人すらいるでしょう。もちろん「何これ?この人××じゃないの?」という否定的な見方もあるかもしれません。どちらにせよ、僕自身こういった目立つ服装も表に出る機会が増えるのであれば非常に結構な事だと思いますし、無難で着やすい売れる服しか作れないと言われているファッション業界にもっともっと面白い創造性に富んだ服を作れる流れを巻き起こす大事な現象だとも思います。この点は非常にありがたい肯定的に捉えるべき点だと思います。

次回に続きます。



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