GTRはイエス、エイジア時代からマネージメントを任せていたブライアン・レーンによって引き合わされた、元ジェネシスのスティーヴ・ハケットと元イエス、エイジアのスティーヴ・ハウという2人のギタリストをフィーチャーしたイギリスのバンドです。
ブライアン・レーンは、当時、ホイットニー・ヒューストンのブレイクで躍進していたアリスタ・レコードにGTRを売り込み、1986年のトップ・プライオリティ・アーティストとしての契約を取り付けます。
その結果、強力なプロモートを得て、シングル「When the Heart Rules the Mind」もアルバム「GTR」も全米15位以内に入り、アルバムはプラチナ・レコードを獲得します。
その後、それぞれのレパートリーも披露したライブ・ツアーが行われ、バンド活動も順調だったのですが、スティーヴ・ハケットが脱退しソロ活動に戻ってしまいます。
残されたスティーヴ・ハウは、ロバート・ベリーを入れ「ネロトレンド」と改名して活動を再開しますが軌道に乗らないばかりか、今度はヴォーカルのマックス・ベーコンが脱退してしまいます。
次にロバート・ベリーをリード・ボーカルにしてデモ・テープを作成しますが、それらの曲をGTRまたはネロトレンドの名義で公式に発表することなくバンドは解散してしまい、結局、GTRは実質活動期間1年弱という短命に終わってしまいました。
今日お送りした「When the Heart Rules the Mind」は全米シングルチャート14位を記録し、GTRの1stアルバム「GTR」にも収録されています。
このアルバムはメロディアス・ロック路線の曲が大半ですが、イエス、ジェネシスを彷彿させるような個性的な仕上がりにもなっている１枚です。
当時はメンバーの知名度の高さゆえに、そのギャップでアルバムの評価は低かったのですが、現在ではその評価は高まっています。
【お送りした曲】
When the Heart Rules the Mind / GTR
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