暴力とガバナンス(2023/12/3)
みなさん、ごきげんよう。
今回も昨日の内容と関連したものとなります。
ネット記事を2つご紹介し、ガバナンスと心理的な観点から、わたくしの見解を述べられればと思いました。
日大アメフト部の廃部の件にも通じるものがありますね。
一つ目の記事で気になったのは、
「球団は楽天復帰後、田中にリーダー役を期待した」
「若手には恐れ多く、当初はチーム内で孤立気味だった。そんな田中の懐ろに入ったのが安樂です。強い後ろ盾を得た彼は増長」
という記述。
この「リーダー役を期待」というのは、本人には伝え、契約書などに記載し、チーム内で共有していた事か?です。
労働案件と捉えれば分かり易いでしょう。
そして、恐らく、彼を孤立させたのは球団の落ち度で、
そこに付け込んだのがパワハラ加害者だ、という事なのだと思います。
ガバナンスの観点だと、「リーダー役」というのは期待すべきものではなく、球団として位置付けなければなりません。
役職として他のチームメイトと一線を画すことで、「孤立」ではなく「立場の違い」とすべきでした。
同じチーム内でも立場の違うものが居ることは不思議ではないですし、
立場が違うからこそ、役割が果たせるようになります。
会社内で言う「お局」という存在は、組織としての腐敗と同義です。
2つ目の記事で気になった点は、
まず、「上原氏の人柄の良さの表れ」という記述です。
そもそも、「暴力には必ず支持者が付き従う」でいう支持者とは、善良な方です。
善良な方だからこそ、被害者を否定し、攻撃することで「善良な自分の内面のバランス」を保とうとします。
問題は、他の誰かのためではなく、あくまで自分のためだという事に気付けていない事です。
この方のご発言も、受け止められていないからのものであったのだろうと思われます。
そのため、
「事実かどうか… いいことも聞いたりしてるので、悪い記事だけを書かれてるのが辛いですね」
と、自分の内面でバランスを取るため、
球団さえも事実であると認めている事案に対し、パワハラ加害者を被害者であるかのように言ってしまった。
「せめてその「いいこと」の具体的な部分を明らかにすれば、納得の声が増えたのかもしれない」
という記事の記述は正にその通りで、
こういう時のアプローチの仕方を簡単に記すと、
大原則としては、「確認されている事実を否定するコメントはしない」です。
もちろん、明確に否定できる証拠があれば別です。
そして、「自分との関わりを事実を否定する証拠にしてはならない」
加害者は外面だけは良いので、あなたに良い顔をしていただけです。
今回のパワハラ加害者も体育会系宜しく、
「上の者と下の者とでは態度が大きく違っていた」とされております。
だから被害者面と反省する振りも得意だと思いますよ。
と言う感じです。
また長くなりそうなので、今回もこの辺で。
さとう院さとう(さとう社会研究所・さとう心理コンサルティング)
『安樂智大 口癖は「田中さ~ん、言ってやってくださいよ」マー君「反省投稿」も“後ろ盾”向けられる厳しい視線』(SmartFLASH 、2023年12月3日)
「率先して注意すべきであった、意識が甘かった」
12月1日、Xにこう投稿したのは、楽天の田中将大投手。言及したのは、後輩選手へのパワハラが報じられた安樂智大投手についてだ。暴言LINEや、ロッカールーム内で若手を倒立させ、下半身の露出を強要するなど、陰湿な行為が問題視されている。
「球団のアンケートでは、彼のパワハラを見聞きしていた選手、スタッフは40人ほどに上り、先輩選手が見て見ぬふりをしていた疑いがもたれています」(楽天担当記者)
疑惑を受けてか、冒頭のように“反省”を口にした田中。だが、「意識が甘かった」ではすまされない証言もある。
「球団は楽天復帰後、田中にリーダー役を期待したが、若手には恐れ多く、当初はチーム内で孤立気味だった。そんな田中の懐ろに入ったのが安樂です。強い後ろ盾を得た彼は増長し、後輩選手へのパワハラを見ても田中はニヤニヤするだけ。安樂が『田中さ~ん、こいつに何とか言ってやってくださいよ』とたびたび口にするので、誰も彼に注意できませんでした」(同前)
気高いはずの鷲は、いつの間にか虎の威を借る狐に堕ちていた――。
『上原浩治 楽天・安楽の「いいことも聞いてる」擁護発信への拒絶反応』(アサ芸プラス、2023年12月3日)
野球解説者の上原浩治氏のブログが、一部プロ野球ファンからブーイングを食らっている。
上原氏の公式ブログににはBBS(電子掲示板)が設置され、ファンが上原氏へのリクエストや感想などメッセージ書き込めるようになっており、それらに丁寧に答える姿勢は、上原氏の人柄の良さの表れといっていいだろう。
そんな中、あるファンからパワハラ疑惑で世間を騒がせている楽天・安楽智大投手を嘆く声が寄せられ、「山川選手の件といい、今年は野球界での大きな不祥事が続いて残念です WBC優勝や阪神オリックスの関西ダービーなど良い話題も多かった年でしたが それに泥を塗るような行為ですからね」と切り込んでいた。
上原氏はこれに「事実かどうか… いいことも聞いたりしてるので、悪い記事だけを書かれてるのが辛いですね」と返答したのだが、これが物議を醸しているというのだ。
エンタメ誌ライターが語る。
「上原氏の回答に『いいことしたらチャラになるのか』との疑問が飛び交っているんです。確かに安楽にも良い部分があるのでしょう。が、だからといってハラスメントが許されるわけではない。このご時世、パワハラ関連は過去の全ての良い行いを吹き飛ばしてしまうほどですから、上原氏もその辺りの極端さをチクリと言いたかったのでしょう。ただ、ネット上の反応を見る限り、やはりそうした見方は敏感に反発する人が多いようです」
「いいことも聞いたりしてる」と語った上原氏だが、せめてその「いいこと」の具体的な部分を明らかにすれば、納得の声が増えたのかもしれない。