立教バレー部の成長を考えてみる。 | 清水忍の「インストラクションズ」   
本日、立教大学バレー部は、当面の目標としていた2部昇格を果したわけですが、僕の思う事をつらつらと書きます。

思い返せば、一年半前、まだご指導を担当させていただく前に初めて立教バレー部にお伺いした時の最大の印象は

「なんてのびしろの多いチームなんだろう」でした。

正直、彼らは自分の持つ実力の半分以下も出していない状態でした。

高校までは、お前達、もっと凄かったんだろ!

大学レベルにアジャストできていないという印象でした。

彼らは、必ず、もっと上に行けるはずだ、という印象を持った僕は、いわゆる指導者魂というものをくすぐられて、報酬とかは度外視して彼らのサポートをしたいと本気で思いました。

僕は所詮、フィジカルコーチです。

多くのフィジカルコーチは勘違いしていると思っています。

体力なんかつけたって、強くなんかならないのです。

強くなるには、
質の高い練習と、強靭な精神力
必要で、体力なんてのは、そのサポートにすぎないと思っています。
たまに、筋トレにつっ走る選手がいたら、叱ります。もっと練習しろ!と。

フィジカルコーチなのに、矛盾した事を言うと思いませんか?

そうです、矛盾なのです。

体の動きを不自然にしてしまうような筋トレをしてしまい、脱落していく選手が実に多いという現状を見ないと、この矛盾に気づかないのです。


練習(プラクティス)とは技術を高めるもの、トレーニング(身体適応)とは体力を高めるものだと、言い続けています。技術が低くても体力で勝てるのは、せいぜい中学までです。
体力が低いのに、やたら上手い選手がいますよね。それがこの話しの何よりの証拠です。
技術の方が絶対に上にあるのです。


しかし、体力がは必要です。
一ついえるのは、

より高い体力をつけていれば、より質の高い練習が出来る

という事です。

僕は、彼らに、より質の高い練習をしてもらいたいという思いでフィジカル指導をしてきました。
彼らは本当に体力が向上しました。ジャンプ力の向上は本当に見違えるものがあります。


ただ、フィジカルコーチの分際で、技術練習に関していくつかいえる事もありました。

それは、
「その練習は、何のためにやっているのか考えろ」
「その練習で、どんな能力が向上するのか考えろ」
「その練習を効果的にするにはどんな工夫をすれば良いか考えろ」
でした。

彼らは、僕の意図することをよく理解して取り組んでくれました。

彼らは自分で考える力がありました。

自分達でやらなければいけないんだ、という自覚がありました。

そして、彼らは、目標を達成しました。

彼らは、もっと上に行けるポテンシャルがあります。

今度は1部昇格を狙います。

出来る自信があります。

彼らならできる。

楽しいシーズンをありがとう。

さて、次に進みましょう!