爆発の燃料は膨大にある。

 

昨シーズンのアウェイ水戸戦で、わずかに手の先を掠めていった勝点2。

 

国立競技場で呆然と佇んで、心の置き所を探していたこと。

 

権田選手の脳震盪。

 

プレーオフ決勝での原選手の負傷交代。

 

96分に決められたPK。

 

選手とサポーターは同じ経験をして、同じ喪失感を味わっている。

 

「たら」「れば」が、昨シーズンは限りなく多かった。

 

その中でも最大のものは

「この『試合』で勝っていれば」

だ。

 

とうとう、今年もその『試合』が訪れた。

 

長崎戦に勝てば、事実上、自動昇格が決まると言っても過言ではない。

 

昨年の溜まりに溜まった悔しさという燃料の一つ目に点火するときが来た。

 

8月29日

 

徳島戦が台風10号の影響で中止となったその日に、導火線には点火されている。

 

チリチリと音をたてて、選手、監督、スタッフ、サポーターが躍動する瞬間へと向かっている。

 

向かうは9月7日(土)18時30分。

 

エスパルスのゴールを告げるホイッスル。

 

そして、試合終了を告げるホイッスル。

 

そのとき、アイスタで歓喜の感情が爆発する。

群馬戦は久しぶりに安心して観ていられました。

群馬のチーム状態は良く無かったかもしれませんが、立ち上がりは固い守備からカウンターを狙っており、簡単なゲームの入りではありませんでした。

 

エスパルスの選手たちにボールを前に運ぶ意識が強く、受ける側もボールを追い越す動き、裏を狙う動きが多かったからこその結果でしょう。

 

仙台戦での失点は、2点ともエスパルスのディフェンシブサードで奪われてのショートカウンターからでした。

 

明らかに仙台はチームとして狙っていたように見えました。

 

個人的には危ない場所で相手がプレスに来たらとりあえずロングボールをどちらかのサイドに蹴ってしまえばいいのにとは感じていました。

 

実際にそれを徹底しているチームもあります。

 

でも、そういう方法をとると、結局、ボールが繋がらなくて戦略的だったり、トリッキーだったりするサッカーの醍醐味が薄れてしまいます。

 

秋葉監督はそのような「フットボール」を是としないのでしょう。

 

群馬戦でも自陣で「危ない!」と思うようなプレスがあったときでも、繋ごうとしていました。

 

ただ、仙台戦と違ったのはボールの受け手が、追い越したり、縦、横に幅をとって動きながら受けることができていたことでした。

 

どうしてもサッカー観戦ではボールに目がいきがちなので、ボールホルダーやプレスをかけている相手選手に意識がいってしまいます。

 

でも、実は、プレスを剥がすのはボールホルダーの個の力以上に、受け手になる選手のポジショニングや動き出しが大切なのだと痛感しました。

 

試合が変われば相手の動き方やプレスの速さも違うので、同じやり方では上手くいかないのでしょうが、そこはスカウティングや事前の練習で落とし込んでいるでしょう。

 

甲府の試合を少し観たのですが、以前の対戦の時とのように前からプレスをかけて守備に走り回るスタイルではありませんでした。

 

運動量豊富でプレスが上手い三平選手がいなくて(怪我でしょうか?)、ウタカ選手のトップでは同じサッカーはできないのでしょう。

 

その代わり、守備はきっちりとゾーンで選手間の距離良くポジションを保って、少し引き気味だったり、ミドルブロックのような形を取ったりしていました。

 

攻撃の時には一定の人数を掛けてくるのですが、攻守の切り替えが早く(特に攻→守への戻りが早い)、あっという間に守備に戻っていました。

 

前節の藤枝に何時ものアグレッシブさが少なかった(須藤監督も特に前半については怒りを禁じ得なかったようです)のもあって、甲府にゲームを支配されていたように見えました。

 

ただ、甲府は守備できっちりとブロックを組む関係で、仙台や横浜FCのような猛烈なプレスをかけてくるわけではないので、ハーフウェイラインあたりまではボールが持てそうです。

 

とすると、勝負は甲府のブロックをいかに剥がすか?

 

甲府のゾーンに入るところでプレスがかかったとき、特にファーストディフェンダーが来たときに、エスパルスの受け手の選手がどのように動きながらパス交換をするかで勝負が決まりそうです。

 

足を止めたまま横パスを繰り返したり、ファーストディフェンダーが来たときに安全だからと後へ下げる回数が多いと結果的に藤枝と同じドツボにハマりそうです。

 

そして、ブロックに引っかけられたときに、アダイウトン選手や鳥海選手にボールが渡れば即失点の危険があります。

 

ウタカ選手がエスパルスのゴール前に攻め残りで待っていれば、なおさらです。

 

とすると、攻撃では受け手が前に運ぶための動きができるかがポイントでしょう。

 

守備では、アダイウトン選手と原選手とのマッチアップは見応えがありそうです。

 

そして、エスパルスの大事なオプションの一つである原選手が中に入ってボランチの位置から組み立てたり、サイドを駆け上がる動き。

 

このときには、宇野選手、宮本選手がそこを埋めて攻撃を遅らせてくれていることが多いです。

 

万が一、アダイウトン選手に裏を取られた時にはボランチが遅らせて、髙橋選手、住吉選手がどう動くかは大事でしょう。

 

もっとも、この気候ですし、アダイウトン選手、ウタカ選手の年齢を考えると、特に危険な時間帯は決まっていそうです。

 

前節は二人とも58分に交代しているので、前半と後半の立ち上がりの時間帯の原選手、宮本選手の守備の役割が大切になりそうです。

 

甲府も調子を上げてきていて自信を持って臨んでくるでしょうが、エスパルスも前節でボールの運び方について選手間で共通意識ができているはずです。

 

また、前から猛烈なプレスを掛けてくる相手よりは、時間をかけてボールの受け手の動き方を確認することはできます。

 

今の両チームのスタイルをみていると、おそらく甲府のホームで対戦した時よりも、内容はエキサイティングなものになりそうで楽しみです。

 

そしてエキサイティングな内容になればなるほど、エスパルスの味方が強くなります。

 

そうアイスタでのゴール裏だけでなく、自動発生的に観客全体から発せられる歓声です。

 

リーグも後半になってくると、横浜FC、長崎も引き分けは許されず、勝ち点3が必要です。

 

なぜなら、首位のエスパルスが勝ち点3を取るとしたら、引き分けは勝ち点2の差をつけられて終盤に行けば行くほど苦しくなるからです。

 

これまで引き分けが少なく、上位3チームの中では敗戦を勝利の勝ち点3で取り戻すスタイルで戦ってきました。

 

ここへ来て、そのスタイルが正しかったことが証明されつつあるように感じます。

 

明日もアイスタでエキサイティングなゲームと勝ち点3をゲットできることを信じて応援に行きます。

仙台戦は残念でした。

応援したのがアウェイ側だったのでエスパルスの声援ばかりが聞こえましたが、DAZN応援をした友人からは仙台のサポーターの声も凄かったと聞きました。

Realを観ると、選手たちは大分、悔しさと落ち込みに耐えている様子でした。

これに対して秋葉監督は、選手のハードワークをねぎらいながも、「敗戦は監督の責任」と切り替えを図っていました。

敗戦の受け止め方は選手個々によっても違うのでしょうが、どんなチームの選手でも敗戦すれば凹むのが普通です。

仙台の選手たちだって、アイスタで対戦した後のYouTube映像では同じように凹んでいました。

しかし、優勝が目的である以上、エスパルスの選手たちは逆の発想も必要でしょう。

つまり、敗戦のネガティブな感情をエネルギーに変えることができる選手こそが、次の試合のピッチで躍動できるのだと思います。

Real でも試合後のサポーターは応援を続けていたので、次節に向けて切り替えていたのだと思います。

私も次節の群馬戦、懲りずにアイスタに参戦して勝利を見届けます。

仙台戦に行けそうになりました。


念には念を入れてオレンジのTシャツにブルーのパンツ、、バッグにはホームで配られたユニとタオマフを忍ばせて準備完了です。


仙台は、アイスタ戦で森山監督が非常に悔しがっていたので、そのリベンジの気持ちは強いでしょう。


でも、それをはね返すだけの力が今のエスパルスにはあるはずです。


ハマったときの強さは抜群で、素晴らしいプレーをする相手チームをもねじ伏せて首位を勝ち取ってきたはずです。


中断明けだからこそ「これが俺たちのサッカーだ」と、言えるプレーを見せてくれるでしょう。


会場のファン・サポーターはもちろん、DAZNや他の方法で応援している人たちと勝利を喜びあえると信じています。



千葉戦も京都戦もアイスタに行きました。

水曜日は、ちょうど静岡市近くでの仕事があったのでラッキーでした。

千葉戦では、岡崎慎司元選手(岡ちゃん)が来てくれて、試合前から勝てそうな雰囲気を作ってくれました。

「岡ちゃんがエスパルスで伸びていった頃も、このスタジアムで応援していたな」と懐かしく感じました。

岡ちゃん、北川選手、高木選手が勝ちロコで肩を組んでいる姿も感動的でした。

デザインされたセットプレーで得点できたのも、スタッフを含めたチーム力が上がっていたのだと思います。

京都戦も前半はリードして、内容も良かったのですが、後半、京都が投入してきたスタメンの選手たちのクオリティが高くて押し切られてしまいました。

スタジアムでは細かなところまでは分からなかったので、翌日戻ってからダイジェストを見たところ防げるであろう失点もありました。

現時点で京都の方がチーム力として上だったのは認めざるを得ません。

でも、失点のシーンへの対策を含め、追いつけない差とも思えませんでした。

今のままでJ1で通用する選手も相当数いると思いますが、やはり全員の成長が必要でしょう。

そして、その成長は今シーズンの残り試合の戦い方にかかっています。

J2に降格する数年まえからのJ1時代には、毎試合、今のアウェイ以上のプレッシャーやネガティブな感情との戦いでした。

ある意味、今のアウェイ戦はホーム戦よりも遥かにJ1での戦いに近いメンタルに置かれていると思います。

そんな試合でも、緊張感とリラックスを上手くバランスを取るメンタルを持てるか?

全員がチームのため、自分以外の選手のためにハードワークできるか?

今日の大分戦も含め、アウェイ戦や上位直接対決の時ほど、J1に昇格した時の良いシュミレーションになります。

何がなんでも来シーズンJ1で戦いたい選手だけがピッチ、ベンチに入り、より成長していく姿を今日の大分戦で見せてくれると信じています。