爆発の燃料は膨大にある。
昨シーズンのアウェイ水戸戦で、わずかに手の先を掠めていった勝点2。
国立競技場で呆然と佇んで、心の置き所を探していたこと。
権田選手の脳震盪。
プレーオフ決勝での原選手の負傷交代。
96分に決められたPK。
選手とサポーターは同じ経験をして、同じ喪失感を味わっている。
「たら」「れば」が、昨シーズンは限りなく多かった。
その中でも最大のものは
「この『試合』で勝っていれば」
だ。
とうとう、今年もその『試合』が訪れた。
長崎戦に勝てば、事実上、自動昇格が決まると言っても過言ではない。
昨年の溜まりに溜まった悔しさという燃料の一つ目に点火するときが来た。
8月29日
徳島戦が台風10号の影響で中止となったその日に、導火線には点火されている。
チリチリと音をたてて、選手、監督、スタッフ、サポーターが躍動する瞬間へと向かっている。
向かうは9月7日(土)18時30分。
エスパルスのゴールを告げるホイッスル。
そして、試合終了を告げるホイッスル。
そのとき、アイスタで歓喜の感情が爆発する。