Nul n'est parfait…?ー4ー | La jolie poupe'e ーリカちゃん遊びー

La jolie poupe'e ーリカちゃん遊びー

リカちゃん人形、リカちゃんボーイフレンド達で少女漫画(もどき)を作成しています
背景やセットは100均の物を駆使して✨お洋服やミニチュアフードはメルカリで作家様から購入しています✨
拙いお話ですが、楽しみながら創作しています✏️


当たり前だが…彼はどぶろっくの曲を歌った訳ではない。…まして「農夫と神様〜おおきなイ⚫︎⚫︎ツ」を大熱唱するはずもない。



彼はB'zの「OFF THE LOCK」というアルバムの中からある曲を歌ったのだが……。


その曲というのが……



ユウゴ「…お前…どんなテンションで歌ったんだ?」

マオ「あ?」

ユウゴ「聞いたぞ…。お前にしてはとんでもなく攻めた曲歌ったんだな…」



マオ「…そう…思うか?お前も……」

ユウゴ(…否定しねぇ…。と、いうことは…間違いない!!こいつ…やっぱり歌ってる!」



農夫と神様的なアレを!!!



ユウゴ(……どぶろっく…こいつにそんな一面があったとはな…アリスちゃんの影響なんだろうな…)



ユウゴ(アリスちゃん…どんな反応したんだろう…。…引いて…はなさそうだな。どんなマオくんも素敵💓とか、そんな感じか?)



ユウゴ(俺が同じことやったら一発アウトなんだろな……。いや…もう今の時点で一発アウトのドン引き野郎なんだろうけど……)



はーーーーーーーー……。

マオ「…何だよ…」



ユウゴ「…勇気一つを友にしてた頃のお前から随分と突き抜けるようになったんだな」

マオ「お前何言ってるんだ?」



ユウゴ「まさかこんな大勢の前であんなド下ネタソングを熱唱するなんてな…」

マオ「ド下ネタソング…?



……そんなハッキリと言い切るなんて…やっぱりあの歌は傍から聞いたらそう捉えられてしまうのか…?



※ユウゴが戻ってくる前

ルイ「へーーー…意外っすね」

マオ「あ?」

ルイ「マオ先輩にしては随分と攻めた歌だなって思って…今の…」



ルイ「君の中で踊りたいって曲」

マオ「……え?」

ルイ「だってこれって"そーいう下心"を歌ってる曲っすよね?」



マオ「…そういう下心…?」

ルイ「いや、だからーーーーー」



…彼はこの曲がお気に入りでよく聴いてはいたが、歌詞の意味をそこまで深く考えてはいなかった。



よってこの曲のタイトルの意味も、何度も何度も繰り返されるこのフレーズの意味もよく理解してはいなかった。…ルイに指摘されるまでは。



彼はとても真面目な青年である。知らず知らずのうちに、自分の中ではかなり攻めた…しかも聴く人によっては、とんでもなく意味深なこの歌をチョイスしてしまったことに激しく動揺していた。




しかもアレの後で……で、である。



平静を装っていても彼もまた激しい動揺の為、平常心をどこかに置き忘れてしまっていた。

正直、たかがカラオケにそこまで頭抱えちゃう?な、感じではあるのだが。


……そしてここに至る。



マオ「…あれは別に下ネタじゃねぇだろ」

ユウゴ「あ?あれが下ネタソングじゃなくて何だってんだよ」



マオ「……確かに…そういう下心はあったけれど…最後は相手のことを1番に思ってる……」



ユウゴ「は?自分の欲望丸出しじゃねーか」

マオ「……本人には言ってない…。自分の心の中で叫んでたことだろ…あれは」



ユウゴ「あ?何言ってんだよ!バリバリデケェ声で叫んでんだろーが



マオ(最後のあの英語の部分ってそうなのか!?)

ユウゴ「はっ…。お前も随分と変わっちまったもんだな。…いや…俺が進歩してねーだけなのかもだけど…」



マオ「…言いたいことがあるならハッキリと言ったらどうだ…」

ユウゴ「…別に」



マオ「てめぇはガキの頃から変わらねぇな。都合が悪くなるとすぐにそうやって不貞腐れる…」

ユウゴ「それを言うならテメーもだろ。人に言いたいことがあるならハッキリ言えいう割に、肝心の自分がボソボソボソボソ口篭ってんじゃねーか」



ユウゴ「テメーの方こそハッキリ言えや。ド下ネタソングを大熱唱したみてーな謎のテンションでよぉー!



マオ「言わせておけばてめぇ…。あれの何がド下ネタソングだ…。てめぇはあの歌をきちんと聴いたことがあるのか?



ユウゴ「馬鹿にしてんじゃねぇぞ!!俺はYouTubeで何回もプロモ視てんだよ!

マオ(1分ぐらいしか流れないあのプロモをか!?こいつそんなにB'zに関心があったのか?)



マオ「だったら尚更分かるだろ!!」

ユウゴ「そもそもあの歌にプロモが存在するってこと自体がお笑いなんだよ!俺の中では!」

マオ「何だとてめぇ!!!



アリス「?2人ともどうしたの??」

マオ、ユウゴ「え?」



アリス「何だか言い争いをしてたみたいだから…」

ユウゴ「いや!そんなことないよ!」



アリス「そうだわ!さっきマオくんが歌っていた曲✨私、初めて聴いたの!」

マオ「え?あ、ああ…そう…なのか…」



アリス「凄く素敵な曲ね!私もあとでApple musicを探してみるわ!!

マオ「あ、ああ……」



マオ(…初見ではさすがに歌詞の意味までは考えなかったか…。…何年も聴いてる俺がそもそも考えていなかったけれど…)



ユウゴ(…自分の好きな奴が歌う曲はどんなのでも響くもんなんだな…。きっと今のこいつならサザンのあの歌でも受け入れられるんだろーな…。…いとしのエリーと対極側にある…あの究極に突き抜けた曲でも……)



はーーーーーーー…

(安堵の溜息と羨望の溜息)




👆ユウゴくんがいつもよりやさぐれているのは、あの文化祭の後の一コマがあったからです。

頭では分かっていても、実際にあんな感じで気持ちをはぐらかされてしまったことが、想像以上にショックだった…と、いうことですね。

本編では大人な感じで対応していましたが…

彼も高校生ですからね〜。


そのやさぐれの結果が……


コレです。