マオ「…タクト…タクト…いたら返事しろ…」
マオ「タクト…無事か?」
マオ「…タクト……」
ー悲劇が起きたのは少し前ー
タクト「ああああああ!!誰かあぁああああああーっ!!」
マオ「!?お前一体何があった!?」
タクト「マオ!!来てくれたのか!!心の友よーっ!!詳しく話すと10分ぐらいかかるんだがいいかー!?」
マオ「やっぱりいい!!話さなくて!!」
マオ(こいつ…何があってこんなことに…!?とりあえずこの状況をどうにかしないと!!!)
ミシ…ミシミシミシ……
タクト「ギャアアアア!!俺の生命線が折れるー!!」
ボギャッ!!!
タクト「あああああああーーーっ!」
ガシッ!!!
マオ「ーーーーーーっ!!!!」
タクト「ギャアアアア!!マオー!俺を離さないでーっ!!なんなら俺の心と身体ごと抱き止めてえぇえーっ!!!」
マオ「ばっ……暴れる……な……!!」
ウフフーーイ
マオ「!?」
ホッホッホッホーーーー
タクト「!?さっきのスカイクエイク!!」
ワーハッハッハッハッハー!!!
ずぶし!!
ぶりちちち……
タクト「ギャアアアアアア!!」
ズルンッーーーーー
タクト、マオ「あ"!?」
タクト「あ"ああぁあぁああああ!!」
マオ「………タッ!!!」
マオ「タクトーーーーーっ!!」
エレナ「うっ…うううー…びぃえええええーっ!!!タクトくーーん!!こんなお別れの仕方あんまりだよーっ!!」
ルカ「…これって…1枚?それか重なってて2枚?」
マオ「…2枚……」
ルカ「……………」
ルカ「エレナ…もうタクトのことは忘れよう…」
エレナ「え!?なんで!?」
ルカ「あいつの今の状態を想像してごらんなさいよ…。葉っぱつけた状態で参上されてもドン引きだし、下だけ産まれたままの状態で発見されてもトラウマものだし…こうなってしまった時点であいつの運命は決まっていたんだわ…」
エレナ「ダメだよー!!タクトくんは大切な仲間なんだよー!!」
ルカ「それに私…今日は大事な用事があって…初回の再放送の日なのよねー…。一応録画予約はしたけどやっぱりこの目でも見ておきたいっていうか…」
エレナ「何の話ーっ!?」
※画像はお借りしております。。
ルカ「大体あいつどこに行ったの?崖から落ちたって言うから何事かと思ったらちーっとも高さなんかないじゃない」
※落ちるとちょっと痛い程度。
エレナ「タクトくーん!!どこーっ!?」
マオ「…俺がこの辺り見に行ってくる…」
エレナ「え!?じゃああたしも…」
マオ「お前らが来たら出たくても出られなくなる…。1人で平気だから」
ーそして今に至るー
マオ「タクト…タクト…いたら出てこい…ほら、お前の脱げたズボン持ってきたぞ…」
エレナ『あんた1人で大丈夫??』
マオ『なにが』
エレナ『なにがって…もう先生はいないのよ?』
マオ『?だから何だよ』
エレナ『森の中で迷子になっても誰もあんたを助けてくれないのよ?』
マオ『先生は迷子発見器じゃねぇよ』
マオ『せめてスマホが繋がったら……』
ガサガサガサッ
ビクッ!!!
マオ(…何だ……うさぎか……)
マオ「!!??」
マオ(…何で!?何で動物の頭蓋骨が!?まさか……まさかここ…熊が出るのか!?)
「ーーーーー!?」「ーーーーー!!」
マオ「…タクト…?そこにいるのか?」
軍曹「アケミ…ワイはやっとお前に相応しい男になったで…。この御殿もお前の為にワイが一晩で建てたんや…」
軍曹「これからは堅気の人間として生きるんや…。毎日このリヤカーを引いて牛乳配達の仕事に精を出すで…。アケミ…2人で一緒にどんな困難も乗り越えていこうや…」
アケミ「ご注文のお料理を持ってきましたニャン🎵」
アケミ「ご注文ありがとうニャンお食事楽しんでくださいニャン🎵失礼するニャン🎵」
軍曹「ア、アケミイイィイイイイイイ!!!」
「ああ!このままじゃアケミが行ってまうで!!」
「…行かせたり…。アケミは自分で自らの運命を選び取ったんや…」
「でもこのままじゃ軍曹が……」
「ワイらもアケミも…所詮は陽の下を歩けへん運命なんや…。軍曹がそれを一番分かっているはずや…」
「自分は一生軍曹について行くで!!」
ガサッ…………
「ん??なんや??」
「なんや!?この無駄にデカいブサイクが!!見せもんやないで!!」
「ほんまや!!!なんやこの辛気くさいゴリラ🦍!!ブサイクはあっち行っとれや!!」
軍曹「おまんら…そのあたりでやめとき…。どんな救いようのないブサイクにも生きる権利があるんや…。ワイらがシノゴの言うたらあかんで…」
「軍曹!!何て懐の深いお言葉を!!!」
マオ(…もうあの変な生き物に対して突っ込む気にもならねぇ…。と、いうより…やたら森の中に落ちてるこの動物の頭蓋骨は何なんだ!?)
マオ ドクン…ドクン…(マズイ…マズイ…まずい!!!本当に熊かなんかだったらとてもじゃないが太刀打ちできねぇ!!!)ドクン…ドクン…
※彼が最近読んでいる小説。
ガサガサガサガサガサガサッ
マオ「ーーーーーー!!!」
タクト「マオーーッ!!来てくれると信じてたぜーっ!!さすが心の友ーーーー」
タクト「……え!?」
ドガアァアァア
エレナ「タクトくん…とりあえず…とりあえず無事で本当によかった!!」
タクト「アリガトウゴザイマス。トテモチャーミングナヒト」
ルカ「あんたよっぽど頭の打ち所が悪かったのね…普通、記憶喪失になることなんて…ある?」
タクト「コノハリネズミハアナタノオトモダチデスカ??」
ルカ「あんた退院したら覚悟しなさいよ」
ルカ「?マオくん?ちょっと大丈夫!?顔が土気色してるけど!!」
タクト「マオ…マオ…ハテ?ドコカデオアイシマシタカ??」
エレナ「タクトくーーん!!あのゴリラはあたしたち合気道の道場の同期生でーーー」
マオ「…すまない…タクト……」
タクト「ハイ??」
マオ「…すまない……!!」
この日から彼は毎日のように記憶喪失になったタクトのもとへ通うようになった…。
最初の頃は何か記憶を取り戻すきっかけになればとマオもあの日の惨劇を語ろうとしていたが、タクトの拒否反応が凄く(頭の上でぶりちちぶりちち…と、意味の分からないことを叫ぶため)次第に何も話さなくてなってしまった。
追い詰められて自害直前のヤクザみたいな人間との無言の時間はタクトにとって地獄そのものだった…。
何でこいつ頼んでもないのに毎日来るんだろう…。
喉元まで出かかるその言葉を飲み込む日が続いた…。
何をするわけでもなかったが、彼は毎日タクトの病室に通うのだった。
…しかし、連日のお見舞いと受験勉強の疲労と先日の過労は確実に彼の体力と精神力を蝕んでいた…。
体調不良を推してまでタクトに会いにくるマオを見て「あの子…タクトちゃんのこと好いてるのかしらね…?」と、タクトの祖母は呟いていた。
「アイツ…同期生の女子に興味がないってそういうことだったんだわ!」と、マオの姉は叫んでいた。
奇跡はある日突然起きた。
記憶喪失になった真の理由までは思い出すに至らなかったが、遂に彼は自分のアイデンティティを取り戻したのである。
この奇跡を合気道道場の全員が喜んだ。
中でも表情こそ分かりにくかったが、彼の喜びは凄まじかった。喜びと安堵に包まれ、ようやく胸を撫で下ろしたと同時に……
溜まりに溜まった疲労が一気に爆発し、マオは倒れてしまったのだった…。
しかも入院一歩手前の状態だった。
ここまで酷くなったのは小学校中学年以来だった。
身体を鍛えるために…そう思って家族が勧めた合気道だったが、同じ道場の少年にどうやら息子(弟)は恋をしているらしい…。万が一、その少年に本当は他に好きな人がいて息子(弟)の恋が破れたら、あの感じだと、もうどうなっちゃうか分からない…。このことを懸念した家族はさりげなく彼に今より身体に負担のかからない自宅からも近い道場を勧めてみた…。
※画像は主にサラのイメージ図
家族の意図は全く分かっていなかったが、今の道場は確かに高校に入学してからも続けていくには少々無理をしなければならない…と、いうことをこれまでの経験から実感していたことと、何よりもタクトに対しての申し訳なさと後ろめたさがあった彼は、家族のこの提案を受け入れることにした。
こうして急遽マオはエレナの父の道場を辞めることとなったのだった…。
ー以上がマオくんが道場を辞めた隠された理由…でした🥋ー
👑今回のストーリーは、ブログで仲良くさせて頂いている方からの贈り物のプレゼントが登場しておりました😆
プレゼントを贈ってくださったのは…
ぼちぼちさんです💕
https://ameblo.jp/kkyrs778/entry-12850302784.html
そして✨頂いたプレゼントは〜〜ジャン!!
迷探偵コ⚫︎ンも顔負けのターボエンジン付きスケートボード🛹
100年に一度現れるか否かと言われている名画🖼️
軍曹がアケミ(猫型ロボット)の為に一晩で建てた愛のアケミ御殿
ペルシャ絨毯のような柄が美しい!!
ぼちぼちさん✨この度はありがとうございました✨
ちびっ子ギャングたちがこのようにウキウキしております✨
私のプレゼント企画に参加してくださった方のブログ(追記)です✨
ねね🎵さん
https://ameblo.jp/satsuan526/entry-12848822982.html
ゆゆりんさん
https://ameblo.jp/yuyurin29/entry-12849107905.html
momoさん
https://ameblo.jp/manekineko094/entry-12850248266.html
素敵にご紹介して頂きありがとうございました😊✨✨