ケン「俺はね?もう必死で逃げたわけよ!体育なんか2しかとったことのないこの俺がよ?もう足がもげるかってくらいの全力疾走したわけ!」
ケン「確かにあそこで松茸を無断で取っていく奴は如何なる理由があろうとも必ず探し出し処分するって看板が至る所にあったけどさ!あれがその密猟者を処分するための暗殺者!?暗殺birdだったんじゃないかって俺は思うわけよ!」
ケン「2人ともどう思う!?」
ユウゴ「わー。すっごいですねー。きょうりゅうのいきのこりってほんとうにいたんですねー」
※棒読み
ケン「やっぱりアレって恐竜の生き残りなのかな!?」
ユウゴ「あ。ついかであと2せんえんぶんどうですかー?」
※信じられないくらい棒読み
ケン「…あれ?マーちゃん??どうしたの??便秘??」!
マオ「…そんな物騒な看板を無視して松茸狩りを強行した理由も、仮に何かを見つけてもそれが大丈夫なキノコか判断できたのかも…聞きたいことは沢山ありますけど…」
ユウゴ「いや、お前それ既に聞いてんじゃん」
マオ「デカい鳥のことは信じますよ。俺は」
ケン「さすが!マーちゃん!お義兄ちゃんは信じてたよ!マーちゃんならきっと分かってくれるって!!」
ユウゴ「へー?お前この手の話って案外信じるんだな?」
マオ「…これに関しては信じる…」
ユウゴ「?これに関しては?」
ユウゴ「?」
アリス「こんにちは!文化祭楽しんで頂けてますか?」
ケン「アリスちゃん🎵こんにちは〜🎵やっぱり浴衣がよく似合ってるねー!」
アリス「エマ達は昨日来たんですよ!てっきり一緒にいらっしゃると思ってました」
ケン「あんなアクシデントさえなけりゃ、本当は昨日一緒に行ってたんだけどね〜」
アリス「?何かトラブルでも?」
ユウゴ「まあ、ある意味怪我の功名かもしれないですね。今日ちょうどあの人がくる日ですから」
ケン「あの人??」
ユウゴ「多分もうじき…」
「あ!いたいた!マオー!来たわよー!」
アリス「サラさん!」
サラ「アリスちゃん✨ユウゴくんも!こんにちは✨」
ケン「❤️❤️❤️❤️❤️❤️」
エレナ「…負傷した1年の子…思ってたより軽症だったのが唯一の救いだわ…」
ルイ「あいつ陸上部期待の星なんっすよ…。よかったっすね。あいつの反射神経が良くなかったら…本気で首が吹っ飛んでたかもしれないっすね」
ルイ「そうです。"ミス白樺のエレナ先輩がお見舞いに来てくれた"って…あいつすっげぇ喜んでましたよ」
ジュン「エレナ先輩が俺のこと心配してわざわざお見舞いにきてくれたんですけどーっ❣️❣️❣️」
ジュン「やっぱりめっちゃクチャ可愛い💕しかも超優しくてさー✨✨やべぇ💕エレナ先輩もオレに気があったりして〜💕」
ジュン「文化祭実行委員の関係できてくれたらしいけど、もしかしてこれを機にお近づきになれるかも〜❤️❤️」
ルイ「……って…」
エレナ「ルイルイ!?どうしたの!?」
エレナ「ルイルイもごめんね。結局あの後一緒に見てまわるどころじゃなくなっちゃって…。その後は実行委員の仕事が忙しくなっちゃったもんね…」
ルイ「…それは…いいっすけど…」
エレナ「それにしてもルイルイ1年で実行委員初なのに凄い仕事早いわねー!他の皆もビックリしてたわよ!」
ルイ「俺はやればできる男ですからね」
エレナ「でも初日に片付けてくれた仕事は1人じゃ凄い大変だったでしょ?無理しなくてもよかったのに…」
ルイ「俺が勝手にやったことですから。それに…」
ルイ「初日くらいしか時間がとれなかったんですよ」
エレナ「何が?」
ルイ「言ったじゃないですか。俺…文化祭、先輩と一緒にまわりたいって」
エレナ「あー…言ってたわね!」
ルイ「その為だったらなりふり構ってなんかいられなかったんです」
エレナ「え〜✨なになに〜?ルイルイってば✨そんなにあたしと一緒がよかったの〜?」
ルイ「…………」
ルイ「はい」
エレナ「……え……」
ルイ「気乗りしねぇけど、ミスコンの打ち合わせがこの後あるんで行ってきます」
エレナ「あ、うん…」
ルイ「…先輩」
ルイ「一緒にまわってくれてありがとうございました。…嬉しかったです」
エレナ「うん…あたしも…楽しかったよ…」
ルイ「じゃあ先に行ってきます」
ルイ(…俺にしてはかなり素直だったと思うけど…まあ伝わってねぇだろうな…)
エレナ(??何か調子狂ったな……)
クラスメイト「めちゃくちゃ綺麗な人!!誰あれ!!マオくんの彼女てきな!?」
アリス「マオくんのお姉さん」
クラスメイト「マオくんお姉さんいたんだー!」
サラ「あんたとユウゴくん、ミスター白樺にエントリーしてたのね!何で何も言わないのよ!ちっとも知らなかったわ!」
マオ「言うわけねぇだろ…。逆に何で知ってんだよ」
サラ「校内のポスター見て知ったのよ!」
マオ「そんなもの貼ってあったのか!?」
サラ「まあ、あんたみたいな愛想のない膨れっ面が何の間違いか推薦してもらえたんだから有難いと思いなさい。で、せっかくだったらグランプリ目指して駆け登るのね」
マオ「そんなことするわけねぇだろ」
サラ「あら!あの子も言ってたわよ?"マー君、せっかくなら頂天目指して頑張ってね!"って」
マオ「…言ったのか?あいつに?」
サラ「言ったわよ?」
マオ「ただでさえあいつは忙しいのに…!そんなくだらねぇこといちいち話してんじゃねぇよ!」
アリス(…マオくんが…こんな声あげるなんて…)
マオ「だいたい…この前もあいつに俺達の居場所聞かれて教えてただろ!あの時はたまたま俺達しかいなかったからよかったけれど…もし他に大勢客がいたらーー」
サラ「あの子はそこは私達以上に考えてるわよ。それに何もやましいことをしにいったわけじゃないんだから、そんなコソコソしなきゃならない謂れはないでしょ?」
サラ「第一、仮に他の人に見られたとしても大したことにならないわよ。高校生相手にどうこうなんて誰も思わないから。子どもが余計な心配なんかしなくていいの!」
サラ「4歳年下の幼馴染なんて世間的に見てもスクープにもならないし、眼中にもないわよ」
マオ「…………」
マオ「……分かってる…」
ユウゴ「……サーー」
アリス「サラさん!!」
アリス「今日はお一人でいらしたんですか!?」
サラ「ふふっ、流石に弟の文化祭に付き合ってもらうのは悪いから(笑)今日は私1人よ」
アリス「そ、そうなんですね!」
マオ「……………」
ケン「あ、あの〜〜〜〜」
※お取り込み中っぽかったので様子を窺っていた。
サラ「?あら?マオのお友達?」
ケン「はい✨✨あの✨✨オレ✨」
サラ「…………」
※ケンビジョン
ケン「??あの?」
サラ「…花火大会の時にマオと一緒にいた人かしら?」
ケン「覚えててくれたんですかー!!?」
サラ「ええ!すぐに分からなくてごめんなさい。その節はありがとう✨」
サラ にこっ「無愛想な弟だけど、悪い奴じゃないから仲良くしてあげてね」
※ケンビジョン
ケン(おお…神よ…ありがとうございます!!!)
アリス「凄い!サラさん少ししかあの場にいなかったのに!」
マオ「姉貴、人の顔覚えるの昔から得意だからな」
ユウゴ「へー!スゲェじゃん!デキ女ってやつか!!まあ、サラ姉なら何でも出来そうな感じするよな。見ろよ、ケン先輩もサラ姉の美貌にデレデレじゃん」
ユウゴ「マジでお前が羨ましい。あんな美人な姉ちゃんならどんなにパシらされたっていいわ、俺」
マオ「なら俺と変わるか?酒癖が悪いくせに大酒飲みだからほぼ毎回酔って潰れて、俺が老け顔なのをいいことにほぼ毎回迎えに行かされるんだぞ?」
ユウゴ「…………」
アリス(私もあんな人になりたい✨✨)
マオ「ヘッドバンキングしながら店の中で笑いながら歌うような奴だぞ、それでもいいのか?」
ユウゴ「何で俺が1ミリも得しないような話を聞かせたんだ?お前……」
※アリスの耳には入っていなかった。
マオ「さっきは…すまなかったな。気を遣わせちまって…」
アリス「あ!!ううん💦全然💦」
マオ「…ありがとうな」
…あの時の苦しそうなマオくんの表情を見るのが辛くて……
つい…余計なことをしてしまった……。
ー模擬店終了時間ー
ノエル「うちのクラス凄い売り上げだったわね!用意してた和菓子全部完売だって!」
アリス「凄い!!色々こだわった甲斐があったわね✨」
ノエル「残るイベントはミスコンか〜!誰が選ばれると思う?」
アリス「え…誰かしら…エントリーされてる人…誰が選ばれてもおかしくないと思うし…」
ノエル「ね、ね♫誰に入れた??」
アリス「あ…それは…」
ノエル「うちのクラスはユウゴくんにいれた人が圧倒的に多いけど他のクラスでは意外にマオくんも多いみたいね」
アリス「…そう…なの…」
ノエル「目つき悪くて態度もあんなんだから隠れがちだけどやっぱりイケメンだもんね〜。マオくん」
アリス「…………」
ノエル「まあ私はやっぱりーーーーーー」
…マオくん…女子から人気あるんだ…。
花火大会の時にルイくんも言ってたものね…。
1年の女子に隠れた人気があるって…。
アリス(私…結構少女漫画とか読んでるけれど…こういうことに本当に疎いわ…)
※アリスは「香山リカ」先生の作品「リカちゃんのリボン」を愛読している(乙女達のバイブル)
ミスコン司会者「大変長らくお待たせ致しました!!只今より白樺中央ミス&ミスターコンのグランプリの発表を行いたいと思いますー!」
ミスコン司会者「今年から初の試みとなった男子のミスターコンテスト!初代ミスターコンテストの栄誉に輝くのは誰か!?」
ミスコン司会者「誰がミスコンの女王になってもおかしくないこの劇戦を勝ち抜いた乙女は誰か!?」
※画像はお借りしました。
ミスコン司会者「さあ!!結果発表です!!!」
お話を読む上で是非お役立てください✨✨