長太ノ浦駅【三重県】(近鉄名古屋線。2020年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
三重県鈴鹿市北東部、伊勢湾沿いに広がる大きな集落内に位置する近鉄名古屋線の駅で、近鉄においてトップクラスの難読駅名であると言える、
長太ノ浦駅 (なごのうらえき。Nagonoura Station) です。
 
  
駅名  
長太ノ浦駅 (E 27)  
  
所在地  
三重県鈴鹿市      
  
乗車可能路線  
近畿日本鉄道:名古屋線  
  
隣の駅  
近鉄名古屋方……楠駅  
伊勢中川方………箕田駅  
 
訪問・撮影時  
2020年12月  
 
 
駅概要  
駅形態……………地平駅(1917年開業)。
駅舎………………近鉄名古屋方(北)の山側(西)に平屋建ての駅舎あり。
出入口……………西側のみ。東からはすぐ北にある踏切を渡れば容易にアクセス可能。
バリアフリー……○(各ホームとはスロープで結ばれていますが、傾斜がやや急です)。
点字ブロック……駅出入口~改札~各ホームに設置。
駅前広場…………×(駅舎前スペースは駐車禁止)。
 
 



駅舎です。上写真と下写真は南を、中写真は南東を望む。
東西方向に延びる踏切道(県道506号線)から少し入った南側に駅舎があります。
すぐ東(上写真左)には踏切があり、東側からも容易にアクセス可能です。
駅舎は平屋建てで、やや新しくも見えます。木造駅舎をリニューアルした可能性は低そうです。
出入口は北側と西側、計2ヶ所あり、いずれも段差はありません。北側出入口横には飲料自動販売機があります。
北側出入口前のスペースは送迎車が駐車しないよう斜めのラインが引かれていますが、効果は薄そうです。
また、西側出入口の手前には無料駐輪場が整備されています。
尚、駅前や駅近くを通るバス路線は存在しません。
 
 

駅前です。北西を望む。左手に駅舎があり、後方に踏切があります。
奥に延びる道路は県道506号線です。道幅は狭いです。また、駅舎前から左前方(西)へ分岐する路地もあります。
駅西側は昭和中期以降に形成された比較的新しい住宅地が広がっていますが、商店は少ないです。
県道を700mほど進むと住宅地が途切れ、田園地帯に出ます。
 
 

駅前です。西を望む。左手に駅舎があり、後方に踏切があります。
奥に延びる路地は鈴鹿市道です。後方の踏切前から右前方へは前述の県道506号線が延びています。
こちらも駅前は住宅地ですが、駅から離れると田園地帯へと変わります。
300m少々南西には須伎神社が鎮座しており、境内には長太稲荷社もあります。
 
 

また、駅から約1.3km南西の田園地帯の中には、「長太の大楠(なごのおおくす)」があります。
1本の巨大なクスノキが田園の中にポツンとあり、江戸時代以前の昔はこの木そのものが神社として人々に護持されていたようです。
現在は前述の須伎神社が所有しており、管理はされていますが、木が弱っているようです。
(Wikipediaを参考)
尚、この「長太の大楠」は、近鉄電車(長太ノ浦~箕田間)からもハッキリと見えます。山側(西側)車窓です。
 
 

駅前です。東方向を望む。右手に駅舎があります。
駅東側も奥に延びる県道506号沿いに住宅地が形成されていますが、駅舎側(西側)よりも駅裏(東側)の方が古くから集落が形成されていました。商店は多くありませんが…。
900mほど東へ進むと伊勢湾岸に到達します。護岸されていますが、北側には砂浜も残っています。対岸には愛知県の知多半島や中部国際空港(セントレア)の空港島を望めます。
また、駅から900mほど南東には鈴鹿漁港があります。漁港の西隣には敷島スターチ鈴鹿工場があります。
 
 

改札口です。東方向を望む。
左が北側出入口(県道・踏切方面)、後方が西側出入口(駐輪場方面)です。
 
駅員配置………なし(無人駅。改札内外にきっぷ確認用カメラ搭載インターホン有)。
自動改札機……あり(2通路)。
ICカード………利用可能(『PiTaPa』エリア内)。
幅広通路………あり(右側通路。点字ブロック設置)。
有人通路………なし(無人駅のため)。
窓口……………なし(改札窓口跡と出札窓口跡は閉鎖されています)。
自動券売機……改札口の右手前。ICチャージ可。特急券・定期券は購入不可。
自動精算機……あり(ICチャージ可)。
トイレ…………改札内(多機能トイレなし)。
付帯設備………飲料自動販売機(改札外の北側出入口前)。
売店……………なし。 
コンビニ………なし(最寄店舗は約650m東の「セブン-イレブン」)。
  
かつては有人駅でしたが、2013年に無人化されました。
改札口の先の右側に窓口跡がありますが、かつての改札口は現在より前方、窓口跡に面して設置されていたと思われます。
 
 

改札口の先は構内踏切で、右へ曲がってスロープを登ると近鉄名古屋方面2番線ホーム、構内踏切を渡って右のスロープを登ると伊勢中川方面1番線ホームです。
 
 

2番線ホームヘ登るスロープの右側には自動精算機があり、その奥の右手にはトイレがあります。
(多機能トイレはありません)  
  
  

下り1番線に設置されている建植式駅名標です。非電照式です。
新デザインに見えますが、以前よりあった駅名標に手を加えたようにも見えます。
右上には駅ナンバリング「E 27」が書かれています。
 
 

こちらは上り2番線待合所側壁に設置されている駅名標です。非電照式です。
建植式とは違い、ひらがな表記が省略されています。
こちらも以前よりあった駅名標に手を加えた感じがします。
尚、長太ノ浦駅は1917年に「長太駅」として開業しましたが、1928年に一度廃止されてしまいます。
その後、戦時中の1943年に「長太ノ浦駅」として再開業し、現在に至ります。
ちなみに長太駅が現在の長太ノ浦駅と同一の場所にあったのかどうかは不明です。
 
 


駅構造……地平駅。北北東~南南西方向。
配線………相対式ホーム2面2線。
 
左ホーム(東)は1番線で下り津・伊勢中川・賢島・大阪難波方面、右ホーム(西)は2番線で上り近鉄四日市・近鉄名古屋方面です。   
  
ホーム有効長……実質3両分(延長80m程度で4両弱分)。
ホームドア………なし(2020年12月時点)。
ホーム幅…………全体的にやや狭く、奥の伊勢中川方は狭いです。通過列車に注意。
上屋(屋根)………手前側近鉄名古屋方の1両弱分。スロープにも屋根あり(構内踏切は雨ざらし)。
ホーム上設備……ベンチ(上屋下のみに設置)。
 
普通列車のみの停車駅で、本線格の路線の駅ながらホーム有効長が3両分しかありません。
 
各ホームの近鉄名古屋方の端(手前側)にスロープと構内踏切があり、2番線側(右側・西側)にある駅舎・改札口とを結んでいます。
  
上写真は構内踏切より、下写真は2番線より、いずれも伊勢中川方を望む。
 
 


1番線より近鉄名古屋方を望む。
こちら側(伊勢中川方)に改札口はありませんので、当駅で下車される場合は近鉄名古屋方の車両が便利です。
 
 

2番線より近鉄名古屋方を望む。
両ホーム端にスロープと構内踏切があります。そして2番線側の左手には駅舎と改札口があります。
さらに前方には県道506号線の踏切も見えます。
 
この先、田畑が混在した住宅地の中を北北東へ走り、やがて田園風景の中を走るようになります。その後は再び住宅地の中に入り、左側にある保線基地の脇を通過して四日市市に変わると、楠駅へと至ります。
 
 

2番線より伊勢中川方を望む。
この先、住宅地の中を南南西へ走りますが、すぐに田園地帯に出ます。その後、右前方~右手に「長太の大楠」が見えてきます。そして「長太の大楠」が見えなくなると住宅地に入り、ほどなく難読駅名の箕田駅(みだえき)へと至ります。
 
 
あとがき  
下車(乗車)時・・・2020年          
 
相対式ホーム2面2線の駅で、近鉄名古屋方の西側(山側)にそこそこ新しい平屋建ての駅舎が配置されています。駅前は古くからの住宅地で、900mほど東へ歩くと伊勢湾に到達し、少し南には鈴鹿漁港もあります。ます。一方、駅西側は住宅地の周囲に田園地帯が広がっており、約1.3km南西には「長太の大楠」があります。
  
鉄路のみで(ルートは一例です)  
東京から・・・当日中に到達可能、日帰り往復可能。

       新幹線~名古屋から近鉄急行。塩浜で普通に乗換。 
大阪から・・・当日中に到達可能、日帰り往復可能。

       近鉄名阪特急(乙特急)に乗車。白子で普通に乗換。
 
食料・飲料 (500m以内)  
コンビニ・・・・・・なし (最寄店舗は約650m東の「セブン-イレブン」)  
飲食チェーン店・・・なし (1km圏内に店舗はありません)  
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。近鉄名古屋線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は長太ノ浦駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:近畿日本鉄道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)