今回の【駅】シリーズは、
新潟県中央部、工業都市である三条市の市街地に位置する信越本線と弥彦線の接続駅で、隣の三条駅を差し置いて三条市の代表駅として君臨している、
東三条駅 (ひがしさんじょうえき。Higashi-Sanjo Station) です。
尚、写真は2017年撮影で、やや古いです。
現在は状況が変化している可能性があります。ご了承下さい。
駅名
東三条駅 (駅番号なし)
所在地
新潟県三条市
乗車可能路線
JR東日本:信越本線、弥彦線
隣の駅
信越本線
直江津方……三条駅
新潟方………保内駅
弥彦線
弥彦方………北三条駅
訪問・撮影時
2017年8月
駅概要
駅形態……………地平駅(1897年開業)。
駅舎………………北口(正面口)に立派な駅舎が、南口に簡素な小型駅舎があります。
出入口……………北口(正面口)、南口。
バリアフリー……△(北口~北口改札~各ホームのみ対応。南口は非対応)。
点字ブロック……各出入口~各改札~跨線橋~各ホーム間に設置。
駅前広場…………○(南北ともロータリー・バス停あり。北口のみタクシー乗り場併設)。
正面口に相当する北口駅舎です。南を望む。
国鉄時代の1959年に改築された古い鉄筋コンクリート造平屋建て駅舎で、2016にリニューアルされました。
駅外と駅舎の間には段差がありますが、階段とスロープで解消しています。
左側の駅舎外にはトイレがあります(多機能トイレは改札内のみ)。
駅前広場があり、バスターミナルとタクシー乗り場が設けられています。ロータリー内はタクシープールです。
北口駅前です。北を望む。
駅前は一応市街地なのですが、市の代表駅の駅前としてはあまり栄えていません。鉄道の主要駅ができて発展してきたと思いますが、近年は空洞化も進行している印象です。
三条市の中心市街地は東三条駅前でも三条駅前でもなく、約1.5km~2km西の弥彦線・北三条駅の南側(五十嵐川北岸)一帯です。寺院が多いのが特徴です。まぁ、中心市街地も空洞化しているみたいですが…。
北口改札です。南を望む。
駅員配置………あり(業務委託駅。無人時間帯あり。改札内外にインターホン有)。
自動改札機……あり(3通路)。
ICカード………『Suica』のエリア内。
幅広通路………あり(右端の有人通路のみ。点字ブロック設置)。
有人通路………あり(窓口に面した右端通路)。
窓口……………あり(改札窓口、『みどりの窓口(右手前)』)。
自動券売機……あり(『みどりの窓口』の右手前。ICチャージ可)。
自動精算機……なし(乗り越しやIC残高不足の際は精算窓口【改札窓口】へ)。
トイレ…………改札外東側(多機能トイレなし)。改札内1番線ホーム(多機能トイレ併設)。
改札外設備……待合室(左側。空調有)。コインロッカー。
売店……………なし。
コンビニ………あり(改札外左側にJR東日本系の「ニューデイズ」あり)。
そして改札を通ると信越本線下り新潟方面1番線ホームです。
1番線に出て左側には跨線橋(階段・南口部分を除きエレベーター併設)があり、2・3番線ホームおよび南口改札へ移動できます。
また、1番線に出て右へ進むと弥彦線専用の切欠ホームである0番線へ行けます。
こちらは南口です。北を望む。
駅舎は簡素な構造で、右側は弥彦線ホームだった旧4番線・旧5番線の一部を流用しています。
出入口には段差があり、跨線橋も南口階段だけには併設されていません。したがって南口はバリアフリー非対応です。
現在は出入口の右側に飲料自動販売機が設置されています。
駅舎に入って正面に自動券売機があり、右へ曲がると改札口がありますが、南口は駅員不在で、インターホンでの対応となります。
南口側にもロータリーを有する駅前広場があり、バス停も併設されています(正規のタクシー乗り場はありません)。
ロータリー内は無料駐輪場になっています。
尚、駅の南北の通り抜けは入場券が必要になります。入場料を支払わずに南北間を移動するには約360m西(直江津方)のトンネルで線路をくぐるルート、約360m東(新潟方)の跨線橋で線路を渡るルートがあります。
南口駅前です。南を望む。手前はロータリーです。
こちらの南口側は所謂(いわゆる)「駅裏」で、宅地化はされていますが商店は少ないです。
約400m南には新潟県立三条商業高等学校があります。
南口改札です。東を望む。右手に出入口が、左手に自動券売機があります。
駅員配置………なし(改札内外に設置のインターホンによる対応)。
自動改札機……あり(2通路)。
ICカード………『Suica』のエリア内。
幅広通路………なし(車いすの場合は北改札口をご利用下さい)。
有人通路………△(見えませんが、自動改札の左手前にインターホン対応通路があります。
点字ブロック設置)。
窓口……………あり(改札窓口、『みどりの窓口(右手前)』)。
自動券売機……あり(撮影地点左側。ICチャージ可)。
自動精算機……あり(ICチャージ可)。
トイレ…………改札外は×、改札内は1番線に有。
そして改札の先にある6段の階段を登ると踊り場(旧4番線・5番線ホーム跡)を通って跨線橋の階段へと続きます。
ここにはエレベーターが併設されていません。
南口改札には『青春18きっぷ』などで入出場する際に利用するインターホン対応通路がありますが、不正乗車防止のためオートロック式で、インターホンでここを通りたい旨を係員に説明し、承認を得られれば係員が解錠・施錠の操作を行います。
写真は改札内より撮影。後方が跨線橋、前方が出入口です。
正面に自動精算機があり、左に自動改札機があります。
駅名標です。
上写真は信越本線の、中写真は弥彦線の、下写真は両路線のものです。
いずれも電照式で、上写真と下写真はLED、中写真は蛍光灯が使用されています。
JR東日本の標準デザインで、矢印の中央には信越本線のラインカラーである水色または弥彦線のラインカラーである紫色が配されており、両路線共用のものは2つのラインカラーが併存しています。
尚、信越本線、弥彦線とも駅ナンバリングは導入されていません。
駅構造……地平駅(西南西~東北東方向)。
配線………単式ホーム1面(手前の直江津方に切欠ホーム有)、島式ホーム1面、計2面4線。
駅舎に面した左の単式ホーム(北)が1番線で信越本線下り新潟方面、1番線直江津方の左に切欠式の0番線があり、弥彦線上り燕三条・弥彦方面列車が使用します。
右(南)の島式ホームは左が2番線で信越本線の上下副本線(待避線)で、弥彦線列車も発着します。島式ホームの右が3番線で、信越本線上り長岡・直江津方面です。
ホーム有効長……0番6両、1番13両、2番13両、3番14両。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………全体的に広いですが、切欠部の0・1番線直江津方(手前側)は狭いです。
上屋(屋根)………0番終端方3両分、1番新潟方12両分、2・3番中ほど10両分。
ホーム上設備……ベンチ・飲料自動販売機(各ホーム)、空調完備の待合室(2・3番)。
ホーム上設備……トイレ・多機能トイレ(1番線)。
1番線に面して駅舎があり、その少し新潟方(奥)に各ホームおよび南口とを結ぶ跨線橋があります(EV併設)。
写真は上2枚が2番線より、下1枚が1番線より、いずれも信越本線・新潟方、弥彦線・終端方を望む。
以前は3番線の南に弥彦線専用の4番線・5番線がありましたが、急曲線で信越本線をくぐってホームに入る路線形態が災いし、1997年に廃止されました。ホーム跡はほぼ撤去されましたが、跡地に新たに東口が開設され、そのアプローチとして4・5番線への跨線橋階段が流用された関係でホーム跡が一部残っています。
また、3番線と旧4番線の間には複数の側線があり、旧4番線にもレールは残っています。旧5番線はレールが撤去されています。
3番線より信越本線・直江津方、弥彦線・弥彦方を望む。
こちらは2番線より信越本線・直江津方、弥彦線・弥彦方を望む。
右が単式ホームの1番線で、右奥に切欠構造の0番線があります。
左が島式ホームの右から2番線・3番線です。
跨線橋にはエレベーターが追設されています。
ピンボケしてしまいましたが、右側が切欠式の0番線で、左が1番線です。
弥彦線・弥彦方、信越本線・直江津方を望む。
後方に北口改札があります。
0番線より弥彦線・終端方、信越本線・新潟方を望む。
この辺りはホーム幅が狭いです。右の1番線は現在、長編成列車の発着が無いため、またホームが狭いこともあり、フェンスが設置されています。
0番線の終端部です。信越本線・新潟方を望む。
駅舎の手前に車止めがあります。0番線は渡り線の関係もあり、弥彦線の折り返し列車しか発着できません。
ホームは1番線としてその先へ続いており、前方左側に北口改札が、その先に跨線橋があります。
上1枚は2番線より、下2枚は0番線より、3枚とも信越本線・直江津方、弥彦線・弥彦方を望む。
左2線が信越本線の複線、右1線が弥彦線の単線で、弥彦線はすぐに右へ分岐し、信越本線は築堤を渡って上下線が離れた状態で前方を流れる五十嵐川を渡ります。
弥彦線の旧線は左端から一旦左へカーブした直後に右へ急カーブして五十嵐川手前で信越本線の築堤をくぐり、右側へ分かれていました。信越本線と旧線跡の分岐点には保線基地があり、それより先の旧線跡は弥彦線現在線と合流するまでの区間が道路転用されています。
⇒旧線跡探訪の記事はこちら。
信越本線はこの先、すぐに築堤へ上がって五十嵐川を渡り、畑が残る住宅地の中を大きく左へカーブします。そして地平区間になると進路を南に変え、三条駅へと至ります。市名をそのまま名乗る駅ですが、駅前は東三条駅より閑散としています。
一方、弥彦線は信越本線と分かれると右カーブのまま高架区間になり、旧線跡と合流すると北に進路を変えます。その後は住宅街の中を左へカーブして走り、進路を西北西に変えて高架区間のまましばらく走ると北三条駅へと至ります。三条市の中心市街地への最寄駅ですが、南側に広がる中心市街地は中高層のビルが少ない印象です。
2番線より信越本線・新潟方を望む。
1985年までは弥彦線が右へ分岐して南へ走り、7.9km先の山間部手前にあった越後長沢駅まで延びていました。電化されることなく廃止されました。弥彦線列車が4・5番線に発着していて信越本線と立体交差していたのは、元々の弥彦線が弥彦と越後長沢を結ぶ路線だったからです。廃線跡は大半が道路転用されています。
信越本線はこの先、市街地を出て田園風景の中を東北東へ走ります。そして右から山地が迫ってくると緩やかに左へカーブし、住宅地に入ると保内駅(ほないえき)へと至ります。
あとがき
下車(乗車)時・・・2006年、2012年、2017年
今まで3度下車しましたが、2017年に下車した際は駅舎がリニューアルされていたので驚きました。2面4線の駅で、駅舎側単式ホームの直江津方に弥彦線用の切欠式ホームがあります。南口には弥彦線旧ホームの遺構が残っています。駅前は市街地ですが、思ったほど栄えていません。三条市の中心市街地は東三条駅前でも三条駅前でもなく、弥彦線単独駅である北三条駅の近くになります。
鉄路のみで
東京から・・・当日到達可能、日帰り往復不可。新幹線~長岡から信越本線が確実。燕三条経由は△。
大阪から・・・当日到達可能、日帰り往復不可。東海道新幹線~東京から同上。北陸経由は△
食料・飲料 (500m以内)
コンビニ・・・・・・あり (駅構内改札外に「ニューデイズミニ」有)
飲食チェーン店・・・なし
特に大阪からの到達難易度が高いですが、信越本線および弥彦線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は東三条駅でも途中下車してみて下さい!
(参考:JR東日本のHP、Google地図、Wikipedia)