今回の【駅】シリーズは、
神奈川県横浜市神奈川区中央部、台地に挟まれた谷あいに位置する東急東横線の駅で、周辺には住宅街が広がっている高架駅、
東白楽駅 (ひがしはくらくえき。Higashi-hakuraku Station) です。
駅名
東白楽駅 (TY 19)
所在地
神奈川県横浜市神奈川区
乗車可能路線
東急電鉄：東横線
隣の駅
渋谷方……白楽駅
横浜方……反町駅
訪問・撮影時
2021年7月
駅概要 (2021年7月時点)
駅形態……………高架駅(1927年開業、1930年高架化)。
駅舎………………中ほど高架下。
出入口……………西口、東口。
バリアフリー……○(西口は段差なし。東口は僅かに段差があるものの、車いす通行可能)。
点字ブロック……各出入口～各改札～各ホームに設置。
駅前広場…………なし(バス停留所は西口が横浜上麻生道路沿い、東口が台地上道路沿い)。
東白楽駅は高架駅で、横浜上麻生道路(県道12号線)を跨ぐため、戦前の1930年に早々と高架化されています。東横線は各写真の右側で横浜上麻生道路を乗り越しています。
横浜上麻生道路に面して西口が、線路反対側に東口が設けられています。
写真は2枚とも正面口に相当する西口です。上写真は北を、下写真は北東を望む。
各写真の左奥、高架下西側側道沿いには公衆トイレがあり、車いす対応トイレ併設です。
西口駅前です。西を望む。後方に駅舎があります。
駅前には左右方向(南北方向)に延びる横浜上麻生道路を渡る交差点があります。
この交差点を渡らず左側、東横線ガードをくぐった先に南行バス停があり、交差点を渡って右へ進むと北行バス停があります。
駅周辺は住宅街ですが、駅前や横浜上麻生道路沿いにはマンション・ビルが多いです。商店はあまり多くありません。
駅から離れると一戸建て住宅も多く見られるようになります。
また、東白楽駅は東西に広がる台地に挟まれた細い谷に駅が設置されていて、駅西側(奥方向)へ向けて上り坂になっています。台地上にも住宅がびっしり建ち並んでいます。
約1km西には神奈川大学があり、距離的には東白楽駅が神大への最寄駅ですが、道路が狭く入り組んでいて経路が分かりづらく、途中に急坂もあることから、神大では若干距離が遠い白楽駅(1.1km)を最寄駅としています。
西口駅前です。北北西を望む。右手に東白楽駅があります。
奥に延びる横浜上麻生道路沿いにはビルやマンションが建ち並んでいます。商店はあまり多くありません。
約500m進むと六角橋交差点があり、右折すると六角橋商店街に入って白楽駅西側駅前へと至ります。
西口駅前です。上写真はガード北側より、下写真はガード南側より、いずれも南南東を望む。
奥に延びる横浜上麻生道路沿いには、こちらもビルやマンションが多いです。商店は少ないですが…。
700mほど進むとJR線の東神奈川駅に到達し、その東神奈川駅を通り過ぎて東側へ出ると京急線の京急東神奈川駅(旧・仲木戸駅)に到達します。
東白楽駅前よりも東神奈川駅前の方が賑やかで人通りも多いです。
また、約250m南東の丘陵上には孝道教団本部があります。
そして、ガード手前で右へ曲がり、線路沿いに少し進むと右手に神奈川県立神奈川工業高等学校と神奈川県立神奈川総合高等学校があります。
高校へ入らずにさらに線路沿いを南下すると、やがて線路は地下へと潜りますが、その先の地上線跡が「東横フラワー緑道」という遊歩道へと整備されています。東横フラワー緑道を歩き続けると、反町駅を過ぎて横浜駅近くまで行くことができます。
こちらは高架の東側に設置されている東口です。上写真は北を、下写真は南を望む。
高架下にある駅舎の屋根は面白い形をしています。
表口である西口に対して、裏口といった雰囲気が出ています。幅の狭い側道に面していて、車道から出入りする形になるので、自動車や自転車などに注意が必要です。
また、東白楽駅には駅前広場がありませんので、自動車での送迎は難易度が高いです。
東口駅前です。東を望む。右約40mに東口があります。
駅東側は線路近くまで台地が迫っていて、東西間に延びる道路が坂道になっています。
また、写真前方の丁字路を左右方向(南北方向)に幹線道路が延びており、渡らずに右へ行くと北行バス停が、渡って左へ行くと南行バス停が、それぞれ設置されています。
駅東側も住宅街ですが、ビル・マンション・商店は非常に少なく、戸建て住宅の割合が高いです。緑地や畑も残っています。
約400m北東の丘陵上には横浜キリスト福音教会があります。
高架下にある改札口です。
上写真は西口より東を望む(右前方が東口)。下写真は駅舎南側より北を望む(左と左後方が西口、右後方が東口)。
駅員配置…………あり(有人駅。駅員不在時に備え改札内外にインターホンを設置)。
自動改札機………あり(3通路)。
ICカード…………『PASMO』のエリア内。
有人通路…………なし(窓口に近い右端通路が有人通路代用です。点字ブロック設置)。
幅広通路…………あり(右端通路。東急では「ワイド改札口」と案内されています)。
窓口………………あり(改札窓口のみ)。
自動券売機………あり(改札口の右手前。ICチャージ可)。
自動精算機………あり(ICチャージ可)。
トイレ……………改札外(西口北側の高架下側道沿い。車いす対応トイレ併設)。
付帯設備…………AED(改札内)。
売店………………なし(駅舎内南端の売店跡は飲料自動販売機コーナーになっています)。
コンビニ…………なし(最寄店舗は約100m南の「セブン－イレブン」と約100m北の「ファミリーマート」)。
そして2階にある各ホームとの間は階段・エレベーターで結ばれており、東白楽駅はバリアフリーに対応しています。
下り1番線ホームに設置されている吊下式駅名標です。電照式と思われます。
東急の標準デザインで、下部のラインは東横線のラインカラー(赤)になっています。
駅ナンバリングも併記されています (TY 19)。
駅構造……高架駅(2階)。概ね南北方向。
配線………相対式ホーム2面2線。
右(東)が1番線で下り横浜方面および「みなとみらい線」直通の元町・中華街方面、左(西)が2番線で上り渋谷方面および東京メトロ副都心線方面です。
ホーム有効長……10両分(通常使用しているのは手前側横浜方の8両分のみ)。
ホームドア………あり。
ホーム幅…………全体的に狭く、両端は非常に狭くなっています。
上屋(屋根)………中ほどの約3両分(両端は雨ざらしです)。
ホーム上設備……ベンチ、飲料自動販売機、冷水器(推測)。
ホーム有効長は10両分ですが、渋谷方(奥)の2両分は非常用に延伸された部分であり(非常時に10両編成の優等列車が停車した際に対応するため)、普段はこの2両分は柵により立入禁止になっています。ホームドアは横浜方(手前側)の8両分のみに設置されています。
写真は2枚とも2番線より渋谷方を望む。
2枚とも2番線より横浜方を望む。
ホーム中ほどは一定の広さが確保されているものの、両端は後から延伸された事もあり、かなり狭くなっています。
2番線より渋谷方を望む。
柵より先は立入禁止になっています。非常時に10両編成の列車が客扱いを行う際のみこの部分が使用されます。ホーム幅が狭くてホームドアもありませんので、もしここで乗降される事がありましたら、細心の注意を払う必要があります。
この先、下り勾配で地平区間になり、住宅街の中を北上しますが、今度は地形の関係で地平区間のまま上り勾配になります。そして最後は右へカーブして、白楽駅へと至ります。
1番線より横浜方を望む。
ホーム端付近で横浜上麻生道路をオーバークロスしています。
また、各ホーム端の一部は立入禁止になっていますが、こちら側は立入禁止区域が1両分に達しておらず、ホームドアとの兼ね合いもあり、基本的にホーム端を非常時の乗降に使うことはありません(余程の事態になれば使用する可能性もありますが)。
この先、右へカーブしながら下り勾配で走ると一気に地下トンネルに入り、住宅街に囲まれた中を南西へ走ります。地上線跡は前述の通り遊歩道「東横フラワー緑道」に転用されています。そして左へカーブして、進路を南寄りに変えると反町駅(たんまちえき)へと至ります。
あとがき
私が東白楽駅で下車(乗車)したのは2013年と2021年の計2度です。2013年は東横線の地上線跡(東横フラワー緑道)を探訪するため、そして2021年は東京都の全駅を訪問する目的の一環とは別に、都内に近い駅なので下車しました。各駅停車しか停まらない2面2線の高架駅で、高架下に駅舎があります。駅前は平地、台地上とも住宅街が形成されています。約700m南方にはJR線の東神奈川駅があります。
新宿駅からですと山手線内回り(品川方面)または埼京線、湘南新宿ライン、相鉄・JR直通線に乗り渋谷駅で下車し、東急東横線下り横浜方面の特急(Fライナー)・急行などの優等列車(『S-TRAIN』を除く)に乗り換えて菊名駅で下車、そして同じホームで待避している下り各駅停車に乗り換えて当駅下車です。新宿三丁目駅から東京メトロ副都心線渋谷方面(東横線直通列車)に乗ってもOKです。各駅停車(元町・中華街行き)ですと時間はかかりますが乗換なしで当駅に到達できます。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り新横浜駅へ。横浜線の上り(東神奈川方面)快速or各停に乗り継いで1駅目の菊名駅で下車、さらに東急東横線の下り横浜方面各駅停車に乗り換えて当駅下車です。新横浜駅から近いため、こちらも余裕で日帰り訪問可能です。
食料・飲料について、駅近くに複数のコンビニがある一方、飲食店は多くなく、気軽に入れるチェーン店は駅南側、地元・横浜発祥の「すき家」があるのみです。まぁコンビニが複数ありますし、事前に用意しなくても大丈夫でしょう。
大阪からの到達難易度もそう高くありません。東急東横線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は東白楽駅でも途中下車してみて下さい！
(参考：東急電鉄のHP、Google地図、Wikipedia)