高野駅【岡山県】(因美線。2022年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
岡山県北東部、津山市東部郊外の加茂川沿いに形成されている住宅地に位置する因美線の駅で、1928年開業時からの木造駅舎が100年近く現役で使用されている、
高野駅 (たかのえき。Takano Station) です。
 
  
駅名  
高野駅 (駅番号なし)  
 
所在地  
岡山県津山市     
 
乗車可能路線  
JR西日本:因美線  
 
隣の駅  
鳥取方………美作滝尾駅  
東津山方……東津山駅  
 
訪問・撮影時  
2022年7月  
 
 
駅概要  
駅形態……………地平駅。
駅舎………………南東側。北西側からは約400m北東または約800m南西にある

                        踏切を渡って南東側へ回る必要あり。
バリアフリー……車いすには対応(出入口~ホーム間に段差なし。

                        但し車両はステップ付きで非対応)。
点字ブロック……未設置。
駅前広場…………△(自動車がUターン可能なスペース有。

                            最寄りのバス停は約100m南東の国道53号線沿いに有)。
 
 

駅舎です。北西を望む。
高野駅が開業した1928年に完成の木造駅舎が現在も使用されています。平屋建てで、減築もされていません。
無人駅で、駅事務室部分の窓は塞がれています。
出入口前には電話ボックスがあります。
 
 

駅前です。南東を望む。
前方へ駅前通り(県道347号線)が延びています。
駅前通りを90mほど進むと国道53号線との高野駅前交差点で、その手前では因美線に並行する旧因幡街道と交差しています。国道53号を渡ると加茂川の橋に差し掛かります。
駅南東側は因美線に並行する旧因幡街道沿いに集落が形成されています。商店は少ないです。加茂川の対岸にも集落があります。
 
 

一方、「駅裏」の駅北西側は田園風景が広がっていて、民家が少ないです。
遠方には丘陵地や山地が見えます。
尚、手前に写っているのは構内踏切跡で、駅舎と反対側のホームが廃止になると構内踏切も使用停止になりました。
写真はホームより北西を望む。
 
 

駅舎内です。出入口より北西を望む。中は広々としています。
 
駅員配置………なし(無人駅です。インターホン未設置)。
自動改札機……なし(無人駅なのでそのまま入場し、乗車時に車内で整理券をお取り下さい)。
ICカード………エリア外(エリア内から乗り越し乗車の場合、

                                  降車時に乗車全区間の運賃が現金精算になります)。
改札口…………なし(ラッチは一部が撤去されて車いすが通行可能になっています。

                            点字ブロックなし)。
出札窓口………なし(左側にありましたが、板で塞がれています)。
自動券売機……なし(車内で整理券をお取りの上、降車駅などで精算して下さい)。
自動精算機……なし(車内収受方式ゆえ運賃は

                            乗務員(ワンマンの場合は運転士)またはきっぷ回収箱へ)。
トイレ…………なし(改札内にありましたが、

                            老朽化や合理化のため閉鎖されました。ご注意下さい)。 
その他設備……右側に待合所(ベンチ)あり。運行情報表示モニターはありません。
売店……………なし(近くに飲料自動販売機すらありません)。  
コンビニ………なし(最寄り店舗は約800m南西、

                            国道53号線沿いにある「セブン-イレブン」です)。
 
改札口跡を通り抜けるとホームです。ホームへ出て左側にはきっぷ回収箱があります。
 
 

使用停止になった旧・2番のりばに今も設置されている建植式駅名標です。非電照式です。
JR西日本の標準デザインです。因美線に駅ナンバリングは導入されていません。
また、下部はJR西日本のラインカラーである青色で、因美線のラインカラーであるブラウンではありません。津山線など岡山駅に乗り入れる路線・系統は軒並みラインカラー仕様の駅名標に変更されているのですが…。まぁ因美線の智頭~東津山は輸送量が少ないですし、将来が心配です…。
 
 

 

駅構造……地平駅(概ね北東~南西方向)。ホームはカーブを描いています。
配線………単式ホーム1面1線(棒線駅)。

               1997年までは相対式ホーム2面2線の交換可能駅)でした。
 
線路左側にホームがあります。下り東津山・津山方面、上り智頭・鳥取方面とも同じホームに発着しますので、乗り間違いには注意が必要です。因美線は本数が非常に少ないため、一度乗り間違えてしまうと取り返しのつかない状況に陥ってしまいます…。
また、右側には旧・2番のりばがありましたが、因美線を走っていた岡山~鳥取間の急行『砂丘』が智頭急行線経由の特急『(スーパー)いなば』に置き換えられて廃止になり、線路容量に余裕ができて交換設備が不要になったため、1997年に2番のりばが廃止されて1面1線の棒線駅になりました。尚、廃止された線路とホーム、構内踏切は一部が撤去されただけで、今も当時の姿をとどめています。
 
ホーム有効長……5両分(1両+4両)。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………全体的に狭いです。

                        線路と反対側は舗装されておらず、草が生い茂っています。
上屋(屋根)………なし(駅舎の庇は線路際まで届いていません)。雨天時は要注意。 
ホーム上設備……なし(ベンチは駅舎内にあります)。
 
ホーム有効長についてですが、中ほど鳥取寄り(手前側)には旧2番のりばとの間を結んでいた構内踏切の階段があり、その部分のみ現在もホームが切り欠かれています。そのため、切欠部分を境に鳥取方が1両分、東津山方(奥)が4両分のホーム有効長です。
また、構内踏切跡の左前方にはトイレ跡の小屋があり、さらに前方には駅舎があります。
  
上写真は構内踏切跡後方より、下写真は構内踏切跡前方より、いずれも東津山方を望む。
 
 

鳥取方を望む。
右側が現役のホームで、左側が旧2番のりばです。2面2線に見えてしまいます…。
ホーム東津山方の右側には貨物設備跡があります(後述)。
離れた前方の右手に駅舎があります。
 
 

東津山方には貨物設備跡があります。駅外より東津山方を望む。
貨物側線は2線あり、両サイドにホームがありました。右側ホームは現役ホーム(旧1番のりば)を切り欠いて共用していました。
現在、ホーム跡は残っていますが、線路跡は埋められていて、底にレールが眠っているのかどうかは不明です。
 
 

駅舎の鳥取方には便所がありましたが、近年になって使用停止になった模様です。
明らかに汲取り式で、男女共用だったと思われます。
無人駅で、公衆便所と化していて鉄道利用者以外の利用が多かったかもしれません。近年は無人駅においてトイレの撤去が進行しています。代わりに自治体が公衆トイレを設置する例も見られますが…。
一方、鉄道利用者の立場としては、トイレがどんどん撤去されていくのは利便性の低下を招いてしまい、残念です…。
 
 

 

上写真は構内踏切跡後方より、下写真は構内踏切跡前方より、いずれも鳥取方を望む。
鳥取方は旧2番線の線路が一部撤去されていますが、その左側には線路が残っていて、2番のりばの裏手へ回っていますが、途中で行き止まりになっている可能性があります。
もしかしたら昔の高野駅は2面3線だったかもしれませんが、詳細は不明です…。
 
この先、左へカーブしながら平坦な田園風景の中を走り、進路を北に変えると丘陵地に入って、田園や林の中を進みます。そして丘陵地を脱すると加茂川を渡り、左手に集落が広がるようになると高野駅と同じく古い駅舎が残っている美作滝尾駅へと至ります。
 
 

東津山方を望む。
右の2番線はホーム端の先で雑草に覆われています。レールの有無は不明です。
また、左からは貨物側線が合流していましたが、こちらも草木に覆われてレールがあるかどうか不明です。本線との分岐器は撤去されていますが…。
この先、住宅が混在した田園風景の中を南西へ走り、やがて津山市道をくぐると住宅の割合が上がりますが、左へカーブして進路を南南西に変えると住宅地が途切れて中国自動車道をくぐります。その後は左の加茂川と右の丘陵地に挟まれた所を走り、やがて住宅地に入ると右へカーブして国道53号線をくぐります。最後は左から来た姫新線に合流して住宅地の中を西へ走ると、因美線の終着駅である東津山駅へと至ります。姫新線の姫路方面は乗換です。因美線列車はそのまま姫新線に直通して、津山駅まで乗り入れます。津山線や姫新線新見方面は津山駅にてお乗り換え下さい。
 
 
あとがき  
私が高野駅で下車(乗車)したのは2022年の1度きりです。因美線を乗り鉄した際に下車しました。1面1線ですが、以前は2面2線でした。無人駅ですが、南東側に開業時以来の古い木造駅舎があり、昭和にタイムスリップした気分になりました。駅前は駅舎がある南東側に集落が形成されており、近くを加茂川が流れています。一方、駅裏の北西側は田園風景が広がっており、遠方には丘が見えました。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で岡山駅まで行き、津山線に乗り継いで終点の津山駅下車。さらに因美線列車に乗り継いで2駅目で下車です。他に姫路~東津山で姫新線を経由するルート、さらに姫路~佐用を山陽本線と智頭急行で短絡するルート、さらに鳥取県の智頭まで智頭急行を利用の上、因美線で戻るルートもありますが、岡山経由が一番確実です。タイトな日程になりますが、日帰り訪問可能です(最大滞在時間:5時間40分程度)。
一方、大阪からですと新大阪駅から山陽新幹線をご利用の上、岡山駅から先は上記のルートで到達できます。あるいは姫路駅or相生駅で山陽本線に乗り換えて、さらに上郡駅で智頭急行線の特急『スーパーいなば』に乗り継いで智頭駅下車(姫路~智頭は特急『スーパーはくと』も利用可能な場合があります)、そして最後は因美線津山方面列車に乗り換えて当駅下車のルートもあります。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間:10時間40分程度)。
(飛行機でのアクセスは考慮していません)
  
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店は一切ありません。最寄りのコンビニは約800m南西、国道53号線沿いにある「セブン-イレブン」で、遠いです。必ず事前に用意して下さい。
 
特に東京からの到達難易度が高いですが、因美線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は高野駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)