上市場駅【静岡県】(飯田線。2022年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
静岡県北西部、浜松市天竜区の北部山間部に位置する飯田線の駅で、天竜川の支流である大千瀬川の支流・相川沿いに形成された山あいの集落の中に駅がある、
上市場駅 (かみいちばえき。Kamiichiba Station) です。
  
  
駅名  
上市場駅 (駅番号なし) 
 
所在地  
静岡県浜松市天竜区 (旧・磐田郡佐久間町)  
 
乗車可能路線  
JR東海:飯田線  
 
隣の駅  
豊橋方……出馬駅  
辰野方……浦川駅  
  
訪問・撮影時  
2022年1月  
 
 
駅概要  
駅形態……………地平駅。
駅舎………………なし。
出入口……………ホーム東寄りと西端の2ヶ所。いずれも南側のみ。
バリアフリー……非対応(各出入口とも段差には階段のみの設置)。
駅前広場…………なし(約250m南西および約450m北東にバス停あり)。

(※)駅出入口は南側のみです。北側からはホーム両端部にある各踏切を渡って南側へ回る必要あり。   
 
 

 

 

こちらはメインの出入口となる東口です。上2枚は北西方向を、下1枚は西方向を望む。
集落を東西方向に縦断する道路から北へ分かれる路地へと入り、坂を登ると東口に到達します。
前述の通りホームの東寄り(辰野方)に出入口があります。
また、東の踏切方面からもアクセス可能です(中写真の右側車庫の裏手に右(踏切)へ延びる道路があります)。
駅舎はなく、2段の階段を上がるとホームですが、スロープは設置されていません。
車いすで上市場駅をご利用の場合は事前にJR東海へお問い合わせ下さい。
出入口階段右側の手すりにはきっぷ回収箱が掛けられています。
尚、駅前道路は普通乗用車での通行も無理ではありませんが難しく、途中で切り返す場所もないため、自動車で駅訪問される場合はこの道路に入らない方が無難です。
 
 

東口駅前です。南東を望む。後方にホームが、右後方に出入口があります。
駅南側には上市場の集落が形成されていて、東西方向に延びています。商店は見られません。
集落の南側は田園地帯になっており、さらに南の山地との境を相川が東へ流れています。
約600m東、相川の対岸には弓道場の浜松市佐久間瞑想館があります。
 
 

東口駅前です。北東を望む。
左手にホームが、後方に出入口があります。右手が上写真の集落方向です。
ホーム沿いに道路を前方へ進むと左へ折れて踏切に差し掛かります。
踏切を渡ると駅北側へ抜けられますが、北側は山の斜面の農地に民家が点在しているくらいで、200mも北上すると山林へと到達します。
 
 

 

こちらはホーム西端部(豊橋方)に位置する西口です。
上写真は北西方向を、下写真は北東方向を望む。
後から設置された出入口なのか、ホームの端に申し訳程度の階段が設けられています。こちらもスロープがなく、ホーム端の柵には運賃箱(きっぷ回収箱)が設置されています。
出入口のすぐ西側には第四種踏切があります。自動車通行不可で、遮断機・警報機がありませんので、通行の際は安全確認を忘れずに。
こちらもご覧の通り駅前広場がありません。さらに駅前道路が狭すぎるので、自動車の通行もできません。
 
写真奥、踏切の先(駅北側)は東口側と同じく山の麓に農地が形成され、民家が点在しています。
前方の木で隠れて見えませんが、約150m北の山麓には熊野神社が鎮座しています。
西口の駅前道路は九分九厘、熊野神社の参道です。
 
 

西口駅前です。南東方向を望む。左手に西口の階段があり、後方に踏切があります。
奥に延びる路地は九分九厘、熊野神社の参道で、集落を縦貫する幹線道路へ突き当たる交差点には鳥居があります。
こちらの駅南側は上市場の集落の西の外れで、集落は東方向(左手方向)へ延びています。やはり商店は見られません。
約180m南西に進むと、相川を渡る道路橋に到達します。橋から北を見ると、飯田線の相川橋梁を眺められます。
道路橋を渡った先で左折して道なりに進むと「さくま自然休養村清流荘」に到達しますが(上市場駅から約600m)、何年も前に閉鎖されていて、建物が残っている状態です。
そして、道路橋を渡った先で右折して西へ進み山越えをすると、上市場駅から800mほどで右手に出馬駅(いずんまえき)が見えてきます。さらに西へ進み踏切を渡って線路沿いに東へ進むと出馬駅ホームに到達します(上市場駅から約1km)。ちなみに飯田線ですと両駅間の営業キロは0.6kmで、飯田線において最短です。
 
 

こちらは相川を渡る道路橋より北方向を望む。
飯田線はガーダー橋で相川を渡っており、橋脚が3本あります。
 
 

ホーム中ほどにある待合所です。
ベンチがあり、壁面に時刻表と近距離運賃表が掲示されています。
上市場駅の改札設備は各出入口にあるきっぷ回収箱のみです。
駅情報は以下の通りです。
 
駅員配置………なし(開業当初より無人駅と思われます)。
自動改札機……なし(無人駅なのでそのまま入場して下さい)。
ICカード………利用不可(エリア外。ICエリア内から乗り越しの場合は全区間現金精算になります)。
出札窓口………なし。
自動券売機……なし(車内で車掌からお買い求め下さい。ワンマンの場合は下車時精算)。
自動精算機……なし(車内精算になります。乗車中に運転士or車掌に申し出て下さい)。
トイレ…………なし(駅訪問時は下車前の列車内で済ませておいて下さい。駅近くに公衆便所なし)。 
その他設備……なし。
売店……………なし。  
コンビニ………なし(1km圏内に店舗が存在しません)。
 
 

建植式駅名標です。電照式ではありません。
JR東海・在来線の標準デザインで、国鉄タイプと同じく所在地も併記されていますが、この駅名標は旧・磐田郡佐久間町時代に設置されており、平成の大合併により浜松市天竜区になったため、上から「(浜松市天竜区)」のシールが貼られています。このシールに関する費用はJR東海持ちなのか、浜松市持ちなのか、不明です。
アルファベット部分にはJR東海のコーポレートカラーであるオレンジが塗られています。
尚、飯田線において、豊川駅より北(辰野方)の各駅では駅ナンバリングが導入されていません。
 
 

 

 

駅構造……地平駅(南西~北東方向)。
配線………単式ホーム1面1線(棒線駅)。
 
番線は設定されておらず、下り辰野方面、上り豊橋方面とも同じホームに発着しますので、乗り間違いに注意が必要です。
 
ホーム有効長……20m車ギリギリ4両分(21m車3両分)。現在は最大3両編成と思われますが、4両編成の電車も運行しているかも。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………全体的にやや狭く、辰野方の端(後方)は非常に狭いです。通過列車にご注意下さい。
上屋(屋根)………中ほどの待合室部分数mのみ。線路際まで届いていませんので、雨天時の乗降は要注意。 
ホーム上設備……待合所(ベンチあり)、きっぷ回収箱(各出入口前)。
 
また、手前の辰野寄りには東口が、奥の豊橋方ホーム端には西口があります。いずれも階段のみです。
  
写真は3枚とも豊橋方を望む。上写真から下写真に向かって豊橋方へ進んでいます。
 
 

 

 

上2枚はホーム上より、下1枚は西口前の踏切より、いずれも辰野方を望む。
待合所前の線路脇には56キロポストが設置されています。
また、線路の反対側(北側)は斜面になっていて、現状では2線化は難しいです。
しかも、当駅は貨物営業を行っていなかったため、貨物側線は駅開業以来一貫して存在しなかったと思われます。
 
 

豊橋方を望む。
ホーム端に西口があり、その先に踏切があります。現状ですと、これ以上豊橋方へホームの延伸はできません。
この先、右へカーブすると両側の視界が開けてきて、県道1号線を跨いでから相川を渡ります。その後も築堤上を右へカーブしながら西へ進むと山間部に入り、切り通しを走ります。やがて切り通しを抜けて右手に相川が接近すると左へカーブして難読駅名である出馬駅(いずんまえき)へと至ります。出馬駅が静岡県内最後の駅で、その次は愛知県の東栄駅になります。
 
 

 

上写真はホーム東寄りから、下写真はホーム東端部から、いずれも辰野方を望む。
東寄りに東口の階段があります。また、こちらもホーム端の先には踏切があり、結局は現状ですと上市場駅は両側を踏切に挟まれており、これ以上のホーム延伸は不可能です。
この先、左手に山林が接近しつつも、右手に集落、田園、相川、対岸の山々を見ながら北東へ走ります。そして短いトンネルを抜けると両側に住宅が現れ、さらに右手には商店街も形成されている大きな住宅地を見ながら北東へ進むと、準主要駅である浦川駅へと至ります。国鉄時代は急行停車駅でしたが、特急『伊那路』は全列車通過です。
 
 
あとがき  
私が上市場駅で下車(乗車)したのは2022年の1度きりです。飯田線を乗り鉄した際に途中下車しました。1面1線の棒線駅で、駅舎すらありませんでしたが、出入口2箇所あり驚きました。駅前はホームや出入口がある南側に集落が広がっており、北側は山が迫る中に住宅が点在しています。西側には相川の谷があり、ホームから橋梁を眺められます。
 
東京からですと東海道新幹線で豊橋駅まで行き、飯田線の普通列車(中部天竜以遠行き)に乗り換えて当駅下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線で豊橋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます(名古屋駅から在来線利用でもOKです)。名古屋~豊橋はJR在来線、名鉄名古屋本線を利用してもOKです。名鉄経由の場合は豊川線の豊川稲荷駅からJR線の豊川駅へ乗り換えてもOKです。こちらもじゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店は全くありません。必ず事前に用意して下さい。
 
東京、大阪とも到達難易度がやや高いですが、飯田線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は上市場駅でも途中下車してみて下さい!
  
(参考:JR東海のHP、Google地図、Wikipedia)