谷津駅【千葉県】(京成本線。2021年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
千葉県習志野市西部に広がる住宅街に位置する京成本線の駅で、京成線における谷津干潟への最寄駅、そして京成が運営していた谷津遊園跡の一部で、現在も営業を続けている谷津バラ園への最寄駅でもある、
谷津駅 (やつえき。Yatsu Station) です。
 
 
駅名  
谷津駅 (KS 25)  
 
所在地  
千葉県習志野市  
 
乗車可能路線  
京成電鉄:本線  
 
隣の駅  
京成上野方……船橋競馬場駅  
成田空港方……京成津田沼駅  
  
訪問・撮影時  
2021年12月  
 
 

 

谷津駅は地平駅で、1967年に橋上駅舎化され、その橋上駅舎を今も使用しています。
南北に橋上駅舎の出入口があり、橋上駅舎は南北自由通路を兼ねています。
南口にはエレベーターが設置されていますが、北口は地形の関係で橋上階と駅外に段差がありません。結果、谷津駅の南北自由通路はバリアフリーに対応しています。
 
写真は北口です。2枚とも南東を望む。
奥まった場所に橋上駅舎があり、その手前(西側)には南北自由通路があります。駅舎内を通っても通らなくても南北間の移動が可能です。崖下にホームがあります。
駅外と駅舎や南北自由通路の間に段差はなく、駅舎内・南北自由通路には点字ブロックが設置されています。
尚、北口には駅前広場がなく、乗り入れるバス路線もありません。
駅舎前にやや広いスペースがありますが、自動車が侵入しないように仮設の展示台が設置されています。
上写真右側の線路沿いには無料駐輪場があります。
 
 

 

北口駅前です。上写真は北を、下写真は北東を望む。いずれも撮影地点後方に橋上駅舎があります。
上写真は前述の展示台で、私が訪問した年末は門松が飾られていました。
北口駅前は下総台地上に形成された閑静な住宅街で、商店は少ない印象です。全体的に道路は狭いですが、敷地が広い邸宅も見られます。
約1.7km北東にはJR総武本線の津田沼駅があります。当然ながら津田沼駅前の方が栄えています。
 
 

 

 

こちらは南口です。
上写真は地平部より北を、中写真は2階ペデストリアンデッキより東を、下写真はペデストリアンデッキより北東を撮影。
南口は普通の橋上駅舎といった景観で、出入口は京成本線に並行する国道14号線の北側歩道と南側に設置されています。南側はさらに国道側と南側(谷津バラ園方面)に出入口があります。エレベーターは国道南側の出入口にしかなく、バリアフリー経路が確保されているのは谷津バラ園方面出入口のみです。
中写真左には南北自由通路が写っています。
南口にも駅前広場はありませんが、南側出入口の谷津干潟側階段から後述の谷津バラ園への商店街との間は遊歩道になっています。
路線バスはペデストリアンデッキ東側(上写真撮影地点付近)の国道14号沿いに設けられています。
 
 

南口の谷津バラ園方面出入口です。北東を望む。右側が谷津バラ園方面です。
写真奥を国道14号と京成線が左右方向に通っています。
この出入口のみエレベーターが併設されており、地平部とペデストリアンデッキを結んでいます。
ペデストリアンデッキは左側の日本調剤谷津ビル(調剤薬局やクリニックなどが入居)とも直結しています。
 
 

南口駅前です。ホームより南西を望む。
手前には国道14号が並行しており、線路沿いには南口の階段が写っています。
駅南側は平地に住宅街が形成されており、北口側と比較してマンションや集合住宅が多いです。
商店は後述の谷津バラ園方面の商店街に集積しています。
200m少々南を京葉道路が並行していますが、以南にも住宅街が広がっています。
駅の約300m南には谷津公園の入口があり、公園内を200mほど南下すると谷津バラ園のゲートに到達します。
また、駅の約700m南、谷津バラ園の南側には谷津干潟が残されていますが、周囲が全て埋め立てられてしまったため、現在は東京湾から分離されています。
谷津干潟はラムサール条約登録地で、今でも多くの水鳥などを見られます。
そして、谷津干潟の西側、谷津駅の約1.8km南西には京葉線の南船橋駅があります。
 
 

 

こちらは谷津駅から谷津バラ園への経路です。
上写真は南口谷津バラ園方面出入口より南東を撮影。左手に出入口があります。
調剤薬局やコンビニが並ぶ歩道を奥へ進み、突き当たりを右折すると谷津バラ園方面、左折すると国道14号方面です。
ちなみに谷津駅南口付近に調剤薬局が多いのは、写真右側、南口の目と鼻の先に谷津保健病院があるからです。右手に病院への出入口があります。
 
そして上写真奥の地点が下写真の撮影地点です。南西を望む。
谷津バラ園、昔の谷津遊園へのルートで、沿道には商店街が形成されています。
前方へ進んで、京葉道路をくぐると谷津公園の入口で、さらに200mほど進むと谷津バラ園のゲートです。
かつては京葉道路以南の一帯が、京成が運営していた遊園地「谷津遊園」でしたが、1982年に閉園となり、東側の大半の跡地が公団住宅(現・UR都市機構谷津パークタウン)に転用されましたが、西側にあったバラ園は1988年に「谷津バラ園」として再オープンしました。
ちなみに、1927年~1931年の間は、谷津遊園へのアクセス手段として、京成花輪駅(現・船橋競馬場駅)~谷津遊園地駅(谷津遊園北側に駅がありました)を結ぶ京成谷津支線が営業していましたが短命に終わりました。
また、谷津遊園閉園1年後の1983年には、千葉県浦安市で京成系のオリエンタルランドが運営する東京ディズニーランドがオープンしました。谷津遊園の従業員は多くがTDLに移籍したそうです。
 
 

 

橋上駅舎2階にある改札口です。上写真は南東を、下写真は南を望む。
左が北口方面、右が南口方面・谷津バラ園方面です。
有人駅で、駅員が常駐しているためインターホンがありません。
交通系ICカード『PASMO』などに対応の自動改札機が4通路あり、窓口に面した右端が点字ブロック設置の幅広通路で、有人通路を兼ねています。
改札口から離れた右手前には自動券売機があり、改札内には自動精算機があります。いずれもICカードのチャージが可能です。
トイレ・多機能トイレとAEDは改札内コンコースにあります。
そして1階にある島式ホームとの間は階段・上りエスカレーター・エレベーターで結ばれていて、バリアフリーに対応しています。
尚、谷津駅構内に売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは南口の谷津バラ園方面出入口前にある「ファミリーマート」です。
 
 

下り2番線に設置の吊下式駅名標です。背が低いです。
電照式で、バックライトは蛍光灯でしょうか。
京成の新デザインで、駅ナンバリングが併記されています (KS 25)。
当駅は1921年の開業以来、「谷津海岸駅」「谷津遊園駅」「谷津海岸駅」「谷津遊園駅」と改称・復活を繰り返し、現在の駅名「谷津駅」になったのは1984年11月24日、谷津遊園の閉園2年後です。
 
 

こちらは2番線にある、習志野市が設置した建植式の案内看板です。
やはり谷津バラ園と谷津干潟の2大看板が書かれていますが、谷津バラ園はまだしも谷津干潟まで徒歩5分は厳しいのではないでしょうかw
 
 

 

谷津駅は島式ホーム1面2線の地平構造ですが、北側(写真右)は下総台地の海食崖になっていて、駅北側が一段高くなっています。
北西~南東方向にホームが延びていて、ホームはカーブを描いています。
左(南)が1番線で上り京成上野方面、右(北)が2番線で下り成田空港方面です。
ホーム有効長は8両分ですが、現在谷津駅に発着する列車は全て6両編成の普通列車で、8両編成の発着はありません。かつて谷津遊園が営業していた頃は土休日に8連の優等列車が臨時停車していたかもしれませんが…。
2021年12月時点でホームドアは未設置でした。ホーム幅は標準レベルですが、京成上野方の端(奥)は絞られて狭くなっています。
上屋はほぼ8両分に設置されていますが、両端に雨ざらし部分があり、下り8両編成は停車時に最後部が上屋からはみ出してしまいます(但し、定期列車において8両編成の停車列車はありません)。
また、ホーム中ほどは橋上駅舎と南北自由通路に覆われています。
ホーム上にはベンチと飲料自動販売機が設置されています。ベンチは転落対策のため、向きが枕木方向へ変更されています。
上写真は1番線より、下写真は2番線より、2枚とも京成上野方を望む。
 
 

こちらは1番線より成田空港方を望む。右が1番線、左が2番線です。
線路南側(写真右)を国道14号が並走しています。東京と千葉を結ぶ重要な道路ですが、この付近は片側1車線で、拡幅の余地もありません。
約200m南を並走する京葉道路(有料道路)が国道14号のバイパスになっています。
 
 

 

京成上野方を望む。
ホーム端の柵には速度標と、飛び込み自殺を防ぐための「いのちの電話」の電話番号を書いた看板が設置されています。
この先、右側の崖が低くなり、左側の国道14号と完全並走しながら住宅街の中を北西へ走ると船橋市に変わり、すぐに国道296号をくぐります。その後は右へカーブして右側の崖がなくなり、引き続き国道14号と一緒に住宅街の中を北西へ進むと船橋競馬場駅へと至ります。
 
 

成田空港方を望む。
この先、すぐに左へカーブして国道14号と離れ、左側の崖がなくなって住宅街の中を東へ走ります。しばらくして習志野市道の「まろにえ橋」をくぐると切り通しを走るようになりますが、やがて緩やかに右へカーブして切り通しを出ると市街地に入り、左から新京成電鉄線が合流すると主要駅である京成津田沼駅へと至ります。千葉線および新京成線との乗換駅で、新京成線のホームとは改札内で繋がっています。ちなみにJRの津田沼駅は新京成線に乗り換えて1駅先の新津田沼駅下車です。改札内乗換でも運賃は京成線と新京成線の合算になりますのでご注意下さい。
 
  
あとがき  
私が谷津駅で下車(乗車)したのは2021年の1度きりです。東京都の全駅を訪問する目的の一環とは別に、都内に近い駅なので下車しました。崖下にある1面2線の駅で、橋上駅舎を有しています。兵庫県にある朝霧駅に似ている印象的でした。駅前は北が台地上に形成された住宅街で、南側は平地に形成された住宅街ですが、旧谷津遊園(現・谷津バラ園)へ向かう道路には商店街が形成されており、寺社の参道に似たような雰囲気です。
  
新宿駅からですと山手線外回り電車(池袋方面)に乗車して日暮里駅まで行き、京成本線・成田空港方面の一般優等列車(快速特急or特急or通勤特急)に乗り換えて京成船橋駅下車、さらに後続の普通電車に乗り継いで当駅下車です。快速の場合は船橋競馬場駅までに普通へ乗り換えて下さい。あるいは都営新宿線~都営浅草線~京成押上線~京成本線のルートでもOKです(このルートの列車は成田スカイアクアセス線直通が多いため、青砥駅or京成高砂駅で京成本線に乗換が必要なケースが多くなります)。または中央総武線各駅停車で船橋駅まで行き(快速が並走する区間は快速も利用可能)、南口近くにある京成船橋駅から下り普通に乗車して当駅下車です。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り品川駅または東京駅へ。横須賀線~総武線快速電車に乗り換えて船橋駅下車。南口を出てすぐの京成船橋駅から京成本線の下り普通列車に乗車して当駅下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、コンビニは南口前にあり、谷津バラ園への道中にも複数あります。一方、飲食店も駅周辺に点在しているものの、気軽に入れるチェーン店は見当たりません。まぁコンビニが近くにありますし、事前に用意しなくても大丈夫でしょう。
 
大阪からの到達難易度もそう高くありません。
京成本線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は谷津駅でも途中下車してみて下さい!
そして谷津バラ園や谷津干潟へお出かけの際はぜひ京成本線をご利用になり、谷津駅も観察してみて下さい!
  
(参考:京成電鉄のHP、Google地図、Wikipedia)