坂本比叡山口駅【滋賀県】(京阪石山坂本線。2009年訪問)   | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
滋賀県大津市北部、琵琶湖西岸の比叡山麓・坂本地区中心部に位置する京阪石山坂本線の終着駅で、比叡山延暦寺へ登る坂本ケーブルの山麓駅であるケーブル坂本駅に最も近い普通鉄道駅である、
坂本比叡山口駅 (さかもとひえいざんぐちえき。Sakamoto-hieizanguchi Station) です。

尚、写真は「坂本駅」時代の2009年撮影で、古いです。現在は駅名などが変化しています。ご了承下さい。
 
 
駅名  
坂本比叡山口駅 (OT 21)         
  
所在地  
滋賀県大津市           
  
乗車可能路線  
京阪電気鉄道:石山坂本線  
  
隣の駅  
石山寺方……松ノ馬場駅  
  
乗換可能駅 (非公式)  
比叡山鉄道:比叡山鉄道線【坂本ケーブル】……ケーブル坂本駅まで徒歩15分~20分  
JR西日本:湖西線……………………………………比叡山坂本駅まで徒歩12分  
 
訪問・撮影時  
2009年10月      
 
 
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坂本比叡山口駅は地平駅で、北側の終端部に駅舎を構えています。
現在は1997年完成の駅舎が使用されていて、オープン構造の駅舎頭上に大屋根がかかっている斬新なデザインです。
右側に改札口が、左側に駅事務室があります。2階への階段がありますが、私の訪問時は閉鎖されていました。当初は登ることができたのでしょうか?
また、出入口は段差がなく、駅外からホームまで車いすでの自力移動が可能です。坂本比叡山口駅はバリアフリーに対応しています。
尚、駅舎手前が駅前広場ですが、歩行者用のスペースしかありません。バス停留所は駅前を左右方向に延びる比叡山線(県道316号線)沿いに設けられています。
写真は南を望む。
 
 

駅前です。出入口より北を望む。
前方を左右方向に延びる道路は比叡山線です。左が坂本ケーブルの山麓駅であるケーブル坂本駅方面(駅は約900m西)、右がJR湖西線の比叡山坂本駅方面(駅は約700m東)です。
 
 
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駅前です。西を望む。左後方に坂本比叡山口駅があります。奥に延びる道路は比叡山線です。
駅周辺は住宅街ですが、比叡山線沿いには坂本商店街が形成されています。
比叡山の東山麓に広がる坂本地区は、西(奥)へ向かうほど標高が上がります。写真奥には比叡山などで構成される、滋賀県と京都府を隔てる山地が見えます。一方、琵琶湖は後方(東)になりますが、坂本比叡山口駅からは約1.6km離れています。
また、坂本地区には数多くの神社や寺院があります。写真奥には日吉大社の大鳥居があり、本殿は坂を登り切って正面(駅から約850m西)の比叡山麓に鎮座しています。
日吉大社の南隣に高校野球の強豪校である比叡山中学校・高等学校があり、そのさらに南隣にはケーブル坂本駅があります。
 
 

非常に分かりづらいですが、改札口です。南を望む。
  
駅員配置………あり(有人駅。但し、駅員不在時に備えて改札内外にインターホンあり)。
自動改札機……あり(現在は3通路。『PiTaPa』エリア内)。
幅広通路………あり(窓口に面した左端。点字ブロック設置)。
有人通路………なし(左端の幅広通路で代用)。
窓口……………あり(改札の左端通路脇)。
自動券売機……あり(左側)。
自動精算機……なし(チャージ機はあります。駅員に申告して下さい)。
トイレ…………改札内(車いす対応トイレ併設)。 
売店……………なし。  
コンビニ………なし。
 
また、改札内には駅員不在時に備えて集札箱もあります。
改札口の先はホームで、段差なく移動できます。
 
 

こちらは改札内より改札口を望む。北を向いて撮影。
当時は4通路ありましたが、今は左端の1通路が撤去されました。
改札口の右手前には集札箱とICカードチャージ機があり、さらに右にはトイレと車いす対応トイレがあります。
 
 

旧駅名(坂本駅)時代の建植式駅名標です(1番線側)。電照式かどうかは不明です。2009年撮影。
当時も古臭くないデザインでした。
現在は京阪の新デザインに変更されていて、駅ナンバリング「OT 21」も併記されています。
 
 

駅構造……地平駅(南北方向)。
配線………島式の頭端式ホーム1面2線  
  
右(西)が1番線、左(東)が2番線です。いずれも上りびわ湖大津京・石山寺方面です。日中は両ホームを交互に使用します。
   
ホーム有効長……2両分。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………先端の石山寺方(奥)が絞られているものの、全体的に広いです。
上屋(屋根)………ホーム全体に設置されています。中央は採光のため半透明になっています。 
ホーム上設備……ベンチ、飲料自動販売機、コインロッカー、3色LED式の発車標。
  
また、当時は改札内にタバコの自動販売機もありましたが、現在は撤去されていると思われます。
 
後方の終端部に駅舎・改札口があり、左の2番線寄りにトイレと車いす対応トイレがあります。
 
写真は石山寺方を望む。
 
 

 

上写真は走行中の車内より、下写真は2番線より、いずれも終端方を望む。
ホームは若干カーブを描いています。
 
 

石山寺方を望む。
ホーム端の先にあるのはモニュメントのようです。土台に古レールが使用されています。さらに先には変則的な形の両渡り線があります。
この先、右へカーブしながら林が入り交じった住宅地の中を南下します。沿線にも寺院や神社が多いです。そして進路を南南西寄りに変えるとやや難読駅名である松ノ馬場駅(まつのばんばえき)へと至ります。
 
 

2番線より終端方を望む。
ホーム端の位置に各番線とも車止めがあり、その先に駅舎・改札口があります。
尚、1997年に複線化(厳密には単線区間からの復活)された際、駅が改良され、ホームの位置が従来より少し南側(手前側)へと移動しました。
そのため、現在の坂本比叡山口駅は駅前道路(比叡山線)から少し引っ込んだ位置になり、従来の駅舎跡用地などが駅前広場に転用されています。
あと、当路線は「石山坂本線」と命名されていることから当駅を目的地として敷設されており、また石山坂本線が当駅まで開業した際、既に雄琴・堅田・近江今津方面への江若鉄道線が計画されていたため、これ以上の延伸は構想されていなかったと思われます。
  
  
あとがき  
私が坂本比叡山口駅で下車(乗車)したのは2002年、2009年の計2度です。2002年は京阪石山坂本線を乗りつぶした際、そして2009年は京阪石山坂本線の車窓風景撮影の際、いずれも終着駅ゆえ必然的に改札の外に出ました。小規模ながらもターミナル駅の構造をしていて、坂本地区の雰囲気とは一線を画す斬新なデザインの駅舎に驚きました。駅前は神社仏閣が多く、歴史ある町並みが広がっています。尚、坂本ケーブルのケーブル坂本駅は徒歩圏内にありますが、上り坂が続き徒歩移動は少々しんどいです。駅前からケーブル坂本駅行きの路線バスが出ていますが(時刻は要確認)、このバスを運行しているのは元々湖西地区で江若鉄道を運営していた江若交通です。
 
東京からですと東海道新幹線で京都駅下車、湖西線の新快速以下に乗り換えて大津京駅まで行きます。さらに隣接する京阪大津京駅(旧・皇子山駅)から京阪石山坂本線の坂本比叡山口駅に乗り継いで終点下車です(近江神宮前行きはNG)。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅から湖西線直通の新快速(湖西線経由敦賀行きなど)に乗車して大津京駅下車。または新快速を京都駅or山科駅で下車して湖西線列車に乗り継いで大津京駅下車。以降は上記のルートで到達できます。淀屋橋駅や京橋駅などから京阪本線~京都市営地下鉄東西線~京阪京津線~京阪石山坂本線のルートでも到達できますが、運賃は割安になるものの時間がかかり乗換回数が多くなります。途中までJRを利用した方が速いです。余裕で日帰り訪問可能です。
(飛行機の利用は考慮していません)
 
食料・飲料について、駅周辺にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約550m東、JRの比叡山坂本駅近くにある「セブン-イレブン」で、近くありません。事前に用意しておいた方が無難です。
  
東京からの到達難易度はやや高いですが、京阪石山坂本線を乗り鉄の際は、すぐに引き返したり比叡山方面へ向かったりせずに、ぜひ一度は坂本比叡山口駅も観察してみて下さい!
 
(参考:京阪電気鉄道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)