野々市駅【石川県】(北陸鉄道石川線。2017年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
石川県野々市市の北東部に広がる住宅街に位置する北陸鉄道石川線の駅で、市名を名乗っているものの野々市市役所からはかなり離れていて(市役所への最寄駅は金沢市に所在する額住宅前駅)、またJR北陸本線の野々市駅とも2km以上離れている、
野々市駅 (ののいちえき。Nonoichi Station) です。  
 
  
駅名  
野々市駅 (I 05)  
 
所在地    
石川県野々市市 (旧・石川郡野々市町)   
 
乗車可能路線   
北陸鉄道:石川線    
 
隣の駅  
野町方……押野駅  
鶴来方……野々市工大前駅  
 
訪問・撮影時  
2017年8月  
 
 

 

北陸鉄道の野々市駅は地平駅で、西側のみに出入口があります。無人駅で駅舎はなく、ホームに直接出入りする形になります。
駅外とホームの間に高低差があるため、階段が設置されていますが、スロープはありません。したがって野々市駅はバリアフリー非対応です。車いすで野々市駅をご利用の場合は事前に北陸鉄道へお問い合わせ下さい。
また、東側に出入口がありません。約100m北方または約170m南方にある踏切を渡って、西側へ回る必要があります。
駅前広場はなく、駅前に乗り入れるバス路線もありませんが、約300m南の本町通り沿いにバス停があります。
出入口の南側、ホームに面して自転車が置かれているのですが、ここは駐輪場はないようで、北陸鉄道がその旨の看板を設置しています。
上写真は南方向を、下写真は東を望む。
 
 

駅前です。西を望む。後方に野々市駅があります。
野々市駅は1916年に開業した古い駅ですが、西側も東側も駅前であることを感じさせない普通の住宅街が広がっています。商店は少ないです。
駅東側の住宅団地になっている場所には以前、大きな工場がありました。
南側の本町通り沿いには古い町並みが見られますが、そちらも商店が少ないです。
また、250mほど西(奥)へ進むと国道157号に到達しますが、国道沿いにはロードサイド店舗が立ち並んでいます。
ちなみに、北陸本線の野々市駅は約2.4km西にあり、乗換には適しません(新西金沢駅~西金沢駅で乗換可能です)。
そして、野々市市役所への最寄駅は北鉄の野々市駅でもJRの野々市駅でもなく、北鉄石川線で野々市駅から3駅南へ進んだ額住宅前駅が最寄駅です。
 
 

 

ホームへ上がって右側にある待合室(冷暖房なし)です。上写真は北を、下写真は南を望む。
野々市駅は無人駅で、駅構内に自動券売機や自動改札機などの改札設備はありません。
待合室内にはベンチがあるのみで、掲示板には時刻表と運賃表が貼られています。
石川線はほぼ全列車がワンマン運転で、車内収受方式が採用されています。乗車時に車内の整理券を受け取り、降車時に運転士に運賃を支払います(またはきっぷを渡します)。
ICカードは北陸鉄道が発行する『ICa(アイカ)』の定期券タイプしか利用できません。よそ者が『Suica』『ICOCA』などを使おうとしても無理です。
尚、野々市駅にはトイレがありません。駅近くに売店・コンビニはありません。
 
 

建植式駅名標です。2017年撮影。電照式ではありません。
北鉄の標準デザインですが、デザインは親会社の名鉄ではなく、名鉄のライバルであるJR東海タイプと似ています。どちらが先に誕生したのか分かりませんが…。
訪問後、2019年に駅ナンバリング「I 05」が導入され、現在は駅名標に併記されていると思われます。
また、当駅は「野々市連絡駅(1916年の開業時~1920年)」→「上野々市駅(1920~1926)」→「野々市駅(1926~)」と、駅名が変遷しています。
 
 

北鉄の野々市駅は単式ホーム1面1線の地平構造で、南北方向にホームが延びています。カーブ地点にホームがあります。
ホームは西側にあり、番線は未設定です。下り鶴来方面、上り新西金沢・野町方面とも同じホームに発着するため、乗り間違えないよう注意が必要です。
ホーム有効長は2両分で、ホーム幅は全体的に狭いです。上屋は全く設置されておらず、駅構内で雨宿りできるのは待合室のみです。
また、ベンチはホーム中ほどに設置されている待合室内にあります。待合室の奥(野町寄り)には出入口があります。
写真は野町方を望む。
 
 

こちらは鶴来方を望む。
手前側に出入口があります。その前方には待合室があります。
線路とホームは左へカーブしていますが、1955年以前は松金線の松任方面(松任と金沢市街を結んでいた北陸鉄道の路線)が直進する形で分岐していました(金沢市街方面は1944年に不要不急路線として廃止されました)。松金線の現役時代、ホームは島式の扇形だったかもしれませんし、線路とホームの位置が逆転していたかもしれません。いずれにしても当時の配線は不明です。まぁ現在はは松金線の遺構が見られません…。
また、石川線が野々市駅付近で西側へ不自然なカーブと描く線形になっているのは、先に開業していた松金線に接続するためだったと思われます。
 
 

野町方を望む。
この先、住宅街の中を北上し、左へカーブして国道157号をアンダーパスしますが、このカーブ地点で1944年以前は松金線が右へ分岐して現・国道157号を金沢市街方面へ向かっていたと思われます。国道157号をくぐった後は、工場や倉庫と住宅が混在した中を北上し、押野駅へと至ります。
 
 

鶴来方を望む。
右側の民家が並んでいる中を松金線(松任方面)が通っていたと思われます。その民家数軒の裏手には北陸鉄道野々市変電所があります。
この先、左へカーブして直進する松金線跡と離れ、進路を南東に変えると本町通りと踏切で交差します。その後は右へカーブして進路を南へ戻し、田園が混在した住宅地の中を南下すると野々市工大前駅へと至ります。
 
 
あとがき  
私が北陸鉄道の野々市駅で下車(乗車)したのは2017年の一度きりです。北陸鉄道石川線を乗り鉄した際、野々市工大前駅で途中下車しましたが、近くに野々市駅があることから、徒歩移動して野々市駅から再乗車しました。市名を名乗る駅ですが1面1線の小さな駅で、しかも無人駅でした。駅前は住宅街で、駅から200mほど東へ行くとそこは金沢市です。
  
東京からですと北陸新幹線で終点の金沢駅まで乗り通し、北陸本線の普通列車に乗り換えて西金沢駅で下車。東口を出て隣接する新西金沢駅から北陸鉄道石川線の下り鶴来行きに乗車して当駅下車です。新幹線の効果もあり、余裕で日帰り訪問可能です(最大滞在時間…11時間弱)。
一方、大阪からですと大阪駅から北陸本線特急『サンダーバード』で終点の金沢駅まで行き、上り普通列車で1駅戻って西金沢駅で下車(金沢~西金沢の運賃が別途必要)。以降は上記のルートで到達できます(西金沢駅での乗換時間が短い場合があります)。じゅうぶん日帰り訪問可能ですが、新幹線が開業していない分、東京発より滞在時間が短くなります(最大滞在時間…10時間弱)。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約800m南東の「ファミリーマート」ですが、これは野々市工大前駅の最寄りのコンビニでもあります。最寄りの飲食チェーン店は約320m北西の「ビッグボーイ」になります。必ず事前に用意しておいて下さい。
 
東京、大阪ともに到達難易度がやや高いですが、北陸鉄道石川線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は野々市駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)