唐櫃台駅【兵庫県】(神戸電鉄有馬線。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県神戸市北区中部の六甲山北側(裏六甲・北六甲)山あいに位置する神戸電鉄有馬線の駅で、駅東側には新興住宅地が広がっている難読駅、
唐櫃台駅 (からとだいえき。KARATODAI Station) です。

 

尚、現在はホームにスロープが整備されており、バリアフリー化されています。

写真はスロープ設置前の2018年撮影です。ご了承下さい。
  
  
駅名  
唐櫃台駅 (KB 14)  
 
所在地  
兵庫県神戸市北区   
 
乗車可能路線  
神戸電鉄:有馬線  
 
隣の駅  
湊川方・新開地方………神鉄六甲駅  
有馬温泉方・三田方……有馬口駅  
 
訪問・撮影時  
2018年5月  
 
 

唐櫃台駅は地平駅で、標高309mです。
駅舎は上り線ホーム(東側)の有馬温泉方(北寄り)に設置されています。
下り線ホーム側(西側)に駅舎・改札口はありません。西側から駅を利用するには駅北側にある踏切を渡って東側へ回る必要があります。
駅舎はおそらく1966年(昭和41年)の開業時から一貫して使用されていると思われます。平屋建てで、セミオープン構造です。中央部、出入口のすぐ先に改札口があります。
出入口に段差はなく、改札と各ホームとの間もスロープで結ばれているため、唐櫃台駅はバリアフリーに対応しています。
また、出入口前には郵便ポストがあります。
出入口の左側は売店跡と思われ、シャッターが下りています。その左側には神鉄が設置している企画券自動販売機と飲料自動販売機があります。
写真は南西を望む。
 
 

 

唐櫃台駅にはロータリーがありませんが、駅東側にある唐櫃台駅前公園が事実上の駅前広場になっています。
公園を取り囲むようにショッピングセンター(正面・右)と「コープこうべ(生協のスーパー。写真左)」が立地しています。特にショッピングセンター各棟は建屋が老朽化しており、昭和中期のニュータウンの雰囲気を味わえます。
また、駅前にバス停留所やタクシー乗り場は存在しません。最寄のバス停は踏切を渡った先の約80m西、有馬街道(県道15号線)旧道沿いに設けられています。
タクシーは常駐しておらず、改札口脇(改札外)の窓口横にタクシー会社直通の電話機が設置されています。
写真は2枚とも東を望む。後方に駅舎があります。
 
 

駅前です。東を望む。右後方に唐櫃台駅前公園と唐櫃台駅があり、後方に踏切があります。
駅東側一帯は神戸市により六甲山地の斜面を開発・造成して誕生した新興住宅地「唐櫃台」が広がっています。この住宅地の開発により唐櫃台駅が開業しました。
元は山林や棚田で、斜面をさほど切り崩さなかったため、坂道が多いです。唐櫃台は高齢化が進行していると思われ、この坂道が住民の負担になっているかもしれません。
計画的に開発されたニュータウンある事から、商店は駅前に集中しています。
写真奥、約400m東には兵庫県立神戸北高等学校があります。
「唐櫃台」の東側、南側は六甲山地の山林が広がっています。隣駅の神鉄六甲駅とともに唐櫃台駅からも六甲山への登山が可能です。六甲山北側の一帯は「唐櫃台」を含めて山地・住宅地とも「裏六甲」「北六甲」などと呼ばれています。
 
一方、駅西側は武庫川水系の平見川が流れており、その西側の断崖部分を有馬街道旧道が並行しています。平地が少ないため住宅や商店はほとんど見られないものの、約250m南の有馬街道沿道には日帰り温泉施設「六甲の恵み からとの湯(鹿之子温泉 からとの湯)」があります。その南側には神戸電鉄系の神鉄バスの本社と営業所・車庫があり、阪急バス唐櫃営業所も併設されています。ちなみに神鉄は阪急系の電鉄会社です。
尚、唐櫃台駅付近の有馬街道は道幅が狭くてカーブが多く、渋滞が発生しやすく自然災害のリスクもあるため、2022年により西側の山間部にトンネル主体のバイパスが整備されました。トンネルの名称は「有馬口トンネル」で、「唐櫃トンネル」「唐櫃台トンネル」ではありません。
 
 

 

改札口です。西を望む。
唐櫃台駅は無人駅で、駅務遠隔システム(駅集中管理システム)が導入されています。窓口(改札口の右側)はシャッターが下りています。改札内外にきっぷ確認用カメラ搭載のインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が計3通路あり、窓口に面した右端が点字ブロック設置通路、売店跡に面した左端が車いす通行可能な幅広通路です。
改札口の右手前には自動券売機が2台あり、改札内には自動精算機があります。いずれもICカードのチャージが可能です。
改札口の左手前には売店跡があり、シャッターが下りています。売店跡は改札口に面しても窓口があったようで、そちらもシャッターが下りています(昔は改札内からの購入窓口だったかもしれませんが…)。その売店跡の左側(改札外)に企画乗車券自動販売機と飲料自販機があります。
トイレ・車いす用トイレは改札内の新開地方面ホームにあります。改札内には公衆電話と飲料自販機があります。
尚、現在は唐櫃台駅構内に売店・コンビニはなく、駅前や1km圏内にもコンビニがありません。飲料・食料を調達できるのは駅のすぐ北側にある「コープこうべ」になります。組合員でなくても買い物は可能です。
 
 

改札口を通って左へ曲がると写真の地点に到達します。
そのまま直進して階段またはスロープを登ると上り新開地方面のりばに到達し、右側の構内踏切を渡って階段orスロープを登ると下り有馬温泉・三田方面のりばに到達します。
写真は2018年撮影で、当時は下り線ホームにスロープが未設置でしたが、後に設置されて唐櫃台駅は完全バリアフリー化されました。
また、構内踏切を渡って右側には非常用の通路があり(普段は閉鎖)、駅北側の踏切道に通じています。
 
 

下り線ホームに設置されている駅名標です。電照式と思われます。
神戸電鉄の標準デザインで、過渡期に設置されたものです。文字が大きいです。隣駅にもルビが振られています。
駅ナンバリングが追加されています (KB 14)。
 
 

 

唐櫃台駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、概ね南北方向にホームが延びています。神鉄では珍しく、直線区間に駅があります。
番線は設定されておらず、右ホーム(西側)が下り有馬温泉方面・三田方面、左ホーム(東側)が上り鈴蘭台・湊川方面・新開地方面です。
ホーム有効長は4両分で、ホームドアは設置されていません。ホーム幅は上り線ホームの有馬温泉方(左手前)を除いて全体的狭いです。
上屋は下り線ホームが有馬温泉寄りの1両弱分、上り線ホームが有馬温泉寄りの1両強分に、それぞれ設置されています。雨天時は雨ざらしになる部分が多いため、雨天時の乗降は要注意です(下りは前方車両、上りは後方車両にご乗車になって下さい)。また、上り線ホームは上屋の裏側が通行可能になっています。
各ホームにはベンチがあり、上り線ホームの有馬温泉方にはトイレ・多機能トイレも設置されています。
また、各ホームの有馬温泉方の端(後方)には両ホームを結ぶ構内踏切があり、上り線ホーム側のさらに後方に駅舎・改札口があります。
上写真は下り線ホームより、下写真は上り線ホームより、いずれも湊川方・新開地方(南)を望む。
 
 

 

2枚とも下り線ホームより有馬温泉方・三田方(北)を望む。
駅舎・改札口が奥の有馬温泉方にあるため、こちらの湊川方・新開地方は客が密集しにくいです。
また、下り線ホームの左側を平見川が並行しています。奥には踏切道の橋が見えます。
平見川のさらに左側には有馬街道旧道が通っていますが、すぐ近くまで山地が迫っているため、沿道には民家や商店が少ないです。
 
 

上り線ホームより湊川方・新開地方を望む。右前方には「六甲の恵み からとの湯」が見えます。
この先、上り勾配で住宅地や山あいを南下しますが、途中で右手に神鉄バスの本社・唐櫃営業所が見えます。やがて右へカーブすると六甲北有料道路の高架橋をアンダーパスし、進路を西南西に変えて住宅地に入ると神鉄六甲駅へと至ります。
 
 

 

上写真は下り線ホームより、下写真は構内踏切より、いずれも有馬温泉方・三田方を望む。
両ホーム端に構内踏切があり、右の下り線ホーム方に駅舎・改札口があります。
構内踏切の先の下り線側には踏切道に通じる非常用通路があります。現在は下り線ホームにもスロープが整備されているため、この付近に若干の変化が生じています。
この先、右へカーブして右手に唐櫃台の住宅地を、左手は平見川・有馬街道旧道や山地に沿って北東へ走りますが、住宅地は法面の上になり、平見川との間は雑木林や竹林になっているため、景色はよくありません。しばらくして右側の唐櫃台住宅地が途切れると山林を通った後、急に周囲が開けて里山風景の中を走るようになると、有馬線と三田線の分岐駅である有馬口駅へと至ります。本線である有馬線は有馬温泉駅へ向かい、三田線は支線になりますが、列車運行上は新開地~三田間がメインで、有馬口~有馬温泉間は区間列車主体となり、支線のような感じです。
 
 
あとがき  
私が唐櫃台駅で下車(乗車)したのは2018年の1度きりです。兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年7月全駅制覇済)。2面2線で、駅舎や駅構内は昭和時代の雰囲気が色濃く残っています。駅周辺は六甲山の北麓に広がる新興住宅地ですが、開発開始から半世紀ほどが経過しており、大した再開発もなされていないため、町は古びた感じがしました。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で新神戸駅まで行き、神戸市営地下鉄北神線の谷上行きに乗り換えて1駅目の谷上駅で下車、さらに神戸電鉄有馬線の三田方面行き(種別不問)に乗り継いで当駅下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線の新快速・快速で三ノ宮駅まで、あるいは大阪梅田駅から阪急神戸本線の特急で神戸三宮駅まで行き、神戸市営地下鉄西神・山手線の谷上行きに乗り換えます。以降は上記と同じルートで到達できます。または大阪梅田駅から阪急神戸本線の特急or阪神本線の特急・直通特急で新開地駅まで行き、神戸電鉄の三田方面行き電車(急行以下)に乗り継いで当駅下車です。運賃・所要時間とも新開地経由より地下鉄経由の方が有利です。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅北側にスーパー「コープこうべ」があるのみで、ほかにコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。「コープ」は組合員でなくても買い物可能です。事前に用意しておいた方が無難です。
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。神戸電鉄有馬線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は唐櫃台駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:神戸電鉄のHP、Google地図、Wikipedia)