多治見駅【岐阜県】(中央本線、太多線。2017年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
岐阜県南東部、美濃焼の産地で名古屋のベッドタウンでもあり、暑い都市でもある多治見市の中心市街地に位置する中央本線(中央西線)と太多線の接続駅、
多治見駅 (たじみえき。Tajimi Station) です。
  
 
駅名
多治見駅   
 
所在地
岐阜県多治見市    
 
乗車可能路線
JR東海:中央本線 【中央線、中央西線】太多線    
 
隣の駅 
中央本線 (CF 12)     
塩尻方・東京方……土岐市駅  
名古屋方……………古虎渓駅  
 
太多線 (CI 07) 
美濃太田方…………小泉駅    
 
訪問・撮影時
2009年6月、2017年5月  
 
 

多治見駅は地平駅で、2009年から2010年にかけて橋上駅舎化されました。
橋上駅舎は南北自由通路の西側に設置されています。
南北に出入口が設置されていて、それぞれ階段・上下方向エスカレーター・エレベーターが設置されていてバリアフリーに対応しています。
 
写真は南口です。北を望む。
南口には駅舎正面と右側、2ヶ所のロータリーを有していて、駅舎正面の左側はタクシー乗り場と一般車送迎用、右側はバスターミナルとして使用されています。
 
 

また、タクシー・一般車用の西側ロータリー内には温度計が設置されていますが、これは盆地にある多治見市が夏になると極端に暑くなるためで、40.9℃を記録した事もあり、一時期は日本記録を有していました。多治見市は「日本一暑い町」としてPR活動を行っています。
 
 

南口駅前です。南北自由通路より南を望む。
こちらの南口駅前は多治見市の中心市街地で、ビル、商店、ホテル、マンションなどが立ち並んでいます。
しかし、他の地方都市と同様に商業の中心地は国道沿いに移っており、空洞化が見られます。
右側に写っている商業施設「駅前プラザ・テラ」は撮影の2年後、2019年に閉店となり、新しいビルへと建て替えられる予定です。
また、奥へ延びる駅前通り(県道67号線)を400mほど進むと土岐川(庄内川の上流部)に到達します。土岐川の対岸には住宅街が広がっていますが、地場産業である美濃焼などの陶磁器をはじめ、セラミックス関係の工場が点在しています。
 
 

こちらは北口です。南を望む。
左側には公衆トイレがあり(多機能トイレの有無は不明)、ロータリーを有する駅前広場もあります。バス停留所とタクシー乗り場が併設されています。
撮影地点の後方には公園(虎渓用水広場)があります。
 
 

北口駅前です。南北自由通路より北を望む。
正面には虎渓用水広場があり、右手にはロータリーがあります。
北口側は長らく「駅裏」でしたが、橋上駅舎化を機に再開発が進み、新しい市街地が形成されつつあります。左側には多治見市役所駅北庁舎と街路を利用した簡易型ロータリーがあります。
しかしながら駅のすぐ北側は商店がまだまだ少なく、住宅街になっています。
一方、約700m北には国道19号線が概ね東西方向に、国道248号線が南北方向に延びており、国道沿いにはロードサイド店が林立しています。沿道には飲食チェーン店も多く、距離的にも駅から徒歩圏内です。
 
 

橋上駅舎2階にある改札口です。南北自由通路より西を望む。
多治見駅の改札口はこの1ヶ所のみです。左が南口、右が北口です。
交通系ICカード『TOICA』などに対応の自動改札機が6通路あり、左から2番目の自動改札が幅広通路です。左端には有人通路があり、窓口に面しています。
改札口の左手前には右から自動券売機(ICカードチャージ可能)、JR全線きっぷうりば、多機能トイレの順に並んでいます。改札口の右手前にはJR東海系のコンビニ「ベルマートキヨスク」があります。
そして改札内には自動精算機(ICカードチャージ可能)とトイレ・多機能トイレがあります。
尚、『TOICA』は非電化路線である太多線でも利用可能です。
また、地平の1階にある各ホームとの間には階段、上下方向エスカレーター、エレベーターが設置されています。
改札内に売店・コンビニはありません。
 
 

中央本線(中央線)の3番線に設置されている吊下式駅名標です。電照式です。
JR東海・在来線の標準デザインで、下部にはJR東海のコーポレートカラーであるオレンジのラインが引かれています。
所在地も併記されています。
尚、撮影した2017年当時は駅ナンバリングが未導入でしたが、翌2018年に導入され、現在は「CF 12」が併記されていると思われます。
 
 

こちらは太多線の5番線に設置されている駅名標です。
5番線は太多線専用ホームで、太多線の駅しか記載されていません。
現在は太多線の駅ナンバリング「CI 07」が併記されていると思われます。
 
 

多治見駅は単式ホーム1面、島式ホーム2面、計3面5線の地平構造で、概ね南西~北東方向にホームが延びています。
 
右(南)の単式ホームが1番線で中央本線下り名古屋方面、中央の島式ホームが右から2番線(中央本線下り。待避列車および当駅始発列車が使用)、3番線(中央本線上り中津川・塩尻方面)の順、左(北)の島式ホームが右から4番線(上りの一部列車と下り始発列車が使用)、5番線(太多線全列車)の順です。中央西線は1番線が下り主本線、3番線が上り主本線です。
1番線から見て2~5番線は名古屋方にずれています。
 
ホーム有効長は12両分で、ホームドアはありません。ホーム幅は単式ホームの1番線がやや狭く、島式ホームの2・3番線と4・5番線がやや広いです。
上屋は1番線が名古屋方(手前側)の11両弱分、2・3番線と4・5番線が東京方(奥)の約10両分に、それぞれ設置されています。現在の営業列車は10両編成が最長で、全て上屋内に収まります。1番線ホームの中ほど、2~5番線ホームの東京寄りは橋上駅舎と南北自由通路に覆われています。
少なくとも2・3番線ホームと4・5番線ホームにはベンチが設置されています。
写真は2番線より中央本線の塩尻方・東京方を望む。
 
 

こちらは3番線より中央本線・名古屋方、太多線・美濃太田方を望む。
左から2番線~5番線の順です。2番線のさらに左側に1番線があります。
上方では南北自由通路がホームを跨いでいます。
 
 

こちらは5番線より太多線・美濃太田方を望む。
列車が停車しているのが5番線で、左が4番線~1番線です。
5番線に停車しているのは313系電車ではなく、瓜二つのキハ25形気動車です。
現在、太多線で運用されている車両はキハ25形とキハ75形のみです。
尚、前述の通り5番線には太多線列車のみが発着します。
 
また、5番線の右側(北)には貨物駅(通称:多治見駅貨物取扱所)が併設されています。
 
 

2・3番線より中央本線の塩尻方・東京方および太多線の終端方を望む。
太多線の5番線は行き止まりではなく、さらに左の貨物側線と合流した後に4番線と合流し、最終的に中央本線と合流します。
この先、左へカーブしながら住宅街の中を走り、築堤高架になって進路を北に取ると国道19号をオーバーパスして急に山間部へと入り、短いトンネルを抜けます。その後は住宅地の中を右へカーブして進路を東に変え、右側を流れる土岐川の渓谷区間を走り、土岐市に入りますが、トンネル区間や上下別線区間も存在します。そして山間部を抜けると国道19号をアンダーパスして左へカーブし、市街地を北東へ走ると土岐市駅へと至ります。
 
 

 

中央本線・名古屋方、太多線・美濃太田方を望む。
上写真は2番線より、下写真は2009年に太多線を走行中の車両より撮影しました。
1番線より2~5番線の方がかなり西(名古屋方)まで延びています。
また、1番線の左側には東濃鉄道笠原線の多治見駅がありましたが1978年に廃止されました。現役時代は貨物列車用の連絡線が国鉄線と繋がっていました。跡地は駐車場になっています。
 
この先、中央本線と太多線が並走状態で市街地の中を南西へ走り、大原川を渡ります。その後は太多線が右へカーブして両路線が分かれます。
 
中央本線はその後、住宅地の中を北西へ進みますが、前方に山が接近して左へカーブすると池田町トンネルに入り、南南西へ走ります。トンネルを出ると土岐川の渓谷に入り、左へカーブしながら短いトンネルを抜けて次は諏訪トンネルに入ります。その後は右へカーブしてトンネルを出ると土岐川の渓谷を左に見て南下し、右へカーブを始めると秘境ムードが漂う古虎渓駅へと至ります。
 
一方、太多線は中央本線と分かれて国道19号をアンダーパスすると住宅地の中を北北西へ走ります。やがて左へカーブして中央自動車道をアンダーパスし、右手に多治見耐火工業の工場を見て右へカーブしながら住宅地の中を北西へ走ると小泉駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が多治見駅で駅の外に出たのは少なくとも2009年と2017年の2度はあります。2009年は太多線の車窓風景撮影時に、2017年は東濃鉄道笠原線の廃線跡探訪時に、改札を出ました。2009年当時は仮駅でしたが、2017年訪問時は橋上駅舎化されて駅前も整備されていました。駅構内も広く、主要駅としてふさわしい駅構造になっています。また、駅前は市街地ですが、以前からの中心地である南口側は空洞化により活気に欠ける印象で、今は北口から500m~1kmほど離れた国道沿いが商業の中心地になっているようです。 
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、中央西線の特急『(ワイドビュー)しなの』、快速、普通(多治見以遠行きの先着列車のみ)に乗り換えて当駅下車です。余裕で日帰り訪問可能です(最長滞在時間:13時間弱)。
一方、大阪からですと東海道新幹線、在来線、近鉄で名古屋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。尚、大阪直通の『しなの』は既に廃止されています。余裕で日帰り訪問可能です(最長滞在時間:15時間弱)。
 
食料・飲料について、駅前や駅近くにコンビニがあるものの、意外と駅前には気軽に入れる商店・飲食店がありません。ただし、北口の700m~1km北西に国道沿いに多数のチェーン店があります。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
  
東京、大阪とも到達難易度はさほど高くありません。中央西線および太多線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は多治見駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:JR東海のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)