伽羅橋駅【大阪府】(南海高師浜線。2021年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
大阪府南部泉州地方、高石市北部に広がる住宅街に位置する南海高師浜線唯一の中間駅であり、レトロな雰囲気が残る難読駅、
伽羅橋駅 (きゃらばしえき。KYARABASHI Station) です。
 
尚、2021年5月22日より2024年春頃まで、羽衣駅付近での高架化工事により高師浜線は全線においてバス代行輸送になり、伽羅橋駅は休止になります。
高架化工事と連動して老朽化している伽羅橋駅も何らかの改良工事が行われる可能性があり、高架化後は駅の姿が変化する可能性もあります。 
 
  
駅名
伽羅橋駅 (NK 16-1) 
 
所在地
大阪府高石市  
 
乗車可能路線
南海電気鉄道:高師浜線  
 
隣の駅
羽衣方………羽衣駅  
高師浜方……高師浜駅  
 
訪問・撮影時
2021年3月
 
 

伽羅橋駅は高架駅で、高架下1階に駅舎があります。
南北に出入口があります。高架下の通路を介して南北間を行き来できます。
また出入口に段差はありませんが、改札とホームの間には階段しかなく、車いすでは自力で乗降できません。ご利用の際は事前に南海電鉄にお問い合わせ下さい。
 
写真は南口です。東を望む。高架下に入ってすぐの位置に改札口があります。
高架下の側道を後方に行けば西側へ、前方に行けば東側へ抜けられます。右側は高架化工事の用地です。
尚、伽羅橋駅には駅前広場はなかったものの「伽羅橋公園」が右側にありましたが、真っ先に高架化工事の用地になりました。また、駅近くを通るバス路線はありません。
 
 

南口駅前です。南を望む。後方に南口があります。
正面は高架化工事の関連用地になっていますが、この場所に「伽羅橋公園」がありました。
尚、伽羅橋の由来ですが、Wikipediaの本文を引用すると、
「室町時代、南朝の後村上天皇に所縁を持つ大雄寺の門前、芦田川に架けられた紀州街道の木橋で、材木に香木の沈香(伽羅)を使用していたという由来が伝わる。「泉州志」という書物に「昔、この橋板沈香なり、ある人これを売って千貫の銭を得た。ゆえに千貫橋という」と記されている。1865年(慶応元年)に大鳥郡今在家村(現:高石市羽衣)・吉次郎が発起人となり石橋が架け替えられた。長さ11.1m、幅4.5m、勾欄・床板・主桁から橋脚まで、花崗岩の方形切り石を組み、緩いアーチを描く桁橋。3連桁の間には、各1列、30cm角の松材が用いられた。取り付き部は石垣とする。1988年(昭和63年)に芦田川の改修工事に伴い、臨海部にある高砂公園に移設。2008年(平成20年)4月18日、登録有形文化財となった」
との事です。
 
 

南口駅前です。西を望む。右手に改札口があります。
西側の高架下は商店街になっていたようですが、時代の流れか高架化による長期運休の影響か、営業している店舗はなさそうでした。
アーケードを前方へ進むとすぐに伽羅橋中通りに出ます。
 
 

伽羅橋中通りより南を望む。左手に南口があります。
後方に高師浜線のガードがあります。
駅南側は住宅密集地ですが、商店も点在しています。
尚、高師浜線の終点である高師浜駅が約650m南西にあり、南海本線の高石駅が約1km南にあります。
この辺りは結構駅が密集しています。
 
 

こちらは北口です。東を望む。
左側には複合ビルがあり、1階が商業区画になっています。
奥は行き止まりです。
 
 

北口駅前です。西を望む。左後方に北口があります。
高架下の商店街は北側に開口していませんが、暗に南口がメインの出入口である事が分かります。
前方へ進むとすぐに伽羅橋中通りに出ます。
 
 

伽羅橋中通りより北を望む。右手に北口があります。
後方に高師浜線のガードがあります。
駅北側も住宅街です。商店は少ないです。
約350m北に大鳥羽衣濱神社が鎮座していて、その北側に宗教法人のほんみちがあります。約600m北には高石警察署があります。
また、750mほど北西へ歩くと浜寺公園に到達します。
そして、約1km北には南海本線と高師浜線の羽衣駅があります。
羽衣駅にせよ、高石駅にせよ、いずれも徒歩圏内です。高師浜駅が3年も運休してしまうと伽羅橋駅の乗降客が南海本線の両駅へ流出して戻らないかもしれませんね…。
 
 

高架下1階にある改札口です。東を望む。右が南口、左が北口です。
伽羅橋駅は無人駅で、窓口が閉鎖されています。代わりに改札内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が2通路ありますが、スペースに関係で各通路の位置がずれています。
窓口に面した左が幅広通路ですが、前述の通り高架ホームとの間に階段しかありませんので、車いすでご利用の際は事前に南海電鉄にお問い合わせ下さい。
改札口の左手前には自動券売機と乗車駅証明書発行機があります。改札内には自動精算機があります。
トイレは改札を通ってすぐ左側にあります(多機能トイレはありません)。
 

 

そして改札を通ると改札内コンコースで、中には飲料自動販売機が設置されています。コンコースは高架橋の構造がむき出しで、名鉄の駅でよく見られます。
コンコースの突き当たりには2階ホームへ上がる階段があります。
尚、伽羅橋駅構内および駅前に売店・コンビニはありませんのでご注意下さい。
 
 

ホーム側壁に設置されている駅名標です。電照式です。
南海の標準デザインで、下部は南海線系統のラインカラーである青が表示されています。
駅ナンバリングも併記されています (NK 16-1)。
ちなみに「NK 16」は羽衣駅で、羽衣駅から分岐する支線の駅という事で、高師浜線の単独駅にはハイフン付きの駅番号が設定されています。起点に近い伽羅橋駅が「NK 16-1」で、終点の高師浜駅は「NK 16-2」です。
そして、駅名標の左側にはタバコの箱のようなデザインの表示がありますが、『GreenScope  息づく緑の「南」』と書かれています。南海の各駅にありますが、これはCI(コーポレートアイデンティティ)の一環でしょうか。ちなみに緑といえば以前からの南海のイメージカラーで、現在は高野線のラインカラーで使用されています。
 
 

伽羅橋駅は単式ホーム1面1線の高架駅で、北側にホームがあります。ホームは東西方向に延びています。
番線は設定されていません。下り高師浜行き、上り羽衣行きとも同じホームに発着しますので、乗り間違いに注意が必要です。
ホーム有効長は21m車3両分(17m車のズームカー4両分)ほどありますが、現状はズームカー2両編成のみの運行なので、使用していない高師浜方(奥)の1両分は壁により立入禁止になっています。またホーム幅は全長にわたり狭いです。
上屋は羽衣方(手前側)のズームカー1両分に設置されています。雨天時に乗降される際は羽衣寄りの車両にご乗車下さい。
ホームの上屋下にはベンチがあります。羽衣方の端(後方)には1階改札口とを結ぶ階段があります。
写真は高師浜方を望む。
 
 

こちらは羽衣方を望む。長期運休が控えているからか、側壁の錆は放置されています。
伽羅橋駅も羽衣駅も羽衣方(写真奥)に出入口があるため、ホームの高師浜寄り(手前側)に立ち入る乗客は少ないです。
尚、高師浜駅は向かって後方に出入口があるのですが、高師浜駅と伽羅橋駅の間を利用する人はマニアを除きまずいませんw
 
 

羽衣方を望む。ホーム端に1階改札階への階段があります。
この先、左へカーブしながら住宅街の中を走り、進路を北東に変えると地平区間になります。その後は再び左へカーブして右から来る南海本線に寄り添い、しばらく並走状態で北北東へ走ると起点駅である羽衣駅へと至ります。 
高架化工事の際は現在の高架区間へのスロープ部を撤去して、新たに建設した高架橋を既存の高架橋を接続する手順になると思われます。伽羅橋駅は手を付けなくても大丈夫ですが、工事の基地の一つとして使用されると思われます。伽羅橋駅がリニューアルされるかどうかは不明ですが…。
 
 

高師浜方を望む。ホーム端の約1両分は壁により立入禁止になっています。
この先、高架区間のまま住宅街の中を西へ走り、紀州街道(府道204号線。旧国道26号線)をオーバーパスすると大きく左へカーブして進路を南南西に変えると終着駅である高師浜駅へと至ります。
 
 
あとがき (2021年5月22日~2024年春頃まで休止)
私が伽羅橋駅で下車(乗車)したのは2021年の1度きりです。隣の終点・高師浜駅は何度も下車していますが、高師浜線が3年間運休になる事を最近知って、駆け込みの形で伽羅橋駅を訪問しましたw 昭和の香りが漂う古き良き都会のローカル駅でした。駅前もレトロな感じだったようですが、すでに高架化工事が始まっていて街の姿も変わりつつあります。
 
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、Osaka Metro御堂筋線に乗り継いで、なんば駅で下車します。そして南海本線の難波駅から急行・空港急行に乗車して羽衣駅まで行き、さらに高師浜線に乗り換えて当駅下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと南海本線の難波駅、新今宮駅、天下茶屋駅まで各路線でアクセスして、以降は上記のルートで到達できます。余裕で日帰り訪問可能です。
  
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約300m南西の「セブンイレブン」になります。事前に用意しておいて下さい。
 
東京からの到達難易度がやや高いですが、南海高師浜線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は伽羅橋駅でも途中下車されてみて下さい!
 
2021年5月22日~2024年春頃まで休止になります。

また、新型コロナウイルスの感染拡大により、5月21日までに現地へ訪問しづらい状況ですが、

この記事を見て、行った気分になって下されば幸いです。
 
(参考:Google地図、Wikipedia)