知多奥田駅【愛知県】(名鉄知多新線。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
愛知県知多郡美浜町西部、伊勢湾に面した知多半島西海岸沿いの奥田地区に位置する名鉄知多新線の駅で、海岸に位置する南知多ビーチランド、南知多おもちゃ王国への最寄駅ですがこれらの訪問に名鉄電車でアクセスする人は少なく、むしろ駅東側の日本福祉大学、日本福祉大学付属高等学校の学生・生徒の利用が多く見られる、知多新線の駅の中で最も乗降人員が多い
知多奥田駅 (ちたおくだえき。CHITA OKUDA Station) です。
 
尚、駅名に「知多」を冠しているのは知多鉄道が開業させた駅だからではなく、おなじ名鉄の名古屋本線に既に「奥田駅」(稲沢市)があり、しかも奥田駅、知多奥田駅ともに旧尾張国に位置する事から、区別のために知多半島・知多郡の「知多」が採用されたと思われます。
 
 
駅名
知多奥田駅 (KC 22)
 
所在地
愛知県知多郡美浜町
 
乗車可能路線
名古屋鉄道:知多新線  

 
隣の駅
富貴方……美浜緑苑駅 
内海方……野間駅  
 
訪問・撮影時
2018年10月
 
 

知多奥田駅は高架駅で、南北方向に線路が伸びており、駅舎は高架下の中2階に設置されています。
高架下には「ヤングプラザ」という商業施設がありますが、飲食店が2店入っているのみで空きテナントが目立ちます。
写真は西口で、駅前にはロータリーを有する駅前広場が整備されています。バス停留所も併設されています。
左側の出入口から入り、右手にある階段を上れば改札階の中2階に到達しますが、1階と中2階を結ぶエレベーターはありません。車いすでご利用の場合は出入口の先、東口へ抜けてから中2階直結のスロープを上がる必要があります。尚、右に見えるエレベーターの構造物は中2階改札と2階ホームを結ぶ改札内の設備で、駅外には通じていません。
写真は南東を望む。
 
 

駅前(西側)の様子です。
左手に西口ロータリーが、左後方に西口が、後方に名鉄線のアンダーパスがあります。
駅周辺は未開発ですが、区画整理事業が予定されているようで、将来は駅前の風景が変貌するかもしれません。
奥田の集落は約500m離れた国道247号線沿いに広がっていて、集落から駅へのアクセスは決して便利ではありません。
そして、駅から約900m西の伊勢湾岸に名鉄系の総合海浜公園・レジャー施設で、イルカショーなどが有名な「南知多ビーチランド」があります。駅から徒歩約15分で徒歩圏内にありますが、家族連れですと少々遠いです。
「南知多ビーチランド」の約250m北の隣接地には「南知多おもちゃ王国」があります。
 
 

こちらは東口です。南西を望む。
出入口の右側に「ヤングプラザ」があり、左側には美浜町観光協会が入居しています。また、
出入口を入って正面は西口ですが、すぐに左手に分かれる階段を上ると中2階の改札口に到達します。
1階の階段の先には店舗跡スペースがあり、今は自動販売機コーナーになっています。
尚、この場所にエレベーターなどバリアフリー設備は存在せず、車いすの場合は写真左の中2階直結スロープを利用する必要があります。
また、中2階のスロープ出入口の真下の1階にはトイレ・多機能トイレが設置されています。
そして、東口側には駅前広場が整備されておらず、写真左側に広がるスペースには名鉄協商ではなく同じく名鉄傘下の知多乗合(バス会社)が運営する月極駐車場になっています。
 
 

高架ホームより駅東側を望む。真下の左側に東口があります。
手前には駅外と中2階改札口を結ぶスロープと知多乗合運営の月極駐車場があります。
こちらも駅前は未開発で、田園が広がっているはずですが、私の訪問時は田んぼに草が生えていて稲作が行われていないようでした。Wikipediaによると。美浜町議会は知多奥田駅東側に陸上競技場を中心とした運動公園を整備すると発表、公園全体の完成は2023年ごろを予定している、との事です。
写真正面は知多半島の内陸部で、丘陵地が広がっています。農地や森林が主体で、住宅はほとんど見られません。
また、右側(駅の南東側)には日本福祉大学の本部が所在する美浜キャンパスが広がっていて、日本福祉大学付属高等学校が併設されています。その隣接地(駅南側)には知多四国八十八ヶ所霊場第57番札所である報恩寺があります。
日本福祉大学と付属高校の通学生や関係者が知多奥田駅におけるお得意様となっていて、そのおかげでバリアフリー化されました。一方、「南知多ビーチランド」などのレジャー客の利用は少ない印象です。
 
 

高架下中2階にある改札です。南を望む。
後方には1階とを結ぶ階段があり、階段を下りると西口、東口方面で、階段を下りた先の高架下には「ヤングプラザ」があります。
左手には東口とを結ぶスロープが設置されています。
 
交通系ICカード『manaca』などに対応の自動改札機が3通路あり、中央はICカード専用、右端の幅広通路は有人改札を兼ねています。
改札口の右手には窓口があり、その手前には『manaca』のチャージが可能な自動券売機があります。
一方、改札内に『manaca』チャージ機と自動精算機(磁気券用)は設置されておらず、精算・ICカードチャージは改札内の精算窓口(精算所)で処理する必要があります。
改札口の先、左には2階にある下り内海方面1番線ホームとを結ぶ階段・エレベーターが、右には2階にある上り富貴・名鉄名古屋方面2番線ホームとを結ぶ階段・EVが、それぞれ設置されています。知多奥田駅は知多新線の中でも数少ないバリアフリー対応駅です。
尚、知多奥田駅構内に売店・コンビニはありません。改札外の1階に飲料自動販売機が設置されています。
また、改札内にトイレ・多機能トイレはありません。東口駅外高架下1階にある設備をご利用下さい。
 
 

また、北側高架下には商業エリア「ヤングプラザ」があります。北を望む。
後方に改札階に通じる階段があり、左が西口、右が東口です。右後方に美浜町観光案内所があります。
写真は2018年10月撮影で、通路にはシャッターが下りている店舗が多いですが2店舗が営業していました。
現在は右側に「コパン美浜奥田店」が、左側に「らーめん和屋」が営業しています。いずれも飲食店です。
そして、通路を通り抜けると駅前を東西方向に延びる道路に出られます。
 
 

1番線ホーム側壁に設置されている駅名標です。電照式ではありません。
名鉄標準のデザインで、駅ナンバリングも併記されています (KC 22)。
尚、駅ナンバリングの「KC」ですが、河和線の頭文字「K」と知多新線の頭文字「C」と思われます。
 
 

知多奥田駅は相対式ホーム2面2線の高架構造で、南北方向にホームが延びています。
右(東)が1番線(下り内海方面)で、左(西)が2番線(上り富貴方面・名鉄名古屋方面)です。
ホーム有効長は6両分で、8両編成の列車は後2両ドアカットされますが、乗車列車の編成の後ろ2両が2両編成の場合は当駅で下車できないので、手前の駅(内海行き列車…富貴駅、名古屋方面列車…始発の内海駅)までに前6両に移らなければなりません。
ホームドアは設置されていません。ホーム幅は全体にわたり一定の広さが確保されているものの、総じて広くありません。
上屋は1番線が富貴寄り(写真奥)の概ね1.5両分、2番線が富貴寄りの概ね3.5両分にしか設置されていませんので、雨の日に当駅で下車される際は要注意です。特に特急の特別車の停車位置は雨ざらしになりますのでご注意下さい。
写真は1番線より富貴方(北)を望む。
 
 

こちらは1番線より内海方(南)を望む。
左が1番線(下り内海方面)で、右が2番線(上り富貴方面・名鉄名古屋方面)です。
各ホームの上屋下にはベンチが設置されています。
そして各ホームの富貴寄り(手前側)には中2階改札階とを結ぶ階段・エレベーターが設置されています。
 
 

1番線より富貴方・名鉄名古屋方を望む。
線路沿いにコンクリート床がありますが、これはホームを8両分に延伸する場合に備えてのものです。しかし今日までホームは6両分のままで、この設備が活用される日は来ないかもしれません…。
また、知多新線は全線にわたり複線分の用地が確保されていますが、開業以来乗客数が伸び悩んでおり、現状、複線化の計画はありません。
この先、左手に奥田の町並みを遠望してから丘陵地の森の中に入り、複線分の断面を有する谷トンネルをくぐります。トンネルを抜けた後は時折左手に奥田の集落を見て森の中を北上すると美浜緑苑駅へと至ります。
 
 

1番線より内海方を望む。
この先、右手に奥田の町並みを遠望して右へカーブしながら丘陵地を走り、進路を南南西に変えてしばらく走行すると右前方に野間の町並みが見えてきて、町並みとは離れた田園地帯に位置する野間駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が知多奥田駅で下車(乗車)したのは1989年と2018年の計2度です。少年時代の1989年は、名鉄主催の「ミステリートレイン」ツアーに参加した際、南知多ビーチランドを訪問後に当駅から団体列車(8800系パノラマデラックス。ゴールの新名古屋駅まで乗車)に乗車したため利用しました。そして2018年は名鉄全駅訪問計画の一環で下車しました(2019年8月に全駅制覇済)。駅の乗降人員は多いという事ですが、私の訪問日は土曜日だったため学生はいたものの数は少なく、レジャー施設へ出かける家族連れは見られませんでした。また、昭和後期に建設された路線ゆえに駅は集落から離れて立地しており、駅前には商店はおろか住宅すらなく、閑散としていました…。
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、隣接する名鉄名古屋駅から名鉄知多新線直通・内海行きの特急または急行に乗車して当駅下車。もしくは河和線直通の特急・河和行きに乗車して阿久比駅で接続する普通・内海行きに乗り換えて当駅下車です。JRと名鉄の乗換は金山駅でもOKです。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からは東海道新幹線で名古屋駅、または近鉄で近鉄名古屋駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。こちらもじゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店は存在せず、最寄りのコンビニは約650m西の国道247号線沿いにある「セブンイレブン」で、近くありません。飲食店は駅高架下の「ヤングプラザ」内に「コパン美浜奥田店」と「らーめん和屋」があります。まぁ事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
東京、大阪とも到達難易度はやや高いですが、
名鉄知多新線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は知多奥田駅でも途中下車されてみて下さい!
そして南知多ビーチランド・南知多おもちゃ王国へお出かけの際は名鉄知多新線をご利用になり、知多奥田駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:名古屋鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)