今回の【駅】コーナーは、
東京都荒川区北西端の隅田川近くに広がる住宅街に位置する路面電車・都電荒川線【愛称：東京さくらトラム】の電停・駅で、駅名の通り北側の駅前には遊園地「あらかわ遊園」があり、土休日は家族連れで賑わう(リニューアル工事のため2021年夏頃まで休園中)、
荒川遊園地前停留場 (あらかわゆうえんちまえていりゅうじょう。Arakawa-yuenchimae Station) です。
電停名 (駅名)
荒川遊園地前停留場 (SA 12)
(※) 記事内では「荒川遊園地前駅」「荒川遊園地前電停」と表記する場合があります。
所在地
東京都荒川区
乗車可能路線
東京都交通局：都電荒川線【愛称：東京さくらトラム】
隣の停留場 (電停・駅)
三ノ輪橋方……小台停留場
早稲田方………荒川車庫前停留場
訪問・撮影時
2019年11月
早稲田方面ホームの出入口です。
荒川遊園地前駅は都電荒川線と並行する都道306号支線の中央部にあり、ホームが東西方向に設置されています。
西側(写真正面)に早稲田方面ホームが、東側(右背後)に三ノ輪橋方面ホームが設置されています。両ホームの間で南北方向の荒川区道と交差しています。
出入口は両方面とも区道に面した1ヶ所のみとなっています(早稲田方面ホームは東側の三ノ輪橋方のみ、三ノ輪橋方面ホームは西側の早稲田方のみ)。出入口における道路とホームの段差はスロープになっていて、バリアフリーに対応しています。
また、出入口は交差点の横断歩道に面していて、信号が設置されています(小台交差点)。当然ながら青信号の時しか道路を渡れません。そしてこの区間の都電は専用軌道区間であるものの交差点には踏切がないので通行の際は電車にも注意が必要です。
駅舎・改札口はなく、当停留場への出入りは自由です。尚、電停内にトイレはありません。ご注意下さい。
写真は早稲田方(西側)を望む。
こちらは三ノ輪橋方面ホームの出入口です。三ノ輪橋方(東側)を望む。
出入口は早稲田方(西側)のみにあります。こちらも交差点の横断歩道から入出場する方式で、赤信号時は都道支線を渡れません。
また、ホームの側面はレンガ積みとなっています。
手前の交差点を挟んで、背後(西側)には早稲田方面ホームがあります。
駅前(北側)の様子です。北を望む。
手前を左右方向(東西方向)に都電が走っていて、左側(西)に早稲田方面ホーム、右側(東)に三ノ輪橋方面ホームがあり、横断歩道に面して出入口があります。
駅北側は住宅街になっていますが、右奥(北)へ延びる道路沿いには商店や飲食店も見られます。この規模の駅にしては珍しく駅前に「モスバーガー」もあります。
また、左側には「荒川区立あらかわ遊園」の出入口がありますが、「あらかわ遊園」はリニューアル工事のため2021年夏頃まで休園となっています。現在は一部の遊歩道のみ出入可能となっています。ちなみに、「あらかわ遊園」は小型の遊園地で、観覧車、メリーゴーランド(メリーゴーラウンド)、豆汽車などの有料アトラクションがあります。また、園内の「いこいの広場」には都電6000形「一球さん号」が静態保存されています。
そして、「あらかわ遊園」の先(駅から約400m北)には隅田川が流れていて、川岸には東京水辺ライン(水上バス)の荒川遊園発着場があります(運航日は要確認)。
駅前(南側)の様子です。
手前を左右方向(東西方向)に都電が走っていて、左側(東)に三ノ輪橋方面ホーム、右側(西)に早稲田方面ホームがあり、横断歩道に面して出入口があります。
駅南側も住宅街が広がっていますが、写真奥(南)へ向かう道路沿いには商店も点在しています(一部店舗は「遊園地通り商興会」に所属)。
早稲田方面ホームの駅名標です。
時刻表、路線図、周辺地図、運賃表と一体になっています。
ちなみに現在の都電の運賃は一律大人170円 (IC 168円) 、小人80円 (IC 84円) です。
路線図の部分には「都電荒川線」より「東京さくらトラム」の方が先に書かれています。
また、駅ナンバリングも併記されています (SA 12)。
ナンバリングの英文字も「東京さくらトラム」の「さ (SA)」となっています。
ちなみに都電荒川線で駅ナンバリングが導入されたのは2017年と、都内の路線では相当遅い方です。
尚、「東京さくらトラム」の愛称は浸透していないようです。
こちらは三ノ輪橋方面ホームの駅名標です。
「あらかわ遊園」最寄駅である事に因みデザインや書体が当駅のみの特別仕様となっています。
右側には「あらかわ遊園」の観覧車が描かれています。
荒川遊園地前駅は相対式ホーム2面2線の構造で(実際は相対していませんが…)、東西方向にホームが設置されています。
各ホームとも有効長は1両分と短いですが、こちらの早稲田方面ホームは他の電停と比較してホーム幅が広いです。
ホームには転落防止用の柵が設置されています。
上屋は各ホーム全体に設置されているものの、スロープ部にはありませんので要注意です。
写真手前(西)のホームが早稲田方面、交差点の向こう側にある写真奥(東)のホームが三ノ輪橋方面で、番線は設定されていません。
早稲田方面ホームと三ノ輪橋方面ホームは千鳥状に設置されていますが、これは都電の駅ではよく見られる構造です。
各ホームには2名分のベンチが設置されています。写真奥に出入口があり、交差点を挟んで先に三ノ輪橋方面ホームがあります。
写真は早稲田方面ホーム西側より三ノ輪橋方を望む。
こちらは三ノ輪橋方面ホーム東側より早稲田方を望む。
交差点の向こう側に早稲田方面ホームがあります。
ベンチは背後のホーム端に設置されています。
出入口は早稲田方(写真奥)にあります。
三ノ輪橋方面ホーム西側より早稲田方を望む。背後方向に三ノ輪橋方面ホームがあります。
出入口部分の架線柱には「あらかわ遊園」リニューアル休園中についての掲示物が貼られています。
分かりづらいですが、交差点部分で軌道が若干左方向へカーブしています。また、交差点手前(東側)の都道(車道)は都電軌道敷の南側(左)が西行一方通行、北側(右)が東行一方通行になっていますが、交差点を境に北側は双方向通行の2車線道路になっています。左側にも西行一方通行の側道がありますが幅員は狭く歩道がありませんので通行の際は要注意です。
三ノ輪橋方を望む。
沿線には都電名物のバラが植えられています。特に荒川区では都電沿線にバラが植栽されている箇所が多く、「都電＝バラ」のイメージが強いそうで、「東京さくらトラム」の愛称に違和感があるかもしれません。
この先、左右に住宅街を見ながら都道支線の中央部を東へ走り、若干右へカーブするとほどなくして小台駅へと至ります。駅間距離は0.3kmと短く、肉眼で小台駅ホームを確認できます。
早稲田方を望む。こちらも沿線には薔薇が植えられています。
この先、左右に住宅街を見て都道支線の中央部をひたすら西へ走ると荒川車庫前駅へと至ります。駅間距離は0.5kmですが、一直線な事もあり肉眼で荒川車庫前駅ホームを確認できます。
あとがき
私が荒川遊園地前電停で下車(乗車)したのは2019年の1度きりです。実現できるかどうかは未知数ですが東京都の全駅を訪問する目的の一環で下車しました。あらかわ遊園が休園中のため乗降客は少なかったのですが、駅前に「あらかわ遊園運動場」と公園があり、そこには多くの人が訪れていました。
新宿駅からですと山手線外回り(池袋方面)に乗車して大塚駅で下車。駅前に発着する都電荒川線の三ノ輪橋行きに乗車して当電停下車です。または山手線外回りで西日暮里駅または日暮里駅まで行き、日暮里・舎人ライナーに乗り換えて熊野前駅で下車。さらに都電荒川線の早稲田方面電車に乗り換えて当電停下車です。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り東京駅へ。京浜東北線北行(大宮方面)に乗り換えて王子駅まで行き、さらに駅前に発着する都電荒川線の三ノ輪橋行きに乗車して当停留場下車です。あるいは東京駅から山手線内回りに乗り日暮里駅で下車(日中の京浜東北線は日暮里駅を通過するので要注意)、以降は上記のルートで到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
食料・飲料について、駅の南側にコンビニが1軒あり、約150m南にスーパー「スーパーバリュー」があります。一方、駅前に気軽に入れる飲食店は少なく、チェーン店は駅北側にある「モスバーガー」くらいでしょうか。また、「あらかわ遊園」のリニューアルオープン後は遊園内のレストラン、売店も利用できる予定です(もちろん有料)。事前に用意しておいた方が無難でしょう。
大阪からの到達難易度もさほど高くありません。都電荒川線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は荒川遊園地前電停でも途中下車されてみて下さい！
(参考：東京都交通局のHP、荒川区のHP、Google地図、Wikipedia)