三国港駅【福井県】(えちぜん鉄道三国芦原線。2012年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
福井県北部を走るえちぜん鉄道三国芦原線の終着駅で、景勝地である東尋坊への最寄駅でもある(バスで約5分)、
三国港駅 (みくにみなとえき。Mikuni-Minato Station) です。
 
尚、訪問・撮影は2012年7月と8年も前で、現在は使用車両など状況が変化しています。ご了承下さい。
 
 
駅名
三国港駅 (E 44)
 
所在地
福井県坂井市 (旧・坂井郡三国町)
 
乗車可能路線
えちぜん鉄道:三国芦原線 
 
隣の駅
福井口方・福井方……三国駅
 
訪問・撮影時
2012年7月
 
 

三国港駅の駅舎です。
三国港駅は元々、国鉄三国線の終着駅で、三国線は戦時中に休止となり、えちぜん鉄道の前身である京福電気鉄道が三国~三国港で国鉄から貸与される形で運営を始め、電化の上で福井からの電車が乗り入れていました。その後1972年に国鉄三国線が廃止され、後に三国~三国港の施設が京福に譲渡されたと思われます。
三国港駅の駅舎は国鉄時代から使われている木造平屋建て駅舎でしたが、2010年にリニューアルされ、現在の姿になりました。
但し、三国港駅では車内運賃精算方式を採用しているので、駅舎は実質的に待合室として機能しています。また、ホームへも自由に出入りできます。
また、駅前広場はありますが、自動車は乗り入れできません。
 
 

駅前(北側)の様子です。
駅は九頭竜川沿いの低地にありますが、駅周辺の住宅街、市街地は高台にあります。
また、駅の南側には九頭竜川が流れており、すぐ西側に河口があります。その先は広大な日本海です。
 
尚、景勝地である東尋坊は駅から約2.7km北西方にありますが、徒歩では少々しんどいです。駅前から路線バスに乗れば5分ほどで着きますが、バスの時刻や運賃は事前にご確認下さい。
 
 

駅舎内の様子です。三国港駅は無人駅ですが、土休日の9:00~16:10のみ駅員が配置されています。
窓口や改札口に国鉄時代の面影が感じられます。駅舎内にはベンチがあり、列車待ち時間用に文庫本も置かれています。
地元の観光案内などのパンフレットもあり、また私の訪問時は夏だったので扇風機も置かれていました。
トイレは駅舎西側にあります。
 
 

三国港駅の駅名標です。
こちらは日本海の荒波と北前船が描かれた絵入りタイプです。
他にシンプルなデザインのえちぜん鉄道標準の駅名標も設置されています。

また、現在は駅ナンバリングが設定されています (E 44)。

 
 

三国港駅は単式ホーム1面1線の構造で、駅舎と反対側には国鉄時代の機回し線を流用した側線が1線あります。
側線は福井口方と終端方で本線と繋がっていて、列車の入換(長さ的に1両のみ)が可能と思われる構造です。
ホームは駅舎と直結していて段差はありません。ホーム上屋はなく、駅本屋のホーム側に屋根があるのみです。
ホーム有効長は国鉄時代の名残で6両分ほどと長いですが、終端方2両分は柵で仕切られ、立入禁止となっています。
写真は福井口方を望む。
 
 

福井口方を望む。駅のすぐ先で道路をアンダーパスしますが、この陸橋はスパンドレルと覆工側壁を石積とした煉瓦造単アーチ橋で、「眼鏡橋(めがね橋)」として有名です。構造は煉瓦小口4枚厚の斜架、いわゆる「ねじりまんぽ」で、アーチ端部を鋸歯状の段差仕上とするのが特徴的である、との事です ( 「福井の文化財」 の本文を引用)。
 
三国芦原線はこの先、左へカーブしながら「眼鏡橋」をくぐって掘割区間を抜け、やがて平坦になると右へカーブしながら住宅地の中を東へ走りますが、このカーブ地点に旧・三国芦原線の東尋坊口駅へ向かう旧線跡と思われる橋台と橋脚が残存しています。その後は南東へ進み、三国駅へと至ります。
 
 

終端方を望む。手前右側にホームがあります。
ホームが途切れた先にある踏切のさらに先で2線が合流し、その奥に車止めがあります。
東尋坊まで延伸を…と勝手に妄想してしまいますがw まぁ延伸の可能性はゼロでしょうね…。
 
 
あとがき
私が三国港駅で下車(乗車)したのは2003年、2012年の計2度です。2003年は三国芦原線の乗りつぶしのため、そして2012年は三国芦原線の車窓風景撮影のため、それぞれ終着駅ゆえに必然的に下車しました。昔ながらの風情ある駅舎が残っていてローカル線の終着駅として不足ない印象でした。最近リニューアルされたようですが、駅舎は改修されながらも使用され続けています。
 
東京からですと北陸新幹線『かがやき』『はくたか』で終点の金沢駅まで行き、北陸本線特急『サンダーバード』『しらさぎ』『ダイナスター』に乗り換えて福井駅で下車。さらにえちぜん鉄道三国芦原線の三国港行きに乗り換えて終点下車です。もしくは東海道新幹線『ひかり(一部)』または『のぞみ』と『こだま』の乗り継ぎで米原駅まで行き、北陸本線特急『しらさぎ』に乗り換えて福井駅に行くルート、さらに名古屋駅で『しらさぎ』に乗り継ぐルートもあります。若干タイトな日程になりますが、日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと北陸本線特急『サンダーバード』で福井駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅や駅近くにコンビニ、スーパーはなく、気軽に入れる商店や飲食店もありません。最寄りのコンビニは約1km東方の三国駅前か、約1km北方になり、近くありません。必ず事前に用意して下さい。
 
東京、大阪とも到達難易度がやや高いですが、えちぜん鉄道三国芦原線を乗り鉄の際は、すぐ引き返さずに一度は三国港駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)