第8回 新潟交通線も踏破、そして東京へ…

前回の続き…

1999年３月10日、蒲原鉄道の踏破が完了し、新潟駅で昼食をとった後は、新潟交通電車線の踏破です。
まずＪＲ越後線で関屋駅まで行き、関屋駅から徒歩で当時の新潟交通線の始発駅である東関屋駅へ。
今回乗車した車両は往復とも「モハ19形」の単行運転でした。乗客も平日の昼間とあってか少なかったですが、廃線間近なので鉄道ファンの姿も見られました。

東関屋を出発すると、すぐに関屋分水路を渡ります。下流側には越後線の鉄橋も見えます。それからしばらく住宅地の中を走ります。ときめき駅にも停車しますが、この「ときめき駅」、開業が1997年３月で、わずか２年で役割を終えてしまう不遇の運命に……。新大野駅付近からはほぼ一貫して中ノ口川の堤防沿いを走り、東関屋から約４０分で当時の終点駅である月潟駅に到着します。

月潟駅の駅舎です。線路が中ノ口川の堤防上にあるので、駅舎の2階部分がホームの位置に相当します。

月潟駅は元々行き違い可能でした。川に面した側のホームは残されていますが線路・架線は撤去されています。

電車は約10分で折り返してしまうため、月潟駅で落ち着く間もなく電車に乗り込みます。帰りの電車も乗客は少なく、行きの電車にも乗っていた鉄道ファン数人が私と同じく「乗り鉄」を楽しんでいました。

東関屋に着いた後は、徒歩で関屋駅→越後線のルートで再び新潟駅に戻りました。

これで新潟の私鉄の踏破を達成したので次は東京を目指します。といっても午後３時前、青春１８きっぷ使用、普通列車のみで今日中に東京に行けるのか？　もう一度時刻表を確認します。午後10時頃には着けそうです。
まずは新潟から信越本線を長岡まで。115系ですが８両編成でしたので車内はガラガラで１ボックス占領できました。長岡から上越線電車に乗り換えます。115系ですが今度は短い３両編成で私と同じような長距離客も目立ちました。越後湯沢周辺の各駅からはスキー帰りの若者が次々と乗ってきて車内はかなり込み合ってきました。その越後湯沢付近でもう暗くなってしまったので、ループ線の車窓も見ることができませんでした。群馬県に入りしばらくすると水上に到着し、高崎行きに乗り換えます。
高崎行き電車も115系でしたが、塗装は湘南色に変わりました。今回は６両編成なので混雑が若干緩和されました。そして高崎まで行かずに途中の新前橋で上野行き電車に乗り換えますが、またまた115系でした。しかし、今度は長い11両編成で、夜に東京に向かう列車とあって車内は空いていました。景色も見えないし、疲れていたので本庄付近から尾久まで眠ってしまいました。
上野到着後はとりあえず山手線で東京駅まで行きましたが、東京駅周辺に安い宿はなさそうだったので上野に戻りました。

上野に着いたのですが、宿を探すのに苦労しました。まだ若かった私は宿の手配のことに全く無知で、ホテルは事前に予約していませんでした。また、所持金もあまりなかったので、考えた結果、時刻表に「カプセルホテル」の広告があったのを思い出し、上野駅近辺を探したら、１件発見しました。宿泊料金は約3,000円でしたが、当時の私はこれでも高く感じました。部屋も本当にカプセル状で、中にテレビや照明などが付いていたのにはびっくりしました。設備面ではＢ寝台「ソロ」を上回っています。しかし、カプセル内で立つことは全くできないので空間の広さでは「ソロ」の方が上でしょう。
今まで鉄道旅行の宿泊はすべて夜行列車の車内でしたが、何とか、１人旅での初宿泊ができました。なお、鉄道旅行中の宿泊については後日記事を投稿しようと思います。　

(つづく)  

今回の新規踏破路線  

路線名	区間	距離	備考
ＪＲ東日本：越後線	新潟～関屋	4.6km
新潟交通：電車線	東関屋～月潟	21.6km	1999年4月廃止
ＪＲ東日本：上越線	宮内→高崎	162.6km	上り線は踏破達成！
ＪＲ東日本：高崎線	高崎→大宮	74.0km	踏破達成！
ＪＲ東日本：東北本線	大宮→上野	26.7km
ＪＲ東日本：<山手線>	上野→東京	3.6km	(※1)

(※1)…山手線は運転系統上の路線として踏破にカウント(正式には東北本線の区間です)。  

(参考：Wikipedia)  

今回の新規踏破区間は……
越後線（新潟～関屋）、▲上越線（宮内→高崎）、◎高崎線（高崎→大宮）、
東北本線（大宮→上野【尾久経由】）、(※1)【山手線(上野～東京)】
×新潟交通電車線（東関屋～月潟）。

◎…踏破達成の路線、×…現在廃止された路線。
▲…上越線の越後中里→水上は、上り線のみを踏破。
(※1)…山手線は運転系統上の路線として踏破にカウント(正式には東北本線の区間です)。