6月15日、清泉女子大学に「コンドルの頭の中の日本」の第3回目の講義に参加してきた。

 

 

前回参加した時のブログ↓

https://ameblo.jp/s-lilipat/entry-12476076872.html

 

講師は、河鍋楠美先生。

 

河鍋暁斎の曾孫さんだ。88歳とは思えぬ元気さだ。今も現役の眼科医として午前中は診察をしてきましたとおっしゃっていました。その上、散逸した暁斎の絵や浮世絵を集め、自宅に併設する河鍋暁斎記念美術館の館長もされている。

 

河鍋暁斎とコンドルの関係は、絵の先生と弟子というもので、コンドルは、「暁英」という雅号をもらっている。講義の間に、暁斎の画集が数冊回覧ようにまわってくる。見ていると、北斎と重なる。漫画が自由で動物が生き生きと描かれている。それだけじゃない、最近、縁がある「奇想の系譜」が頭に浮かぶ。

 

この本は、福島県立美術館に伊藤若冲展を見て、アマゾンで買った。写真がきれいで、5000円出したかいがあったと思っている。表紙に見える芦雪に驚嘆したことは、前にブログに書いた。それは故郷の菩提寺の傍らにひっそりと建つ美術館にある絵だったからだ。

 

芦雪とこの絵は先日「美の巨人」で特集されて放送された。この画集には暁斎の名前はない。しかし、何か類似を感じるので調べてみると、

暁斎は最初、表紙に名前のある国芳に弟子入りしていた。北斎漫画に通じるものがあると思うのは他の人もそうだったようで、2013年になんと「北斎と暁斎 奇想の漫画」というテーマで太田記念美術館で展覧会が開かれていた。

 

いやいや、今日書きたいのは、コンドルの作品だった、旧島津侯爵邸の内部を見学したかったが、前回は正面のドアには鍵がかかっていて、中庭だけしか見えなかった。今回も正面のドアには鍵がかかっていた。

 

講義が終わって、再び中庭から建物を見学して、帰りかけた時、前回はついてなかった電気がついていたところを見つけた。入試関係の事務室のようだ。おもいきって、中に入って、この部屋の天井だけでも写真を撮っていいのか尋ねると、正面玄関のドアは教会の礼拝とかしか開いていないが、侯爵邸とつながっている新館から行けると教えてくれた。

 

ステンドグラスが見える。

2階の市松模様のベランダ。

 

廊下も天井も美しい

 

教室の窓から見える景色は日本とは思えない。

 

この3つのコントラストがなんともいえない。

 

コンドルは日本の文化を心から愛していた。まずは生け花から始め、それから暁斎に絵も熱心に学んだ。日本女性と結婚し、そしてお墓は護国寺にある。日本が誇る東京駅を設計した辰野金吾はコンドルの弟子だ。知れば知るほど、もっとコンドルの設計した建物を見たいと思う。