新企画発表から約2ヶ月、やっとこさ連載をスタートすることが出来そうで何より、な筆者です(苦笑)
ということで記念すべき数学コラムの1発目として、数学は暗記し過ぎるものではないというテーマでいきたいと思います。
後で具体的な例を出しますが、
数学では様々な公式やら定理やらが出てきてそれを組み合わせて使わないと解けないというのがよくあるパターンだと私は思います。
どの定理を使えば良いのか分からないとか、そもそも定理を忘れてパニックに!みたいな事はないでしょうか?(あるいはなかったでしょうか?)
なぜそうなるかというのを考えたときに、公式や定理を丸暗記してしっかり理解していないと考えられます。
例えるなら、武器のトリセツ(取り扱い説明書)を読まずに闇雲に戦おうとするイメージです。
いったんややこしい話を挟みますが、『定義』は覚えなければいけません。というのは先人たちがそういう取り決めをしたからです。例えば直角三角形の直角に対して向かい合う辺を“斜辺”とするとか、“三角関数”の表し方とかです。
それらの定義等を使ったりすることで先人たちによって導かれた性質が今回登場する公式あるいは定理なのです。
なのでこれらを丸暗記のではなく、
自分で導いて(これを“証明”とも言います)理解し手中に収めてしまった方が、覚える量が減りますし応用が利くので効率が良いと思います。仮に瞬間的に忘れてしまっても直ぐに思い出しやすくなると思います。(手が覚えてるとよく言われるやつです)
私自身覚えることが嫌いな方でしたので、出来るものは自分で導いて理解を深めていました。
変かもしれませんが自分で導いた時の達成感が嬉しいですし、記憶に成功体験として残りやすいじゃないかと思います。(笑)
だらだら述べた所でピンと来ないでしょうから、実際にやってみましょう。
まずは“乗法公式”を例にしてみます。
ほんの一部ですが、文字式の入り口として中学で扱うものですね。左から右の流れは乗法公式ですが、右から左の流れは“因数分解”と呼ばれる公式になります。つまり、乗法公式と因数分解は対になっています。今回は平方の公式を証明します。ただ分配法則で展開しても良いのですが、視覚的にイメージしやすいよう図形の面積を絡めてみます。
1辺がa+bの正方形ABCDの面積を求める問題と捉えて下さい。簡単に求めるならば左辺の式になりますが、4つの四角形を合計したもの考えるとどうでしょう。
1辺がaの正方形,1辺がbの正方形,辺の長さがa,bで構成される長方形2つ、それぞれの四角形の面積の合計ともいえます。
それが右辺に書かれている式の意味です。同じ長方形が2つあるので2abとまとめれば平方の公式が完成します。
※ちなみに(a-b)の平方を求める場合、導いた公式のbの所に-bを代入します。
すると2abが-2abに変化します、
一方でbの2乗の部分は(-b)の2乗となり結果的にはbの2乗となります。
次に定理の例として三平方の定理を導いてみます。
三平方の定理は角Cを直角とする直角三角形ABCにおいて直角を挟む2辺(a,bと表記します)の長さのそれぞれを2乗したものの合計は斜辺(cと表記します)の長さの2乗したものに等しい、というものです。図形の性質の定理なのでもちろん今回も図形の面積を絡めて証明します。







