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s-blackadderのスポーツコラム

下手の横好きですが、スポーツに関するコラムのようなもの(⁉︎)を投稿します。
あくまで個人の見解ですので参考程度に…
拙いところがありますがご容赦ください。
担当 野球(NPB,MLB,JABAなど)ラグビー,NFL

前回寄稿してから2ヶ月空いてしまいましたが、数学コラム2回目となります。

前回のコラムはこちら


前回は公式,定理は暗記するものではなく自ら導いて理解するという内容でした。今回はその延長戦のような形で理解した公式,定理を使って別の公式,定理を導ける(難しいかもしれませんが)という内容です。


これをすることで次から次へと関連付けて理解する事が出来ますし、未知の問題に対してどうアプローチをするか考える事が習慣となる訳でいわゆる応用問題に対してもアプローチしやすくなると思います。(解法のアイデアが浮かびやすくなる)


ということで今回も早速実践してみます。

今回は『2次方程式の一般解(解の公式)』にチャレンジしたいと思います。難しいテーマですがゆっくり読みながらトライしていきます。


ところで2次方程式は何かというと

例えば「2回掛けて4になる数は何?」という文章を、「X^2=4」という風に表すように未知数の2乗の項が含まれる方程式です。

ちなみに、今の答え解りますでしょうか?「2回掛けて4になる数」なので正解は±2(2と-2)です。

(ここでつまづいてしまったら、正負の数の概念を振り返って頂ければと思います…💦)

もう少しレベルの高い方程式をやってみましょう。

「(X+2)^2=4」…(※)

左辺が#1で登場した乗法公式で平方の式の形になっていると気づいた方は鋭いです。この後の突破口になるので頭の片隅に留めておいて下さい。「ある数を2加えて2乗したら4になりました。ある数は何?」という意味なので正解は

X+2=±2→X=0,-4 となります。


ただ世の中これらや因数分解で簡単に解ける係数の方程式ばかりではありません。そこでどんな係数でも解が出せる様に以下のような一般解が存在します。

見覚えあるかと思いますが、何でこうなの?とか丸暗記で凌ごうとかしてた方いるかと思います。

でも実は前回のコラムの内容をヒントに導くことが可能なのです。

まずはa≠0なので式を分かりやすくするために両辺をaで割ります。


ここからどうするかですが、先程簡単な形ならば解けるのだが…という話をしました。どうにかしてその形に持っていきたい、(※)の形までならなんとかなるのだが…ということで無理やり(※)の形にします。
そこで平方の乗法公式を発想のヒントに使います。(ここが肝ですが難しいので特にゆっくり読み進めて下さい)
平方の式は
(X+k)^2=X^2+2kX+k^2…②
①と②の式を比較するとどうでしょう。
2k=b/a→k=b/2aと見立てると②の左辺みたいにスッキリとした形にまとめられるかも?と考えられたら大正解、その方向で変形してみましょう。ただ現時点ではk^2にあたる項がないので変形出来ません。
そこでk^2に相当する(b/2a)^2を両辺に追加します。(釣り合ってる天秤に同じ重さの重りを左右追加しても釣り合ったまま、と同じ理屈)

…③
左辺のc/aを右辺に移項しまとめ(その時は正負が逆転するので注意)、左辺の残った項で②の左側の様にすると以下のようになります。
…④
このようにまとめた事で(※)の式みたいにスッキリと簡単な式にまとまりました。この形ならXが出せそうですね。あと1歩です。

これで2次方程式の一般解を導くことが出来ました。[ここではやりませんが、1次の係数bが偶数(解の公式で仮に2b'と置き換えてみて下さい)だったらもっとスッキリした形になります、余裕があればぜひトライを]
これでどんな係数でも2次方程式の解は出せるということをしっかり理解したということになります。

今回のポイントである無理やり平方の式を作る③から④にかけての作業を「平方完成」と言います。実をいうとこれは2次関数を理解する時に使う武器でもあるのです。


ここまで2回に掛けて幾つかの公式等を導いて理解を深める事を実践してきましたが、

このように1つの事を理解すると次から次へと繋がって理解のスピードが上がってるのではないかと思いませんでしょうか?

ただ単に暗記するだけでは理解の欠如による負の連鎖が止まらず、自力で着実に理解する事を繰り返す事で逆に良い循環となるかと思います。


今回かなり難しいテーマを選択してしまい、申し訳ない(とはいっても現役の学生の皆様には避けて通れない…(苦笑))ので、次回以降もう少し軽く楽しめるような風にしていきます…

それでは今回はここまで、長らくお付き合いいただきありがとうございました。次回以降もお楽しみに。


〈了〉