しばらくスポーツコラムを寄稿しておらず、やっとこさ良いネタが巡ってきたので久しぶりに本家の寄稿します。
10月23日、毎年恒例のプロ野球ドラフト会議が開催。スター候補の運命が決まりました。
以前のように全球団やるのは体がキツイので、一番贔屓のベイスターズのみします。
相川亮二コーチを新監督として採用して迎えるドラフト。どのような構想を描くのか注目のチームの1つだったと思います。
前提として今季ドラフト戦線は即戦力というよりも年数かかっても戦力になってくれたら…ぐらいの感覚を私は思っていました。
来年の方が分かりやすく即戦力あるいは未来予想図が想像しやすい選手が多く、勝負を賭けるなら来年だろうなぁという印象です。なので今年は難解なドラフトになると予想してました。
早速ですが横浜DeNAの指名選手を振り返りましょう。(支配下指名のみ掲載)
①1B 小田 康一郎[青山学院大]
②RHP 島田 舜也[東洋大]
③IF 宮下 朝日[東洋大]
④LHP 片山 皓心[Honda]
⑤SS/2B 成瀬 脩人[NTT西日本]
注目の1巡目、大型内野手が欲しいだろうと読んで私は松下歩叶選手[法政大]予想でしたが、指名されたのがなんと1B佐々木麟太郎[Stanford University]!!
それだけではなくソフトバンクも彼を指名。
注目銘柄立石正広選手[創価大]や松下選手を差し置いての重複指名、とうの立石選手は3球団重複さらに松下選手に至ってはヤクルトの単独指名。
この時点でやっぱり今年のドラフト戦線相当難解じゃね!?という見立てが確信となりました。
残念ながらクジで佐々木選手はソフトバンクが指名権を獲得となりました。そして指名したのが小田選手でした。
1巡目の指名に関しては佐々木選手にしても小田選手にしても『とにかくスケールの大きい内野手』を指名したかった、という意図が感じ取れました。有力内野手2名よりも青天井が高いと判断したと思います。
1巡目でポテンシャル重視の指名となればウェーバー制の下位指名ではもう少し現実的にチームにフィットしそうな選手を指名してバランスを取る必要があり重要だと感じました。
2巡目は島田投手を指名。1部復帰に貢献した東洋大のエースで昨年の篠木投手に続いて速球を武器とする本格派の指名となりました。外国人投手に依存している先発ローテ候補として期待の指名と思います。
そして迎えた3巡目、宮下選手を指名しました。ユーティリティ性の高い強打の内野手を指名。島田投手に続いて東洋大出身の選手の指名です。
本当は谷端将伍選手[日本大]を指名したかったじゃないか(阪神が2巡目に指名、上手く立ち回られた感)と思いますが、現実的な内野手候補を確保したと思います。
4巡目は片山投手を指名しました。桐蔭横浜大時代から注目されていたサウスポー。Hondaに入社してから2度の手術を経験した苦労人です。フロントの談話によれば3年前からずっと追っていたとのことで、投手陣で左腕が欲しいチームとしては即戦力級で期待の指名だと思います。
5巡目は成瀬選手を指名しました。俊足を武器に攻守両面で貢献が期待される内野手です。2B牧選手の1B専念の可能性によって二遊間が薄くなるのを見据え、石上·林·柴田·森と左打者が多い事を鑑みて右の巧打者を指名したかったと思います。
全体を総括します。ドラフト前の取材で長谷川球団本部長が今年は昨年並みか控え目になるだろうという見立てを話していましたが、その通り支配下5名,育成1名と少ない指名となりました。
前段で私はドラフト戦線は来年の方が魅力的で楽しみな人材が多いという話をしました。ですから、今年控え目にしたのは悪くない判断だろうと思います。
また内野手を3名、そのうち右打者を2名指名しましたが、これは宮崎選手の後継者が出てきてない、つまり3Bあるいは右打者の人材不足への危機感が相当強かったと読み取れます。
投手を厚く指名する選択肢を捨ててまでの組み立てだったので強い意図を感じました。
またセ・リーグは2年後に指名打者制導入が決定してるのでそちらへの備えとも受け取れると思います。
新体制となったベイスターズ。リーグ制覇からの日本一への布石となるようなドラフトになることを願うばかりです。(それがいつ報われるかは分からないが)
〈了〉