1月26日金曜日、今年も高校球児にサクラ咲く季節が訪れてきます。
今年から出場枠の割り振りが変更となります。
枠数が奇数になる地区があり、今までより選考が難解になると予想されます。
具体的には以下の通りです。
- 東北·東海地区は2→3へ1増加
- 中国·四国地区は合計5(各々2枠は基本+α跨がり枠1)から1減少、各々2枠とする
- 21世紀枠は3→2へ減少、地域性のバランスは考えない
それでは早速見ていきます。(◎:出場濃厚 ○:出場有力 ▲:出場可能性あり △:出場微妙 ☆:明治神宮野球大会王者)
北海道(1)
◎北海
▲東海大札幌
昨年度のメンバーが残り、完投能力のある松田選手を筆頭とした投手陣などで投打のバランスの取れた北海が地区優勝。出場を手中に収めたと言って良いと思います。
東北(3)
◎青森山田、八戸学院光星(共に青森)
○一関学院(岩手)
▲学校法人石川(福島)
昨年の記念大会の枠数を結果的には続く形になった東北地区。
地区大会決勝戦で県ライバル相手にノーヒッターを達成した櫻田投手含め、1回戦を除けば鉄壁の投手力を見せつけた青森山田が優勝。決勝では手も足も出なかったとはいえ経験豊富な洗平投手をはじめとする投手陣を含め試合巧者ぶりを発揮した準優勝の八戸学院光星は問題なく選出でしょう。
問題の3枠目は難解で両青森勢にシャットアウトを喰らった一関学院と学法石川のどちらかが有力ですが、地区大会の戦績で守備の乱れが目立った試合のある学法石川は不利と判断しました。
関東·東京(6)
[関東]
◎作新学院(栃木)、山梨学院(山梨)
○高崎健康福祉大高崎(群馬)、常総学院(茨城)
▲中央学院(千葉)
△桐光学園(神奈川)
[東京]
◎関東第一
△創価
関東地区ですが、私は関東5東京1の割り振りを予想します。
その上で関東から考えていきますが、地区大会で1イニングも主導権を渡さずに優勝しレベルの高さを見せつけた作新学院、櫻田投手を中心に粘りの野球で準優勝の山梨学院、作新学院には及ばなかったものの、投打のバランスがとれている常総学院、機動力野球以外にも打力を秘め下級生エースが楽しみな健大高崎は確実でしょう。
残った1枠は中央学院、桐光学園のどちらかで悩みましたが、勝ち試合だろうと負け試合だろうと複数の投手をやりくりしてゲームメイクが出来ている中央学院の方が有力だと思います。健大高崎顔負けの機動力もポイントです。
次に東京です。
畠中·坂井の両腕を中心に手堅いゲームで主導権を握るスタイルを確立し東京都大会を制した関東第一が選出濃厚です。関東の5枠目に物足りなさを感じた場合、破壊力のある打線を持つ創価がぶプラスαの6枠目に採用する可能性があるかもしれません
東海(3)
◎豊川(愛知)
○愛工大名電(愛知)
▲宇治山田商(三重)
△藤枝明誠(静岡)
どんな状況下でも諦めずに立ち向かい勝ちを掴み取った豊川が優勝、同県ライバルの愛工大名電は出場濃厚です。
3枠目は、準決勝であと少しまでリードしていた宇治山田商を優勢と判断しました。
北信越(2+1)
☆星稜(石川)
◎敦賀気比(福井)
○日本航空石川(石川)
延長タイブレークにもつれる接戦を制した星稜が地区優勝し、そのままの勢いで秋の全国制覇を成し遂げました。これで北信越勢に枠が実質増えたことになります。
決勝戦で涙を呑んだ敦賀気比は竹下選手のゲームメイク能力に注目です。増枠分は、投手陣総動員して食らい付いたものの敦賀気比にあと一歩届かなかった日本航空石川にしたいと思います。
北陸勢の3チームには先般の大地震で被災している住民の皆様に勇気を与えるプレーを期待したいです。
近畿(6)
◎大阪桐蔭(大阪)
○京都外大西(京都)
▲京都国際(京都)、耐久(和歌山)
△報徳学園(兵庫)、履正社(大阪)、近江(滋賀)
大阪桐蔭が地区大会で個々の選手の素質の高さ見せつけて地区優勝となりました。
大阪桐蔭にあと一歩まで迫った京都外大西が復活となるのが確実、それぞれにあと一歩及ばなかった京都国際と甲子園初出場となりそうな和歌山の伝統校である耐久が出場濃厚でしょう。
再び大阪桐蔭と対決するもまた惜敗した甲子園のお膝元の報徳学園も可能性は高そうです。
最後の1枠は近江と履正社で非常に難しい所ですが、1人エースと好機を掴みきれない打線の近江より、京都外大西相手に終盤猛追した履正社の方がが良いのではと私は思います。
中国·四国(各2)
[中国]
◎広陵(広島)
○創志学園(岡山)
▲宇部鴻城(山口)
[四国]
◎高知
○阿南光(徳島)
▲明徳義塾(高知)
中国·四国はそれぞれ2枠となりました。
中国地区は昨年度のメンバーが多く残り、地区大会連覇をした広陵が確実です。また前東海大相模監督の門馬敬治氏が監督に就任し準優勝という形で結果を残した創志学園が順当に選出されるだろうと思います。
四国地区は準決勝で宿命のライバル明徳義塾を逆転で破り、そのままの勢いで上り詰めた高知が四国チャンピオンです。
また、全試合でマウンドを守り抜いた吉岡投手を中心とした野球を展開した阿南光も出場確実です。
九州(4)
◎熊本国府、明豊(大分)
○東海大福岡(長崎)、神村学園(鹿児島)
▲大分舞鶴
坂井·植田の2枚看板投手が躍動し初の九州王者に輝いた熊本国府、決勝では負けたものの、どんな試合展開になっても勝てるポテンシャルを持った明豊は順当に選出されると思います。
その2チームに負けた東海大福岡と神村学園も有力です。ただ、試合内容を精査すると熊本国府のいる山の方が神村学園のいる山よりレベルが高いのではと判断できる(熊本国府側の方が接戦の試合が多い)こともあり、個人的には4番目は神村学園ではなく、熊本国府にタイブレークで敗れた大分舞鶴を採用するのではないかと予想します。(いわゆる逆転現象が起きても不思議ではない)
21世紀枠(2)
◎仙台一(宮城)
○富山北部(富山)
▲鶴丸(鹿児島)、水戸一(茨城)
この21世紀枠は秋の成績+学校プレゼンの総合評価となるため予想はかなり難しいです。今回は秋の成績とニュースや新聞に掲載されている各校の概要を合わせて考えました。
確実なのではと判断したのは東北地区の仙台一です。そもそも一般枠の時点では宮城県のチームはいません。秋の戦績も地区大会初戦で八戸学院光星相手に2-5の惜敗と21世紀枠候補の中では最も良い内容のチームの1つです。2011年大会で選手宣誓をした石巻工高校の主将だった阿部翔人氏が部長としてチーム作りに努めていることはとても感慨深いものがあります。
2枠目争いでは富山北部が有力と見ています。地区大会初戦では9回土壇場で追い付くような粘りを見せていました。ここ近年の北信越地区では、福井県·石川県のチームが牛耳っている状況で他の県のチームがなかなか出られない状況です。前回は水橋高校との合同チームでのノミネートでしたが、今回は廃校となった水橋の分まで背負ってのノミネートです。先般の大地震のことも多少は考慮して少しでも多くの北陸勢のチームに参加して欲しいという方向性もあっておかしくないと思います。
この他、制約のある条件下で選手達がアイデアを出しあって独自の練習方法を積んだ鶴丸、茨城でもなかなか出場機会が少ない水戸市地域からの選出の水戸一が有力ではないかと思います。
以上で終了です。
新たな割り振りで行われる大会の予想となりましたが、どのような顔ぶれになるのか楽しみですし、どのようなアプローチでチームが選出されるか(特に選考が難しいと予想される東北·東海の3枠目)にも注目したいてです。
〈了〉