5月4日 時代に流されろ! | 想像と好奇心でできている

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野いちごでは、 『テレビの感想文』ときどき更新。

脚本・演出 

マンボウやしろ


出演 

ピクニック シューレスジョー 囲碁将棋 

ボーイフレンド 寺内ゆうき(ランパンプス) 伊藤真奈美 児玉絹世


あらすじ

それは神の領域なのか?それともただ、時代の流れの過程なのか?時代に逆行するとある小説家が新作を書くが、、


小説を出版したいけど、どうも会社から相手にされていない、売れない小説家の男。

その小説の主人公の男と、恋人。

借金の取り立てをするヤクザ三人。そのうち一人は、すごく感化されやすい。

白衣を着た、妙にテンション高い科学者の夫婦。


小説家の男はパソコンに向かい、「時代に流されろ!」というタイトルの小説を自宅で書き始める。

科学者の夫婦は、脳の記憶を数字でデータ化し、クローンを大量につくれば、いずれは人間は不死の命を手に入れられる、と取材に来たディレクターの男に話す。


前半は、それぞれのストーリーが少しずつ出て、それぞれに進んでいく。

シューレスジョーさんの科学者。テンションすごく高い。隣の奥様といちゃいちゃして、それにツッコミ入れられたりとか。なりきっててすごい。


後半になって、このシーンのこの部分が、これにつながってるんですよ、と「実はこうでした」というのがいろいろ出てくる展開に。

「先輩のこと見てられないですよ」っていうセリフ。

てっきり、同じヤクザの先輩のことを言ってるんだと思ってたら、そうじゃなくて。

恋人が亡くなってるのに、いるかのような言動をしている主人公へ向けられた言葉だった、とか。


主人公の恋人が、本当はすでに亡くなってるっていうのも、最初のシーンで目を覚ましたとき、写真を見てるんだよね。ほんとにささいなシーンなんだけど、あれがおそらくヒントだったのかな。


最初に、パソコンで小説書いてるシーンがあって、誰かがその小説のなかの登場人物なんだろうなって思ったけど。

本当は、実在する人の話と、その人をモデルにして書かれた小説のストーリーが並行して進んでいた、っていう。これは現実だけど、これはこの人の虚構だった、とか。意表を突かれた。


なにか体の一部がひとつあれば、亡くなった人を簡単に生き返らせられる。それが常識になった時代。

最後、少しずつ暗転していくなか、主人公がピストルで一人一人撃ちまくる。

命がかなり軽く扱われていて、それが普通になったんだという状況を見せながら終わる。

なんともブラックな結末。


笑えるところもいくつかあったんですけど、いままで観た神保町花月と違う印象。

いつもと違って、演劇を見た、って感じでした。

あと、プロジェクションマッピング。すごかったな。SFで近未来な空間に早変わり。

あれは別の公演でも観てみたい。


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