ヴァージン・スーサイズ | 想像と好奇心でできている

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野いちごでは、 『テレビの感想文』ときどき更新。

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美人な5人姉妹の末娘が、バスタブで自殺をはかる。

未遂に終わったものの、その後二階の窓から飛び降りて死んでしまう。
そして、残りの4人も自殺してしまう。

映像に透明感があって美しいです。

10代の少女の危うさのようなものが漂ってます。
姉妹の部屋に置いてある小物とか、

ダンスパーティーに行くとき着ていた白いドレスとか、

すごくかわいいです。

ラックと関係を持ったあと、奔放になっていく四女。
夜の薄暗いベランダでタバコを吸っている顔が、少女ではなく女の顔になってる。
このときの顔が、ものすごく色気が漂ってて、どきっとした。


その朝帰りが原因で、家に軟禁状態にされてしまった四人。
少年達とレコードの音楽でコミュニケーションをとる四人。

このシーン好きです。


彼女達を救い出そうと少年達が家に向かったけど、すでに四人は自殺していた。
結局、自殺の理由ははっきりとはわかりません。
たぶん、保守的で厳しい両親(娘のレコードを暖炉に捨てさせるような母親)の束縛に

息が詰まっていた、というのが自殺の理由だと思いますが。
リビングで両親と姉妹がいっしょにいるシーンがあって、

何となくぎこちない、親子関係がうまくいってないような空気が流れていたりするし。

切なくて甘酸っぱいです。
「処女(もしくは乙女)の自殺」という悲劇的な結末なのに、後味が悪くない、という

不思議な余韻を残した映画でした。

これを観て、ソフィア・コッポラ監督のほかの映画も観たいと思い、

このあと「ロスト・イン・トランスレーション」「マリー・アントワネット」を観ました。