テラビシアにかける橋 | 想像と好奇心でできている

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映画でめったに泣かない私が、2回泣かされ、
最後にはくもった鏡を洗い流したかのような心の浄化をされた映画。
久しぶりに、感動できる映画だった。

この映画は、すごかった。特に後半。
主人公のジェスは、最初、クラスの意地悪な男子にいじめられていて、

心を閉ざしていて、自分の空想の世界をスケッチブックに描いている、

少し暗い少年だったんです。
でも、転校生の女の子で、お隣さんのレスリーに出会い、

二人は森の中に「テラビシア」という、

二人だけの空想でできた世界を創るんです。
周囲の人には理解できないけど、

二人だけはその共通の空想でつながいます。
その空想の世界が、二人の絆であり、友情であり、仲間意識でもある。

以下、ネタバレしてます。

レスリーの両親は小説家で、
レスリーは空想で書いた作文が、小説のようにすばらしい。
すると、ジェスがレスリーに影響されて、
心を開き、強くたくましくなっていくんです。
最初、無気力だった目つきも、
レスリーと出会ってから変わっていきます。

ただ、後半、悲しいことが・・・。
雨の中、二人が見つめあって別れるとき、
ジェスがレスリーを好きになったような、
初恋? の瞬間の顔を見せるんですけど、
純粋な恋ですよこれは。いやらしさがかけらもない。
なんか、ここらへんで嫌な予感がしたんですよ。
そして・・・。

ジェスが、女性の先生と美術館に行って、
自分もこんな絵を描きたいと思います。
でも、そのあとに、レスリーが森に行くためのロープが切れたことで、
地面にたたきつけられ、命を落としてしまいます・・・。

ジェスがほかの女性と現実の世界に行ってしまったことで、
空想の世界の女性を失う、という隠喩なんでしょうか。
でも、ジェスは先生と美術館に行く前に、
車の中からレスリーの家を見て、気にしたんですよ。
それで、レスリーが亡くなってから、
いっしょに行けばよかった、って後悔するんです。
ジェスに感情移入してた私は、2回泣かされました。

見終わったあと、大切なことを思いだせる、素敵な映画でした。
それは見た人によって違うんでしょうね。
私は「夢見る心を忘れない」です。
創作に必要なものだし、そういう遊び心は
大人になっても忘れない方が楽しいです。

最後に、ジェスがテラビシアに戻ってくるんですけど、
ほんと素敵なシーンでした。
少し成長して、何か大切なものを手に入れた顔をしています。

この映画はほんと素敵なので、ぜひ見てください。