こんばんは、理学療法士の田中です。
私もたまに、デイサービスや老健で働くことがあります。
一日に16~18人を診ることになるかと思いますが、他の業務もあるので、一人につき、20分弱の治療となりますよね。
他にも、スタッフが少ない急性期病院では、やはり20分位で患者さんを18~19人診ていらっしゃるかと思います。
かなり忙しいですよね?
勉強会で学んだ評価(技術)を、そのような忙しい環境で行う時間はないかと思います。
そのような環境で働いている方に、朗報です!
「今の治療知識+自分の軸の強化」
これだけで、短い時間でも今まで以上に、結果を出せるようになります。
先日、久しぶりに体幹リハビリテーションレベル1に参加しました。
改めて、なんでも基礎は大事だな~と思いました。
なぜなら、パワーアップ出来たからです!
自分の軸をよりしっかり通すことが出来るようになると、治療の知識は同じでも、結果が大幅に改善します。
レベル1では、自分の軸を通すワークを丁寧に行いますし、相手にも軸を通す施術を行います。
なので、レベル1に出ると、みんなその場で軸が更に通り、軸プッシュというワークで、その変化をみんな体感することができます。
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では、パワーアップした後の、私の臨床の一部をお伝えさせていただきます。
<症例>
左恥骨骨折の患者さん
<主訴>
右手の痺れ、左股関節の痛み
<介入日>
骨折後、5日目と6日目
<ADL>
ベッド上にて背臥位のみ。寝返り困難。ベッドアップは30°で疼痛増悪。
ご飯は右手が痺れていて食べづらく、時間がかかり疲れる。
結果、いつも完食出来ず。
状態はこんな感じでした。
担当者が休みで、代行で私が担当することになりました。
恥骨骨折は、手術で固定しない事が多く、この方もそうでした。背骨の圧迫骨折なら、コルセットである程度固定出来ますが、恥骨骨折はコルセット等でも固定しないので、辛そうな方が多いです。
とは言っても、この方の折れ方はひどくはなく、Drからの指示も安静度フリー。痛みに応じて動かして下さいという内容。
5日目なら、もう少し動けてもいいのにな~という印象でした。
私はこの方とは初対面なので、信頼関係を作るために、初回は無理な介入をしないことと、手のしびれにより食事が十分にとれていないことと、そのストレスが気になり、まず手のしびれをとることを最優先課題にしました。
<評価と治療①>
手の痺れの原因は、TL(筋反射テスト)により、広背筋と出ました。
*TLについては、レベル1の最終日にも体験出来ます。
実際に触診してみると、右の広背筋は過度に緊張が高い状態でした。
疼痛と臥床期間が長いため、背筋群の緊張が高まっていることは、よくありますよね。
そして、アナトミートレイン上のラインを追っていくと、広背筋~上腕内側筋間中隔~掌屈筋が高緊張でした。
そこで、そのラインに少し負荷を加えるような姿勢に誘導すると、手の痺れが増えたので、間違いないと判断しました。
治療としては、自分の体に軸を通しつつ、広背筋に触れている自分の手にも軸を通します。
そして、その場で痺れが10点⇒6点に減弱しました。
本人は5日間あった痺れが、減弱したので、ビックリしつつ、喜んでいました。
患者さんの笑顔を見て、「よしっ!」と思いつつ、せめて2~3点までなんとかしたいな~と、再度TLで評価すると、右棘下筋と出ました。
実際に触診してみると、右の棘下筋は過度に緊張が高い状態でした。
そして、この筋に関連するアナトミートレイン上のラインを追っていくと、棘下筋~上腕三頭筋~小指球筋が高緊張でした。
ここにも同様に、自分の体に軸を通しつつ、棘下筋に触れている自分の手にも軸を通します。
そして、その場で痺れが6点⇒3点に減弱しました。
リラックスも出来たのか、便意の訴えがあった為、その時点でリハビリ終了となりました。
コミニュケーションを含め、約20分でした。
この方の翌日の治療は、次回お伝えさせていただきます。
レベル1の最後に体験したベストという身体意識を取り入れた治療です。
アナトミートレインは、元々臨床ではよく応用するのですが、レベル1に出たことで自分の軸が強化され、より短時間で結果を出せるようになりました。
20分という短時間で結果を求められる方、治療技術を更に高めたい方は、体幹リハビリテーションレベル1、オススメですよ。
「今ある知識×自分の軸の強化」
これだけでも、十分に変化を出せますよ!
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