下肢動脈瘤の解剖学的原因 | 高橋龍三オフィシャルブログ Powered by Ameba

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こんばんは、理学療法士の田中です。

 

先週、意外と多い下肢静脈瘤を要因別に書かせていただきました。

先週の内容

 

今週は、解剖学的な原因に分類し、説明させていただきます。

 

 

 <3つの解剖学的異常の原因>

 

1番多いのは、静脈内の弁が壊れて静脈血が心臓の方に向かえないで逆流・うっ血している場合です。

 

2番目は、血の行き先に閉塞があるために圧があがって逆流・蛇行している場合です。

 

3番目は、珍しい病気ですが、動脈と静脈がつながって大量の動脈血が静脈に流れ込んできている場合です。

 

3番目のようなこともあるので、基本的にはDrの診断が欠かせません。

 

しかし、多くは、1番と2番です。

 

 

<共通して言える3つの圧迫>

 

① 膝の裏

② 内転筋

③ 股関節の付け根あたり

 

①は先週書かせていただきました。

②の内転筋ですが、この近くに大腿静脈から分かれている大きな「大伏在静脈」があります。

③はスカルパ三角という場所です。鼠径靭帯と長内転筋と縫工筋に囲まれた三角地帯なんですが、ここに「大腿静脈」が通っています。

 

この3つが圧迫され固くなってくると、下肢静脈瘤になりやすいのです。長時間座位が下肢静脈瘤になりやすい要因となっているのは、この3つが圧迫される為です。

 

下肢静脈瘤の多くの症状は、ふくらはぎの血管の膨らみのため、下腿に注意が向きがちですが、それより上の部分にも着目する必要があります。

 

そのため、ここだけをケアしていても、下肢静脈瘤のリスクはあまり軽減されません。

 

 

<一般的な対応策>

 

① 長時間座位は避けること。

② その後、しっかりと身体を動かすこと。

 

多くの方が、上記のような対策は取っているかと思います。それでも、推定患者数は1千万人と言われているのは、なぜでしょうか?

 

 

<意外と知らない身体の動かし方>

 

多くの方は、身体を動かしていても、アウターマッスル優位の動かし方で、内転筋や股関節は固い方が多いのです。

 

もちろん、そのような方はインナーマッスル優位の使い方を知らないのです。そのため、推定1千万人もいるのではないでしょうか?

 

栄養も大事です。運動も大事です。それらはテレビや雑誌でも良く取り上げられており、世間のみなさんの意識も高いと思います。しかし、それでも推定1千万人!しつこいですね(笑)

 

 

<ざらにあるみたいですよ…>

 

① 普段から身体を動かしていても、インナーマッスル優位ではない。

② 身体の動かし方を教えてもらっているけど、実はその指導者も正しく理解していない、指導出来ていない。

 

これは実際良くある話で、当スクールでヨガなどを習っている生徒さんが、「前の所と違う!」「こんな楽に動けなかった。教えてくれなかった!」とおっしゃっているからです。

 

実際何が違うかは、一度違いを体感してみてくださいね。

違いを体感する

 

P.S.

栄養状態に無頓着な方は、その点もしっかり対策をとってくださいね。

 

 

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