京都通になれる雑学知識100 〔Kyoto 57〕 | 龍虎俊輔の独り言-無心是我師-

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≪ 京都通になれる雑学知識

第 2 章
古都・京都にある寺社の謎
- KYOTO 57 -
【 知 恩 院
知恩院宗祖の
「大建築」・「大梵鐘」・「大遠忌」

知恩院は徳川将軍家ゆかりの寺である。
三門をはじめ伽藍は大きく建物が多く、
将軍家の威光を示しているようである。
三段に分かれた境内は、
知恩院小宇宙を形成しています。


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境内73,000坪、
伽藍106棟の壮大

東山三十六峰の1つ、
華頂山の麓に
一大宗教施設「浄土宗総本山知恩院」があります。
境内は、
上・中・下段の三段に分かれており、
境内の総面積は73,000坪、
106棟の伽藍が並び立っています。

下段に大砦のように見える三門から入る。
三門は高さ24m、幅50m、奥行き22mあり、
重層入母屋本瓦葺。
屋根には73,000枚の瓦と38枚の鬼瓦が使われています。
木造の三門では、
日本最大級となります。
建立は1621(元和7)年と言われ、
400年もの長い年月を凝然と立ち続けています。

三門の正面には急勾配の石段が
まるで天空へ誘うように延びています。
通称「男坂」である。
この石段を上がると中段の境内であります。
白い砂利が敷き詰められ、
総伽藍の中心「御影堂」があります。
宗祖・法然上人の御影が祀られています。

法然上人の諱は、源空。
源空は、岡山・美作の出身で、
43歳にして「南無阿弥陀仏」を唱える念仏の教えを確立した。
法然上人の知徳は広範にわたり、
浄土宗寺院は7300ヶ寺あり、
檀信徒数は、
およそ500万~600万人はいるという。

法然上人は1212(建暦2)年1月25日、
80歳で入滅した。
2011(平成23)年、
「法然上人800年大遠忌」が営まれた。
遠忌とは・・・
50年、100年ごとに行われる「年忌法要」のことで、
法然上人の遺徳を偲ぶものである。
その年忌法要が800年ともなれば、
大遠忌なのである。

現在、
御影堂は大修理が行われています。
2019(平成31)年3月、
再び大堂が姿を見せてくれます。


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大晦日の夜、
僧侶17名で撞き鳴らす
除夜の鐘


御影堂のある中段の境内から上段の境内へ行くと、
白壁の塀が延びる石段の先に
「勢至堂」があります。
ここは、「念仏発祥の地」であり、
法然上人が往生の素懐を遂げた
大谷禅坊の跡地でもあります。

上段までお参りすれば、
法然上人の懐の深さ、
専修念仏の信仰に近づける魂の気配が感じられます。
ここから中段に戻ったら、
大鐘に注目して欲しい!
この鐘は
方広寺、奈良東大寺と並ぶ鐘である。
高さ、約3.3m、口径2.8m、重さ約70トン。
鐘楼と合わせて、
国の重要文化財である。

この鐘は行事でわければ、
1年に4回、鳴り響きます。
この4回とは・・・
1回目は「成人祝賀式」、
2回目は4月18日~25日「御忌大会」、
3回目は12月27日「試し撞き」、
4回目は大晦日である。
御忌とは・・・
遠忌と同じ意味で、法然上人の命日だという。
この「御忌」という言葉は、
第104代後、柏原天皇が初めて使われた言葉と
言われています。
この天皇は年少の頃、
応仁の大乱の最中にいた天皇である。

御忌大会では、
1日3回時報を知らせるように撞かれます。
この場合、鐘撞きは僧侶1人が担当しますが、
大晦日だけは僧侶17人で撞くそうです。
長さ4mの撞木の綱を引くのは、
親綱1人・子綱16人。
かなり力が必要なのは、見ていて分かるはず。
僧侶たちは地面と水平になる程
体を倒して綱を引っ張っています。
その姿を見ているだけでも力が入ります。
昔は鐘の音が遥か遠くまで達したというのだが、
さもありなんと思うほど、
重量感のある音が波打つように響くという。


☆ 知 恩 院 ☆
知恩院
とは・・・
京都府京都市東山区にある浄土宗総本山の寺院である。
山号は華頂山。
正式な寺号は華頂山知恩教院大谷寺
本尊は法然上人像(本堂)及び阿弥陀如来(阿弥陀堂)、
開基(創立者)は法然である。
浄土宗の宗祖・法然が後半生を過ごし、
没したゆかりの地に建てられた寺院で、
現在のような大規模な伽藍が建立されたのは、
江戸時代以降である。
徳川将軍家から庶民まで広く信仰を集め、
今も京都の人々からは親しみを込めて
「ちよいんさん」「ちおいんさん」と呼ばれている。
- 交通アクセス -
京都駅前より市バス206系統に乗車し21分
『知恩院』停、下車徒歩6分。
市バス100系統でもOK。
- 拝 観 料 -
境内拝観無料
方丈庭園¥400
友禅苑¥300
共通券¥500
- 拝 観 時 間 -
9時00分~16時00分



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