京都古寺を巡る‐寺社巡りが楽しくなる京都ガイド‐ | 龍虎俊輔の独り言-無心是我師-

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《 京都古寺を巡る 》
- 寺社巡りが楽しくなる京都ガイド -

本テーマ 18
〈 大 報 恩 寺
(千本釈迦堂)
大報恩寺
は京都市上京区にある真言宗智山派の寺院。
山号は瑞応山。
千本釈迦堂と通称される。
おかめの物語や、
12月の風物詩である大根焚きで知られる寺院である。

京都市最古の木造建築

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創建当時の姿が残る
国宝本堂

応仁の乱以前の遺構が残る希少な寺院として知られる。
千本通りに近く、
釈迦如来ほ本尊とすることから
「千本釈迦堂」の名で呼ばれている。
1221(承久3)年、
奥州藤原氏の藤原秀衡の孫と言われる
義空上人が小堂を構えて本尊の釈迦如来坐像と
十大弟子立像を安置し、
釈迦念仏道場としたのが寺の起こり。
1227(安貞元)年に完成した本堂は、
応仁の乱や度重なる災害でも奇跡的に焼失を免れた
洛中最古の建造物である。
本堂背面の西側にある霊宝館には
重要文化財が多く安置されています。
寺の建立以前に作られたという千手観音立像や、
六観音菩薩像、10体全てが残る快慶作の
十大弟子立像などを、
一度に間近で拝観出来ます!


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本堂造営に関わった
おかめと夫の悲しい物語


大報恩寺には、
賢女・おかめにまつわる悲しい伝説が残る。
おかめは大工の棟梁を夫に持っていたが、
夫は大報恩寺本堂の造営中に柱の寸法を
切り誤まるという失態を犯してしまう。
おかめは
「残りも切りそろえて斗を載せてはどうか」
と進言し、
工事は無事に竣工したが、
女の入れ智恵によるものだと世間に知られては
夫の恥になると考え、
上棟式前日に自害。
賢い上に夫を立てる謙虚さと思いやりがある
その姿は貞女の鑑として賞賛され、
境内には、ゆかりの塚や像、
伝説から名付けられた枝垂桜・阿亀桜が
今も残されています。


★ 藤原期に作られた 千手観音立像
- 重要文化財
高さ1.76m、一木造の彩色像で、
菅原道真が自ら刻んだとも伝わる。
翻波式の衣文やふっくらした顔立ちが印象的。
間近で拝観できるので、
持ち物の細工の見事さにも注目です!

★ 六体が揃った 六観音菩薩像
- 重要文化財
1224(貞永3)年に定慶により作られた像で、
聖観音、千手観音、馬頭観音、十一面観音、
准胝観音、如意輪観音の6体から成る。
ほぼ完全な状態で残り、
胎内経もある珍しい例。

★ 快慶作の十大弟子立像
- 重要文化財
高さは、各90.8cm。
寄木造の彩色像で目には
それぞれ玉眼が埋め込まれている。
写実的で躍動感あふれる表現は、
鎌倉肖像彫刻りの傑作。
十大弟子とは釈迦の信頼を得た修行僧の中で、
特に優れた10人のこと。

★ 重文を多数展示する 霊宝館
本堂西側に立つ霊宝館内部には、
重要文化財の仏像が
ずらりと並んでいます。

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- CLOSE UP
諸病除けのための大根炊き

京の師走の風物詩として有名な行事。
生大根1500本余りの1本1本に梵字を書き入れ、
加持祈祷。
その後、切り込んで煮炊きし、
ホカホカと湯気の立つ大根を参拝者に配る。
大根は一椀¥1000です!
毎年12月7日と8日に開催されています。

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- DATA
《 住  所 》
京都市上京区五辻通七本松東入ル溝前町1305

《 交通アクセス 》
市バス50系統、「上七軒」下車徒歩4分

《 拝観時間 》
9時00分~17時00分

《 拝観料 》
境内自由
本堂・霊宝館¥500



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 龍虎 俊輔 
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